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元記事:「名前だけ借りた別物」の是非

近年のラノベではオリジナルのモンスターの登場は避け、ポピュラーなモンスターの使用が編集から求められるとの話を聞いた事があります。

それも踏まえて私は敢えて作中最も多く登場する雑魚敵にゴブリンでもスライムでもなく蛇のモンスターのバジリスクを使用する事にしました。

ただそのバジリスクがヴェロキラプトル風のオリジナルのモンスターに名前だけ借りてきたような状態で、オリジナルにあった毒や石化能力も(スライムやゴブリンのポジションのわらわら出てくるタイプの敵にあったら厄介すぎるとはいえ)オミットしています。
せいぜい爬虫類という事以外原型を留めていない状態に仕上がりました。

本音としては馴染み深いモンスターハンターのランポスやゲネポスをそのまま使いたかった所に適当な爬虫類系モンスターの名前を付けた結果の産物です。

他にも私がポピュラーなモンスターの名前を使うと大抵上述のバジリスク並のアレンジを加えているのですが、これは「ポピュラーなモンスター」を使ったと言えるのでしょうか。

上記の回答(「名前だけ借りた別物」の是非の返信)

投稿者 hexa : 1 投稿日時:

 諸事情ありましてご無沙汰しておりましたhexaです。いやはじめましての人には関係ない話ですが。

 ……うん、バジリスク雑魚違う。ものによっては石化系モンスターでもメドゥーサより強敵の位置づけのこともあるし。
 確か魔術師オーフェンでも「バジリコック」っていう、バジリスクとコカトリスが未分化だった頃のような名称でいたけれども、歴史やストーリーの鍵を握るくらい重要な強敵だったはず。

 脅威の難敵をすっかり雑魚の代名詞として定着させてしまった非常にポピュラーな例に、ドラクエのスライムがありますが。鳥山明氏はキャラデザインもモンスターデザインも、しっかり調べたうえでのアレンジしてるのがわかりますからねー。

 正直、名前を借りただけの別物って、「なら別の名前にしてくれ」と言いたくなるものもあるし、あまりに元ネタからかけ離れすぎてると、作者が無知なだけって思ってしまう(←古典的なモンスターマニアの穿った見解で申し訳ない……)。そういう人って奇をてらいたいって思いしかなくてストーリー構成のほうもめちゃくちゃな人もいるし。

 逆に名前は別でも「尖った耳」っていうだけで「あ、エルフの類似種族か」ってすぐわかる奴もあるし。そういうのはちゃんと別の理由があって別の名称にしてることが多い。トールキン型エルフとの違いをしっかりわかってる作者さんだったりするし。
 ガープス・ルナルのエルファは、一般的な「森に棲んでいて魔法力が高い」エルフの設定で多くの人が「魔法力が高い」ほうを優先するのに対し、「森に棲んでいる」ほうに重きをおいた、ネイティブアメリカンみたいな種族だったし。
 逆にポピュラーすぎるからかえって「いいやエルフで」で終わらせている人もいますが、それはそれでそこに重きを置いていなくてストーリーの本筋がしっかり面白い人もいるし。

 萩尾望都の「ポーの一族」では、吸血鬼は「ヴァンパイア」ではなく「ヴァンピール」という呼称ですが、微妙な語源の違いでベースになる世界観とうまく合わせているものもあったりするし。

 ……まあ、絶対にダメとは思わないけれど。作者さんのセンスが問われるところだと思っていますよ。

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元記事:「名前だけ借りた別物」の是非の返信の返信

はいせんせい( ゚Д゚)ノ
ヴァンピールは吸血鬼ハンターDだと思うの。カムパネルラならぬ「ヴァンパネラ」だったはず。ググったらとんでもエロアニメに誘導されたけど(笑)

上記の回答(「名前だけ借りた別物」の是非の返信の返信の返信)

投稿者 hexa : 0 投稿日時:

>はいせんせい( ゚Д゚)ノ ヴァンピールは吸血鬼ハンターDだと思うの。

 あ、うん、ゴメン。あまりに昔に読みすぎて忘れててどっかと間違えた。
 ダンピールは手塚さんのおっしゃる通り吸血鬼と人間のハーフで生来吸血鬼に対抗する力が備わっている、フツーに吸血鬼伝承で伝わっている存在ですね。種村季広のこの手の怪奇民俗学シリーズはある程度把握しているもので。

