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キャラの魅力について男女の違い (No: 1)

スレ主 さそり 投稿日時:

 こんにちは。質問というか雑談のようなもので申し訳ないのですが、ちょっと疑問に思ったことがあったのでスペースをお借りします。
 内容としては、キャラクターを魅力に思うポイントが男女によって違うのかということです。他の方の質問へ回答を考えていた時、こういうのは男女で感じ方も違うよなぁ、と思いました。

 個人的な考えとしましては『男読者は外面的部分、女読者は内面的部分に惹かれる』と思っています。深く突き詰めると個人の癖(ヘキ)にも関わってきますので、あくまでも『傾向としてはこうだよね』という感じです。

 外面的というのは『行動・言動』など、目に見える形でのアプローチです。例えばカッコよく爽快に敵を倒すとか、ここぞという時に決め台詞で技を使うとか。
ラブコメとかでよく見る『奥手そうに見えるヒロインが実は積極的で、胸を押しつけてくる』というのもそれに入ると思います。背中で語る男とかもそうかな。

 反対に内向的というのは『感情・雰囲気』など、目に見えない形でのアプローチです。硬派なヤンキーだけど可愛いものが好きとか、葛藤を乗り越えるとか。
 疑似親子、じれもだなどの婉曲的表現や関係性が好きなのも女性の方が多い印象があります。
「○○君はこう思ってるんじゃないか」「裏ではこんなことがあったんじゃないか」と公式で明言されていない部分を想像(妄想?)して二次創作などをしているのは、女性が多い気がします。

 私は女だからか、キャラを作る時は内面部分や関係性から展開を考えるのは好きなのですが、読んだ時の爽快感とか外向的なカッコいい台詞とかを考えるのは苦手です。
 男性の方はどういったキャラに魅力を感じやすいのか、私では想像しきれないところもあるので教えていただきたいです。

 長々と書きましたが、私のこの認識って合ってるのかなと思って書きました。
 また、皆さんはキャラ作りの際に、こういった男女の感覚の違いとか意識されていますか?
「キャラはこうやって作ってる」とか「男/女の自分は、こういうキャラに魅力を感じる」とか、「最近見た作品でこのキャラが気に入った」とか、軽い感じで答えていただければなと思います。

 もーリアルの仕事が忙しすぎて休日返上が続いた上にバカみたいな雪かき作業で心身共にヤバくて……小説のことだけ考えてたい……少し話し相手になってほしいです……

カテゴリー: キャラクター

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キャラの魅力について男女の違いの返信 (No: 2)

投稿者 読むせん : 1 No: 1の返信

投稿日時:

雪かき(_´Д`)ノ~~オツカレー
ワタシ女設定なんで、嗜好もわりと女寄り?やと思います。作品傾向によりますけど
男は英雄譚とロマンス、女は愛と種の存続みたいなノリが根本にある気がします。

格好つけたいし、トロフィー彼女が欲しい。『個としての永遠が欲しい』が男。
この際、やや不細工でもいいから、浮気女に金銭貢がず我が子に貢げ、『種の存続をせよ』が女。

女の胸きゅんって「弱い者への優しさ」を表していることが多い。
例えばやけど【ターミネーター2】自分の夫を殺した滅殺者ロボを恐れていたサラ・コナーは、我が子であるジョン・コナー相手に誠実に対応しようとするロボの姿に、どうしようもない優しさを傾けている描写が有ったやん?

この際、自分の夫をぶち殺したターミネーターであったとしても、【我が子に対して優しく接してくれる】のであれば、ものすごい気を許してしまうねんな。究極の母性の形?あるいは「こいつとなら子孫を残していける」って確信みたいな?

