選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法の返信
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選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法(元記事)
自分の書いた小説を、友人や新人賞の下読みの方に読んでもらったところ
「選んだ題材が、他のものとすげ替えても成立してしまう」と言われてしまいました。
仮に題材が「天使(ヒロイン)と悪魔(主人公)」だったとすると、
「天使と人間」や「人間と人間でも」作品は十分成立してしまうそうなんです。
しかしその指摘を受けても、何をどう改善すればいいのかいまいちよく分かりませんでした。
というか捻くれた見方をすれば、どんな作品の題材でも他のもので成立してしまうのではないかと思っている自分もいます。
たとえば猫型ロボットの『ドラえもん』だって、犬型でもいいし、たぬき型だって成立はすると思うんです。
(もちろん、猫型でないと微妙につじつまが合わないこともあるとは思いますが)
なので、どのように人物や物語を書けば、題材を必要不可欠なものにできるのかを教えてもらえればと思います。
できれば、例のようなものを交えて説明してもらえるとたいへん助かります。
厚かましい質問でもうしわけないんですが、よろしくお願いします。
選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法の返信
投稿者 サタン 投稿日時: : 4
>というか捻くれた見方をすれば、どんな作品の題材でも他のもので成立してしまうのではないかと思っている自分もいます。
そうなんだけど、そうじゃないのよ。
ドラえもんのロボのモチーフが猫だろうと犬だろうとたぬきだろうと問題ないのは事実で、何でもいい。あえて猫にしたって理由はないだろうと思う。
でも、「未来から来たロボット」という部分は動かせないよね?
これを、例えば「魔法の世界から来た」とか「宇宙の彼方から来た」としてしまうと、雰囲気がガラッと変わってしまう(出来ないことはないけども)。
ドラえもんのモチーフが何かってのは、どうでもいい事なので、実際何でもいいしなんであろうと成立します。
でも、「未来からのび太のために来た」というのは動かせません。
というのも、そもそも「ドラえもん」という物語において「猫型ロボット」というのは重要ではありませんよね。
ドラえもんが出す道具でのび太が何をするかってのがザックリとした内容だと思うんです。
この一番重要な要素(話の本筋)に関係するモノ、が大事なわけですよ。
だから、えーと、あえて「ドラえもん」を面白くなくす設定を加えると、「道具がたくさんある未来世界が舞台」としたら、たぶん面白くなくなるでしょう。そういう回や映画はあったと思うけども、それは別の話。
この未来設定が何故面白くないかというと、「道具がたくさんある」ので、別に「ドラえもんに道具を出してもらわなくても良い」ためで、別にポケットじゃなくてもいいよね、ドラえもんじゃなくてもいいよね、てかこの猫型ロボはなんでもいいじゃんか、ってことになる。
これが、スレ主さんが今議題にしてる状態になった「ドラえもん」。
「ドラえもんが出す道具でのび太が何かする」の、「ドラえもんが出す道具」の部分が何でもいい状態になってる感じ。
だから、
>仮に題材が「天使(ヒロイン)と悪魔(主人公)」だったとすると、
この例題の場合、お互いに天使であり悪魔である必要性が欲しいところ、ということになる。
題材だけの問題じゃなく、「一番重要な要素に関係するモノ」まあ、つまり「その作品を一言で表現してみた内容」が関係してくる問題だと思います。
なので、例えばこの題材で「ヒロインと主人公がお互い一目惚れして恋に落ちる」という内容なら、これはロミオとジュリエットまんまですが、ヒロインと主人公は「敵対関係にある両者」でなければ成立しないので、天使と悪魔のチョイスは王道で良いと思います。
もちろんこの場合「敵対関係にある両者」であればなんでも成立するわけですが、主人公が悪魔であればヒロインはその敵対関係にある天使でなければ成立しないって事になる。
そんで、んーと……。
>仮に題材が「天使(ヒロイン)と悪魔(主人公)」だったとすると、
>「天使と人間」や「人間と人間でも」作品は十分成立してしまうそうなんです。
ちょっと話がズレてしまうのだけど、このたとえ話は友人から言われたままでしょうか、スレ主さんが意訳して書き直したものでしょうか。
というのも、
>「天使(ヒロイン)と悪魔(主人公)」だったとすると、
>「天使と人間」や「人間と人間でも」
どっちも「主人公」が変わってるってトコが気になったんです。
要するに、「主人公が悪魔である必要性がない」って事が問題なのでは。
えっと、主人公ってのは基本的に動かせないんですよ。
悪魔の話なら悪魔の話なので、これを人間に変えたほうがいいって言われても、主人公を人間に変えたら悪魔の話じゃなく人間の話になるので、別の話になっちゃう。
言ってることわかるかな……。
これが動かせる状態にあるって事が、そもそも「悪魔の話をしていない」ってことなので、「悪魔じゃなくてもいいよね」ってことになってるのでは。
だから例えば、
「童貞のインキュバス」という主人公設定があるとしたら、「インキュバスなのに童貞」「それをなんとかしようとドタバタするラブコメ」ってな内容になるから、主人公がインキュバス(悪魔)なのは動かしようがないですよね?
で、この例は「悪魔の話」をしていますよね。
「設定のうえで悪魔という内容」なんじゃなくて、「悪魔だから生まれる話」をしていると思います。
設定で考えるんじゃなく、物語で考えると、このように自然と設定を活かした内容ができると思います。
主人公はまず大事で、そもそも「主人公だからこの物語がある」わけですから、主人公と物語は大きく関わりがあります。
主人公が動かせるような状態は好ましくないですし、まあ例外はありますし絶対ではないのですが、主人公だからの物語を考えるようにしたら良いのではと思います。
でまあ、そうなると主人公は動かせないので、その主人公の設定「悪魔」に対してロミオとジュリエットがごとく「敵対関係」と考えると「ヒロインは天使」というのは納得できるものではないかと思う。
これも「敵対関係にあるモノ」なら何でもいいので、別に「天使」でなくてもいいんだけど、
主人公は「悪魔」で動かせないので、その「敵対関係にあるもの」となれば「天使」というのも、また動かしにくい不可欠な要素ではないでしょうか。
とまあ、こんな感じで私は考えています。
カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 選んだ題材を、物語に必要不可欠な要素にする方法