 他はねー、フリーゲームのシルフェイド幻想譚では、頻繁に遭遇する敵種族として「トカゲ人」がいるんだけれど、フツーにリザードマンじゃねーかと思ってたら彼らは自分たちのことを「竜人」と読んでいる。なんでかっていうとこのゲーム、そもそもがドラクエのオマージュでラスボスが竜なのは決定していたことなので、その下位種族としての爬虫類型ヒューマノイドとしての存在が必要だったってわけさー。確かソードワールドでも、リザードマンはドラゴンの下位種族だって可能性が示唆されていたしな。

 荻原規子の「西の善き魔女」では、滅多にモンスターは出ないんだけれどユニコーンが出てくる。でもこの話、ちょっとSFが入っているのでこのユニコーンという生物自体が、実は……という裏設定があったりする。そもそも馬に分類されてなかったりするんだよね。偶蹄類に相当するという説もあったり。

 いろいろあげたけど、何ていうか、やっぱり言いたいことは最初と同じで、作者のセンスが問われるよって話です。そこを覚悟のうえでお好きにどうぞって感じかな。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「名前だけ借りた別物」の是非

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元記事:「名前だけ借りた別物」の是非の返信の返信の返信の返信

私も覚え間違えていました。スイマセン。
シルフェイド幻想譚はおススメゲームで見かけたくらいですね~。西の善き魔女はユニコーンいましたっけ?竜の正体が恐竜だったことに度肝を持っていかれて、覚えてないですorz

この手のやつは難しいですよね。神話というかマンガで先行知識と知って、内容がこんがらがっちゃた経験あるんです・・・・・【阿修羅と帝釈天の戦い】で

阿修羅とインドラ(帝釈天の現地ネーム)さんが対立する理由に
【阿修羅が舎脂’(シャチー)という最愛の娘を奪われたから】
とかなんとか書かれていたんですが・・・・・私の知っている阿修羅が女性キャラだったり、美少年だったりと【興福寺阿修羅像】をモデルにした二次創作?ばっかりだったので、盛大に理解不能になっていました。

阿修羅、舎脂ちゃんのパパだったのね。阿修羅、美少年でも女でもなく、ゴリマッチョな妙齢のオッサン戦士だったのね・・・( ゚Д゚)要は【うちの娘は貴様にやらん!!おう帝釈天!きさまに義父(ぱぱ)と呼ばれてたまるか】戦争だたのね・・・そんなノリで『修羅道』なんてジャンルが発生したのね・・・・。

興福寺阿修羅像いがいの阿修羅像はごりごりマッチョな大男として描かれているの。でも日本ではあのイレギュラー阿修羅像がスタンダートだから理解不能になっていたのかー!!みたいな(笑)

それを楽しめる読者にはありですが、こういった部分が引っ掛かって、読めたくなるタイプの人がラノベ読者に多い印象なので【解釈違い】を誘発するような書き方は・・・・まぁ難しいとは思います。

上記の回答(ちょっと脱線しますが)

投稿者 hexa : 0 投稿日時:

>興福寺阿修羅像いがいの阿修羅像はごりごりマッチョな大男として描かれているの。でも日本ではあのイレギュラー阿修羅像がスタンダートだから理解不能になっていたのかー!!みたいな(笑)

とりあえず孔雀王の阿修羅が女の子なのがねー、あとCLAMPの聖伝の阿修羅は、先代阿修羅王はそこそこの男前だったけど主人公の阿修羅は「無性」なんだよね。「兄上」って呼んでるの弟の天王だけだけど、他にどう呼んでいいものかわからないからそう呼ぶしかないって感じだし。最後の結末がアレだから結局男の娘みたいなもんだし。