ハーレクイン小説とかの系譜で、恋人というよりパートナーや夫婦を望む傾向が女にはある気がするわ。

キャラの魅力について男女の違いの返信の返信 (No: 3)

スレ主 さそり : 0 No: 2の返信

投稿日時:

 読むせん様、労いのお言葉ありがとうございます……! まだ屋根からの雪で窓が塞がっていますが、明日がんばる元気が出ました! また寒波がくるとか考えたくない……(-_-;)

 回答の方もありがとうございます!
 確かに、女性は異性に求める『最低条件』なようなものはあると思いますね。理想は理想であるけど、最低はココ、みたいな。浮気とギャンブルだけはNGとか、よく聞きます。

『弱い者への優しさ』にキュンとするのも、確かにと思いました。
 きっと根底に『守られたい欲』が刷り込まれているから、優しさを見ると『自分にもしてもらえる』と思うのでしょうね。同時に『自分だけの庇護者になってほしい』とも思うから、女性向け小説でよく見る『数多のイケメンが自分だけに優しいストーリー』が人気になるのでしょう。私個人としてはあまり好きではないジャンルですが、理解はできます。

 実はターミネーターシリーズって真面目に見たことなくて……でも子供が生まれると、母性によって行動も思考回路も子供が第一になりますから、サラ・コナーの心境も分かりますね。自分はともかく、子供だけは守ってくれると分かれば、信頼感情もうなぎ上りです。

 結局のところ、人間も突き詰めれば野生時代の性(さが)が根底にあるような気がします。ライトノベルで書くには生々しいかもしれませんが、上手くエンタメに昇華できるようにがんばりたいですね。
 この度はお付き合い頂き、ありがとうございました! まだまだ寒いので、体調にお気をつけてくださいね。

キャラの魅力について男女の違いの返信 (No: 4)

投稿者 サタン : 2 No: 1の返信

投稿日時:

良く言われるのは、女性向けは共感が大事ってことですね。
考えてみると、童話とか神話とかでも男の子が好むものは「英雄の話」で、女の子が好むものは「お姫様……と言いたいところだけど虐められてる灰かぶり姫や追放された白雪姫などストレートなお姫様ではない」って感じがある。
煌びやかなお姫様には憧れこそあっても共感ではなく嫉妬の感情が来るのかな?
男の子は基本バカだからシンプルに英雄に憧れる。
男性は主人公を自分のアバターとして一人称で考えるけど、女性は主人公 ≠ 読者で共感はするが自己投影はしないんじゃないかな。

ちなみに、ホラー系も、実は女性のほうが好む場合が多くて、とはいえ私は男性でホラーは好きなんだけど、「ホラーが好きだからと言って、実際に呪われたいとか廃墟に行きたいとか思うわけじゃない」ってよく言うのよ。要するに私は主人公を観察しちゃう女性型の読者なのかな、と少し感じる。
読者 = 主人公でホラーを読むなら、そりゃ怖くて読めないわ。

一方、読書において男性らしさもあって、それは論理的な結末でないと納得できない、ってとこ。
感情や雰囲気でオチをつける作品はモヤモヤする。スッキリしない。
ホラーがまさしくそうじゃないかって話でもあるんだけど、なぜかホラーは別枠で読めるんだよね。そのスッキリしないことが醍醐味のジャンルでもあるから。
特にダメなのが恋愛系の雰囲気で終わる物語で、恋愛メインの少女漫画はどうにも入り込めない。
男性は理屈や論理でモノを考え、女性は感情と感性でモノを考えるというのもよく言われることだよね。
物語の構造や流れの理解においては、まさにそこが読者の性別の違いに響いてくるだろうなと思う。

キャラクターにおいても、理にかなったものが男性には好まれる。感情だけのキャラクターの場合は、一般向けのキャラクターであっても「なんで行動してるのかわからない」って感想になりがちだと思う。
だから、読者の性別の違いによる魅力の出し方キャラの作り方としては、そこにのっかるものが大事になるわけで、こっからは解釈次第だと思うけど、男性は外面的、女性は内面的、というのは一つの回答だと思う。

>こういった男女の感覚の違いとか意識されていますか?
作るキャラクターの性別で考え方を変えているか、意識してるか、という話なら、考えないし意識しない。
男性読者が求めるのは「男性から見た女性」で、女性読者が求めるのは「女性から見た男性」なので、読者ターゲットの性別で考え方を変えるか意識するかって意味なら、する。

