スマホ小説の長所、短所とは?/新人賞下読みが回答

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ティアラミスさんの質問2015/01/24

この間、小説投稿サイト「小説家になろう」を覗いたのですが、なんていったらいいのかしら、絵のない絵本を読まされているよう感覚に襲われました。一話分の内容が恐ろしく短いうえ、キャラクターの相関図やら間の空きすぎるレイアウト等、物足りなさを感じました。

そこで、質問なのですが、現状のネット、スマホ小説の長所や欠点を、ジジさんは、なんだと見ていますか?
私は、スマホなど、通信環境が整っていれば、どこでも見られ、投稿できる一方、画面のレイアウトやデータ量や通信環境によっては、一話分の長さが短くなってしまうことや、各サイトのレーベル色が不鮮明なところ(似通った作品が多い)が欠点なような気がします。どうでしょうか?

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●下読みジジさんの回答

なんていったらいいのかしら、絵のない絵本を読まされているよう感覚に襲われました。

これについては、スマホ小説には一画面を「空間デザイン」する能力が必要であることを考えなければならないところです。

一話分の内容が恐ろしく短いうえ、キャラクターの相関図やら間の空きすぎるレイアウト等、物足りなさを感じました。

これはスマホ小説(というか、スマホ小説の投稿サイト)がコミュニケーションツールとしての機能を持っており、更新という作業を細かにすることで読者との「繋がり」を保っているからですね。

現状のネット、スマホ小説の長所や欠点を、ジジさんは、なんだと見ていますか?

これについては、

私は、スマホなど、通信環境が整っていれば、どこでも見られ、投稿できる

ティアラミスさんのこの推察に、「読者との目線が非常に近い、いわば同人誌的なコミュニケーションツールとしての秀逸さ」を加えて長所かと思います。
なんにしても、「手軽に発信、受信できる」ことが大きいですね。

一方、画面のレイアウトやデータ量や通信環境によっては、一話分の長さが短くなってしまうことや、各サイトのレーベル色が不鮮明なところ(似通った作品が多い)が欠点なような気がします。どうでしょうか?

「なろう」もそうですが、スマホ小説の読者になる人は書き手に「斬新さ」や「その人ならではの味」は求めない傾向があるものと思っています。

求められるものは、自分の好みからはみださない「安定」であり、自分の声が書き手へダイレクトに届き、反映される「極限に近しい距離感」です。

これはある意味長所にもなるわけですが、馴れ合いは作品のクオリティを下げますし、更新さえすれば繋がっていられる安心感は、書き手から「支持されるものをなんとしてでも書かなければ」という意欲を奪う一面がありますね。
スマホ小説の審査をしていると、そのあたりが目立って見えてきます。

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