だいたいどれも興福寺の阿修羅像の影響を受けてるとは思うけど、たぶんその前にサンスクリットの「アスラ」から漢字の「阿修羅」に当て字にされた時に大きなイメージの変化があったんだと思うよ。
中国語って「阿」が頭につくと「~ちゃん」っていう、かわいい子扱いの呼称になっちゃうんだよ。だからそのイメージをなるべく消して戦神としてのイメージを強調したい場合は、「阿」を外して「修羅」って呼ぶことが多いよね。わたしはそういうわけで、いかつい系もかわいい系もどっちでもいける派です。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「名前だけ借りた別物」の是非

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元記事:「名前だけ借りた別物」の是非の返信

皆様返信ありがとうございます、予想以上に反響があり驚いております。

同時にこの手のネーミングが意外とリスキーなやり方であるという事も理解できました。
(マンモスの化石が昔巨人の骨と思われたというネタもありますが)ほかにワイバーンを爬虫類ではなく巨大なトンボ型の風のモンスター、サイクロプスをマンモス型の氷属性のモンスターとしても扱う予定でしたが、見直してみようと思います。

上記の回答(「名前だけ借りた別物」の是非の返信の返信)

投稿者 hexa : 0 投稿日時:

>ワイバーンを爬虫類ではなく巨大なトンボ型の風のモンスター

トンボって確かそのまんま英語でドラゴンフライって言いませんでしたっけ……そっちのほうが格好良くないですか?

>サイクロプスをマンモス型の氷属性のモンスター

フォーチュン・クエストで一つ目のマンモスを見て「サイクロペシアン・ウォーマンモスだ!」「そんなモンスターいましたっけ?」「いや、今適当に名前つけた」というネタがありましたがな……
この作品では「モンスターポケットミニ図鑑」に載っていないモンスターが出た場合は、こんな風に適当な仮称だったり詳しい人から直接聞いた名前だったり、イラストも図鑑所持者のキットンが手描きした風にわざわざ鉛筆タッチで掲載されていたりします。このへんの地味に細かいところがフォーチュンクエストらしいところなんですけどね……

ガンダムでもホワイトベースのことをジオン軍は「木馬」、エルメスを連邦軍では「とんがり帽子」と呼んでいたり、「誰がどんな意図でもって名付けたか」が重要な時もあります。先述したシルフェイド幻想譚も、人間側は「トカゲ人」、彼ら自身は「竜人」と言っている(英訳するとリザードマンとドラゴニュートくらい違いがあるわけですが……)。この敵味方での認識の齟齬が地味にリアリティを生むケースがあって、私はそういうのはけっこう好きなんですが。

的確な名前をつけられていないって、言葉を大事にしない人だと思われてしまうかもしれませんからね。言葉が商売道具の小説家にとっては痛い思いをするかもしれませんから、少し気にしたほうがいいんではないのかと思いますが。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「名前だけ借りた別物」の是非

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元記事:「名前だけ借りた別物」の是非の返信の返信の返信

ありがとうございます。勉強になりましたが、よけいにこんがらがってきました!!!
わかりにくいぃぃぃぃぃ(; ゚Д゚)訛りか?訛りみたいなノリで濁点がついたんか!?

トカゲとかニワトリとか言われているくせに、いざwikiさんに訊いたらディアトリマみたいな怪鳥画像を紹介されるし、もう渾沌じゃぁぁぁorz

上記の回答(「名前だけ借りた別物」の是非の返信の返信の返信の返信)

投稿者 hexa : 0 投稿日時:

横やり失礼……

>訛りか?訛りみたいなノリで濁点がついたんか!?

違うと思う。そもそも伝説上の生物の名前を生物学の分類名で採用するってパターンが多いだけで。
確かメドゥーサもヒドラも、そういう名前の多触手の微生物が存在します。微生物だと顕微鏡が発明されてから発見されたわけだから、明らかにそっちのほうが後付けだろってわかりますよね。サラマンダーはどっちが先か忘れましたが。

キリンだって伝説の麒麟のほうが先のはずですし。そういう意味で現実の生物のイメージのほうを優先するのは、ファンタジーでは……私の感覚だと微妙にナシの方向かな、と思ってしまいます。それこそ作者さんのセンス次第ですが。

カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: 「名前だけ借りた別物」の是非

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元記事:問題を早めに提示するのは当たり前のことではないか?