それで言うと、男性ターゲットを理解した女性作者って強いんだよね。鬼滅の刃しかり鋼の錬金術師しかり。結界師やうる星やつらなど、少年漫画じゃ女性作家は実力者だらけ。
外面的な演出が出来ながら本質的に内面的な部分を語ってたりするから。
これ逆に男性作家だと中身が薄い印象を与えるから、いっそ中身には触れないほうが妄想の余地があって良かったりする。やるなら内面特化の文学方面になっちゃうから、絵で描写するのみでセリフや話題では触れなかったりとか。
でも、年々、この男女間の垣根はゆるくなってきていて、割と男性読者でも女性的な感性で見てたり、女性読者でも男性的な目線で見てたりしている気がする。

キャラの魅力について男女の違いの返信の返信 (No: 5)

スレ主 さそり : 1 No: 4の返信

投稿日時:

 サタン様、返信ありがとうございます!

 確かに、『ヒーロー/プリンセスになりたい』という同化願望も、卒業するのは女の子の方が早いかもしれません。『なりきりグッズを着て終わり』から、オシャレなどで自分磨きをして『憧れに近づきたい』と思うのも、小学校低学年から当たり前に考えることですしね。

 そう考えると、女性は『キャラクターと同一になる』より『キャラクターの隣を歩く』に感覚が近いのかもしれません。キャラクターの隣で一緒に喜ぶ、怒る、友人や理解者みたいな立ち位置。女性って距離感に敏感で、友人や家族でも線引きをしますから、ドライな見方をするのかなと思います。

 ホラーを見るのも、主人公という友達と一緒に追体験する感覚なのでしょうね。
 スッキリしない展開を想像で補うのも、元を辿れば幼少期のままごととか空想ごっこの延長かもしれません。私も子供の頃から息をするように空想ばっかりでしたね。既存の漫画にオリジナルキャラを作って、遊びながら読んでました(笑)

 女性は『等身大で身近な共感を感じられるキャラ』、男性は『理想的で一心同体感を得られるキャラ』を好きになるということでしょうかね。書いているとつい忘れがちなことなので、心に留めておくようにしたいです。

 言い方は変かもしれませんが、個人的に近年は『男性の女性化、女性の男性化』が進んできているなぁと思っていました。恐らくSNSとかで男性も内面を吐露しやすくなったり、女性も意見を強く言いやすくなったりしたからじゃないかなと思います。
 荒川弘先生や高橋留美子先生みたいに、内面と外面、どちらもバランス良く描写できるようになりたいです。たくさん書いて読んで、練習してあるのみですね。

 自分と異なる視点を得るのは、大変勉強になります。
 今回はお付き合い頂き、ありがとうございました!

キャラの魅力について男女の違いの返信の返信 (No: 8)

スレ主 さそり : 0 No: 6の返信

投稿日時:

 たまねぎ様、返信ありがとうございます!

『美人で、突き抜けた個性がある』というのは、第一印象のフックですね。
 小説での容姿の描写って、漫画やアニメと違って明確にしない分、読者の中で勝手に作り上げられるものだと思っています。ライトノベルはイラストが多くつくこともあって、読者もイメージしやすくなっていますが、それもイラストレーターのデザイン次第です。
『創作の中には美人しか出てこない』のではなく、『読者が勝手に美人をイメージしている』の方が近いのでしょうね。

 個人的に、キャラクターが生き生きしているからこそ物語がドラマティックになり、キャラクターも魅力的に見えてくると考えています。相乗効果ですね。
 読者に好きであり続けてもらうにはどうしたらいいか、常に考えながら創作していきたいですね。

 今回はお付き合い頂き、ありがとうございました!

キャラの魅力について男女の違いの返信 (No: 7)

投稿者 元々島の人 : 1 No: 1の返信

投稿日時:

私も貴方の仰るよう男女のかっこよさの感じ方やタイミングの違いは明確にあると感じます。例えば男性は主人公がヒロインを悪者からかっこよく助ける、みたいなシーンが好きでかっこいいと感じるのかも知れませんが、僕はあなたの仰るような女性視点のかっこよさでヒロインが主人公を好きになる過程を書く努力をしています。かっこよく出てくるとかでなく、さりげない気遣いや心配り、思いやり等。大事なのは下心や好かれようと言う狙いでなく「素の思いやり」とかである事。だから前々作はヒロインが主人公を好きになる理由が「ドーンとかっこよくて強いから」とかでなくそれ以外の細かい部分を見ている展開にしました。

