ラブコメの作り方。恋愛小説の書き方。主人公にとっては迷惑だが読者にとってはおいしいシチュエーション

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ラブコメの奥義は主人公にとっては迷惑だけど、読者にとってはおいしい状況です

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ラブコメ最大のポイントは「主人公にとっては迷惑だが読者にとってはおいしいシチュエーションを作ること」

例えば、「3人の妹から結婚して欲しい」と迫られるなど。

主人公にとっては困った状況ですが、読者にとってはおいしいシチュエーションです。以下の妹ラブコメ小説が、まさにこのシチュエーションを使っています。妹ラブコメ小説の王道は、このパターンです。

それ以外にも『突然ですが、お兄ちゃんと結婚しますっ! そうか、布団なら敷いてあるぞ。 』( 2017/3/25 刊行)では、主人公の実の妹がお兄ちゃんと結婚したいと言い出して、お金の力で法律を変えてまでこれを実現しようとします。

ラノベのヒロインはキチ●イと言われるゆえんです。

これも主人公にとっては困った話ですが、読者にとっては美少女から熱烈にアプローチされるので、嬉しい状況となります。

累計発行部数が1200万部を突破した大ヒットラブコメ漫画『ニセコイ』(2011年連載開始)も、同じ手法を使っています。

主人公はヤクザの親分の息子、ヒロインの美少女はマフィアのボスの娘で、お互いの組織は敵対しており、抗争を収めるために、好きでもないのに恋人同士を演じることになります。

主人公にとっては迷惑ですが、美少女と付き合えるのは読者にとってはおいしいシチュエーションです。

男性向けのラブコメだけでなく、女性向けのラブコメでも同じ手法が使われています。

『乙女ゲームの破滅フラグしかない悪役令嬢に転生してしまった…』 (2015/8 刊行)。こちらはアニメ化された女性向けなろう系ラノベの大ヒット作です。

主人公は、ゲーム大好きなオタク女子高生でしたが、事故にあって死亡し、異世界の公爵令嬢に転生します。

彼女は王子様に王宮の庭園を案内されている最中に、岩に頭をぶつけて前世の記憶を思い出し、ここが自分が死ぬ前にプレイしていた乙女ゲームの世界であることに気づきます。

公爵令嬢の額に傷を作ってしまったイケメン王子は、責任を感じて主人公と婚約したいと申し出ます。
しかし、主人公は王子と婚約すると、未来では、王子に殺されるか、犯罪者として国外追放されるしかないことを思い出します。婚約を破棄できない彼女は、これを回避するために行動していくという話です。

これも主人公にとっては迷惑ですが、読者にとってはおいしいシチュエーションです。

女性向けラノベでウケる要素は昔から「姫、嫁、巫女」と言われており、お姫様になって、イケメンの王子や皇帝に嫁がされるというのは王道のパターンです。

女性読者は、お姫様になってイケメンの王子様から結婚して欲しいと言われたいのです。

しかし、王子と婚約すれば破滅の未来が待っているので、主人公にとっては危機的な状況です。

まさに、主人公にとっては迷惑ですが、読者にとってはおいしいシチュエーションを作り出しています。
これがラブコメの王道です。

出会いのきっかけは主人公(男性)がヒロインを助けるのが古来からの王道

ラブコメ要素を入れる場合のきっかけは、古来から、主人公(男性)がヒロインを助けるのが王道です。

ヒロインから好感を持ってもらえるので、恋愛関係に自然に持っていきやすくなります。

アニメ化された大ヒット作『賢者の孫』(2015/7 刊行)でも使われています。

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