https://www.raitonoveru.jp/cms2/2019/11/30/46153/
 「冒頭で主人公が焦っている傾向」が挙げられていますが、これは大昔からそうなっているので、決して珍しいことではありません。
 そもそも、「自己紹介パート」という概念があること自体が不自然なことだったのではないかと思いますが……。

 紀元前427年頃にソフォクレスが書いた『オイディプス王』では、主人公のオイディプスがテーバイを襲う天変地異に冒頭から焦っています。
 ここで長い長いセリフのやりとりによって語られるのは、事件の背景です。
 大事件を最初に起こしておけば、それを解決しようとして登場人物たちが動き出すのは当然のことです。その葛藤によるセリフのやりとりを通して「時・所・人」の情報を提示するのは、「自己紹介パート」の設定より効率的ではないかと思います。

 では、なぜ今まで、そんな当たり前のことが当たり前ではなかったのでしょうか?
 かくいう私もラ研の企画で「冒頭の葛藤でバックグラウンドを示す」方法を酷評されたことがありましたので……。
 
 言われた通り2~3本書き直しましたけど、いやほんと、キャラと背景の説明してから事件を示すのは、まどろっこしくていけません。書き直すんじゃなかったと後悔してます。

上記の回答(問題を早めに提示するのは当たり前のことではないか?の返信)

投稿者 読むせん : 0

わたし馬鹿だから良くわかんない

>>「自己紹介パート」という概念があること自体が不自然なことだったのではないかと思いますが……。

に関しては【自己紹介】を「何」とするかによるかと思います。
紹介する自己はなにか?名前、年齢、性別、職業。
とある作品では「精鋭学院の●年生、精鋭能力は○○です」というなんじゃそら!?な説明が続きました。

 唐突ですが兵藤さんは【オディプス王】観た事か読んだことはありますか?
私は筑摩書房のやつを読んだのですが・・・・・・・あちこちに注釈だらけで、ほぼ注釈で本の大半が埋まりそうな勢いでした。当時の人には注釈なんて一切いらないけれど、今の読者や視聴者である私達には必須の要素です。
古めの海外文学の翻訳ものなんかはそれが多いですねー。

ターキッシュ・デライトなんていわれても、それがトルコを知らぬ明治の日本国民からすれば、食品なのかすら分かんない「もの」ですから。

自己紹介する作品は、かならず「ターキッシュ・デライト」要素があるものな印象です。
==============================
自己紹介は同時に特殊なお国事情や能力事情スキル事情も説明できることが多いです。

異世界ファンタジー世界で奔走する【異世界推理もの】を読んだことあるけど、「いや、それ単なる説明不足・・・」という答えのものが多く、推理というより質問に一切答えてもらえずファイナルアンサーを求められるウミガメのスープ化していました。

魔法がある、でも威力やバリエーションを説明していないしリスクも説明してくれない。

「今回のトリックは被害者の死体を天井にくっ付けていたのです!!」
「「「どうやってー?」」」
「氷の魔法です!!」
「「「そうだったのか―!?」」」
「魔法でいったん死体を浮かせ、そこで凍らせると氷の力で魔法の補助がなくとも死体が天井に貼りつく。あとは氷が解けるまで放置すれば死体が上から落ちてきます」
「「「ゴイスー」」」
「魔法中は対象をガン見しなければならない。僕らの上から血が滴って来ず、さらに
その時上ばかり見ていた君が犯人だ!!」

・・・・・みたいな?
==================
現代社会常識で理解できる範囲でのトリックじゃないとモヤる。近未来sf推理やSF推理物とかも、けっこうモヤるの多いです。

モヤんなかった奴は・・・アイザックアシモフの黒後家蜘蛛の会であった「月食殺人事件のオチが決めかねる」ってやつくらい。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 問題を早めに提示するのは当たり前のことではないか?

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投稿日時:

元記事:リアルな表現

小説を書く際の表現や物事についてです。

医療行為のシーンで、少しリアルから離れた設定にしようと書いたものが、読者さんから「この設定は現実的に正しくない」と指摘を受けました。
私的にはファンタジー要素で書きたかったのですが、現実寄りに正確に書くべきものと遊んでいいものの区別がいまいち出来ていません。

皆さんは、どのように空想と妄想を書き分けていますか?