キャラの魅力について男女の違いの返信の返信 (No: 10)

スレ主 さそり : 1 No: 7の返信

投稿日時:

 元々島の人様、返信ありがとうございます! 遅くなってしまい申し訳ありません!
 やはり言葉だけ、行動だけのキャラクターより、どちらも伴っているキャラクターに魅力を感じますよね。キャラクターの変化にちゃんと理由があって、読者が納得できる内容であれば、魅力がきちんと伝わっているのでしょう。

 男女ではやはりツボというか興味を引くポイントが違うことから、どちらの視点も持ちながら創作していきたいですね。
 今回はお付き合いいただきありがとうございました!

キャラの魅力について男女の違いの返信 (No: 9)

投稿者 若宮 澪 : 1 No: 1の返信

投稿日時:

 こんにちは〜、若宮澪です! 割と前のコメントだから返信して良いのかなあ……って思ってたのですが、せっかくなので返信します。
 個人的に思ったのが、そもそもとして「外面も内面も、どちらも兼ね備えたキャラクター」じゃないと男女どちらにしたって「凄い好き」にはならないんじゃないかなあってことでしょうか? 外面も内面も、どっちも含めて「そのキャラクターが好きなんだ!」というか。でも、そうじゃなくて「まあ好きかな、どっちかといえば好き」みたいなキャラクターになってくると、んまあ確かに男女に差はあるのかな、というか。ただ、そこらへんは前の方に譲ったほうがよさそうですね、私そんなに詳しくないから……。

◇◇◇

 私は基本的に「優しい人」が好きです。ただその優しさが自分じゃなくて他人にばっかり向いてて、若干自罰的、自虐的な傾向があるキャラクターというか。
 具体例を挙げると
 ・アニスフィア
  (転生王女と天才令嬢の魔法革命)
 ・シンエイ・ノウゼン
  (86-エイティシックス-)
 ・暁山瑞希
  (プロジェクトセカイ)
 あたりが凄い好き。全員共通で「優しい&自罰的」ですね。でも自罰傾向は中々表面に現れてこない、全員何かしらの仮面がある。アニスフィアは「破天荒な王女」を、シンエイは「冷徹な戦場の死神」を、瑞希は「"可愛い"を追い求める享楽主義者」を演じてる。いや演じているというより、本人さえも無自覚にそうしてしまっている。けれどもほんの僅かに、その面が見え隠れしている。
 本人だって別に精神的に余裕があるわけじゃない。なんなら人よりも多く傷を負ってきて、もう傷だらけで。それでも無理してでも笑って、人に合わせて、人に優しくして。その健気さというか、内面の純粋さというか、それに惹かれます。けれどもその純粋さを本人こそが自覚していない、むしろ自分のことを身勝手で価値のない人間だとさえ思っている。演じる外面をこそ内面と本人さえも誤解し、だからこそ本人こそが自分の本質を見抜けない。そんなところが好きですね()
 あと、そういうキャラクターって外面を本気で(いうなれば無自覚なものになるまで)演じてて、だからこそその外面にも惹かれるというか。例えるなら突き抜けたマッドサイエンティストみたいな、そんな魅力も感じる。さそり様でいうなら「外面」の本物さを保証する「内面」も、本気の「外面」も、どっちも好きっていうタイプですね。
 んまあこういう拗らせた性癖してるので、私の好きは外面スタートなのか内面スタートか分かんないです。好きだなあって感じる瞬間は、これまで「あー、突き抜けてんな」と思ってたキャラクターが不意にそういう自罰的というか自己肯定感の低さを言動で露わにした瞬間だから、内面寄りなのかもしれないけど、でも「その瞬間感じてるのは外面のギャップ萌えだよね」って言われても否定できないし……。
 とまあなんか長々語ってきましたが、取り敢えず私の好きなのは「優しすぎる内面と突き抜けた外面が共存するキャラクター」なので、何とも言えねぇって感じがしますね。