上記の回答(リアルな表現の返信)

投稿者 s.s : 1

そう指摘されてしまうのは、おそらく世界観がしっかりしてないからだと思います。
例えば、剣と魔法のファンタジー世界のナーロッパの住人が平然とスマホを使っていたら、コレジャナイ感がありますよね。
指摘した読者さんも同じコレジャナイ感を感じ取ったはずです。

指摘を受けた作品の世界観が質問に記されていないので、分かりませんが、現代を舞台に医療だけファンタジーの世界観だとすると、そういう指摘が来ても過不足ありません。

ファンタジーと現実のかき分けと言うのは、世界観で決まります。作品にはリアリティラインというものがあり、それを意識して書くといいと思います。
もし、世界観もしっかりしていて、リアリティラインも定めているのなら、それはその読者さんが間違っていると指摘したかっただけの可能性が高いです。

何かのお役に立てれば幸いです。深夜テンションで失礼しました。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: リアルな表現

この書き込みに返信する >>

投稿日時:

元記事:アニメとラノベの心情描写の違いは何ですか?

例えばアニメにおいて微細な心情の変化を間や表情、声の調子などによって表現することはよくありますが、ライトノベルで同じことはできないでしょうか。

三島由紀夫の文章読本には確か「小説では心情ははっきり書かないと違和感を残してしまう」というようなことが書かれていたと思います。自分もそう思うのですが、しかしながらキャラクターの心情をいちいち描写していたのではいわゆる「そのまんま」になってしまってつまらないのではないかと感じました。

個人的には、拙いながら設定やキャラクター、ガジェット等に関する直接的な説明はなるべく省いて、外見的なものや印象を重視した作風にしたいと思っているのですが、どうにかならないでしょうか。

上記の回答(アニメとラノベの心情描写の違いは何ですか?の返信)

投稿者 兵藤晴佳 : 0

国語の教科書に載っている作品の描写から。
夏目漱石『こころ』

 二人はそれぎり話を切り上げて、小石川の宿の方に足を向けました。割合に風のない暖かな日でしたけれども、何しろ冬の事ですから、公園のなかは淋しいものでした。ことに霜に打たれて蒼味を失った杉の木立こだちの茶褐色ちゃかっしょくが、薄黒い空の中に、梢こずえを並べて聳そびえているのを振り返って見た時は、寒さが背中へ噛かじり付いたような心持がしました。我々は夕暮の本郷台ほんごうだいを急ぎ足でどしどし通り抜けて、また向うの岡おかへ上のぼるべく小石川の谷へ下りたのです。私はその頃ころになって、ようやく外套がいとうの下に体たいの温味あたたかみを感じ出したぐらいです。

 三角関係において、純朴な親友に恋をあきらめさせようと追い詰めた直後のシーンです。公園の「淋しい」「寒い」情景描写で内心の寒さを描写しています。

 同じ作品中には次のような表現もあります。

 私の眼は彼の室の中を一目見るや否や、あたかも硝子ガラスで作った義眼のように、動く能力を失いました。

 親友の思いがけない自殺の現場を見た、茫然自失の状態が描かれています。

 芥川龍之介『羅生門』

 すると、老婆は、見開いていた眼を、一層大きくして、じっとその下人の顔を見守った。まぶたの赤くなった、肉食鳥のような、鋭い眼で見たのである。それから、皺で、ほとんど、鼻と一つになった唇を、何か物でも噛んでいるように動かした。細い喉で、尖った喉仏のどぼとけの動いているのが見える。その時、その喉から、鴉からすの啼くような声が、喘ぎ喘ぎ、下人の耳へ伝わって来た。

 下人に刀を突きつけられた老婆が、「危害を加えるつもりはないから、何をしていたのか答えるだけでいい」と告げられて、恐怖の中で警戒しながら言葉を選んで答えている様子が描写されています。

 以上の例から、おっしゃっていることは可能かと思います。
 

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: アニメとラノベの心情描写の違いは何ですか?

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投稿日時:

ライトノベル作法研究所管理人うっぴー /運営スタッフ:小説家・瀬川コウ:大手出版社編集者Y - エンタメノベルラボ - DMM オンラインサロン

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