◇◇◇

 キャラ作りというか、私の感覚だと「過去を覗き見る」に近いかなあ……。取り敢えず男女の感性の違いは気にしてない、というか気にするだけ無駄と思ってます。だって、そもそも読まれないんだもの(涙) 自分の読みたいものを書く、それを読んでくれる人がいて、ほんの僅かにしても感想を残してくれる人もいて、それで十分かなって思ってる人種なのです、まあいつかは小説大賞とか取ってみたいですけど。
 それでキャラ造形の話に戻すのですが、私、そもそもとしてキャラが先にないんですよね……。世界観の概要(キーとなる部分)だけを先に決めて、そこから主人公を用意してあげたら勝手に頭の中で荒い画質の映像が流れる。それで、そこに現れたキャラ達の中でも印象に残った子達について「どうしてこんな言動をしたんだろう?」「どうしてこんな雰囲気を纏っているんだろう?」って考えていって、その過程でそのキャラクターの過去が決まっていって、そこから逆算的にキャラクターの性格と内面が決定していく感じです。内面と過去が相関しながら深く、深くなっていく。私はそんな感じで造形してるみたいです、客観的に見てみると。
 ただ時々「このキャラにこれを言ってほしい」って思うこともあって、それがまた過去の掘り下げへと繋がって、そこから還流する形で最終的には内面への影響が及んだりするので、たぶん造形の仕方は男寄りでも女寄りでもないんだと思います。内面も外面も納得いくように過去で支えてるイメージ、なのかな。

◇◇◇

 外向的なカッコいいセリフって、なんていうか「場の雰囲気」「内面」の両面が揃ってないとそもそも成立しない気がする。たとえばカッコいい言い回しをこれでもかというほどしてくれるCyberpunk2077のゆっくり実況者の動画とか見てると、もちろんセリフ選びそのものもカッコいいんだけど、どっちかと言えば「どんな雰囲気の、どんな状況下で言ったのか」と「この主人公(=プレーヤー)のこの人格だからこそ」ってところがある。
 たとえばこんなシーン、個人的には(ついでに視聴者たちも)好みだったんですよね。

 ≫主人公はかつての仕事仲間を救助しようとしたが、命こそ助けられたもののギャングたちによって精神を壊されたあとだった。階段を登り、建物の屋上で煙草を吸い「この街(=犯罪にまみれたサイバーパンク)ではこんなのも当たり前なんだろうか」と独白する。そして穢れた街を見遣った後、吸った煙草を屋上から放り投げて一言
 【ああ悪い、灰皿かと思ったら街だった】
 と言葉を投げかける。

 個人的に【 】のセリフ回しが好きなんですが、どうしてかって考えるとその理由としては

 (1)外面的な良さ
   灰皿かと思ったら街だった、という直球ながらどこか詩的で洒落た言い回しそのものがカッコいい
 (2)内面的な良さ
   主人公が「仕事仲間を助けられなかった」という後悔と「この街は腐ってやがる」という憤り、「でもどうしようもない」という絶望に満たされて、その感情を、けれどもただ煙草を吸って街に投げ捨てることでしか整理することができないというやり場のなさ、心中の葛藤が良い
 (3)雰囲気の良さ
  この二つの条件が揃った状態で、更に街並みが感情を表すかのように濁り、壊れ、穢れ、薄汚れている。

 この三点に集約されるんじゃないかな、と思います。洒落た言い回しだけだと白けるんじゃないかな、とも感じますしね。
 だからなんというか、取り敢えず「カッコいいセリフだけが他と切り離されたうえで存在する」ってわけではないと思います。むしろ、内面と雰囲気という土台こそが重要で、そこにほんの僅かに詩的な表現があるセリフを入れてあげれば、途端にカッコよく見えるんじゃないかな、と。

 さそり様の「骸の子(仮)」を読み返してみたのですが、んまあ確かに「男の子の好きそうなカッコいい」はないかもしれないですね……。ただ、それはそうとして「響くセリフ」はたくさんある。
 たとえば
≫「あぁ、ここにあるよ、シェリー」
≫「十分だ。ありがとう、バクストン」
 本当に些細なやり取りですけど、このちょっとしたセリフから関係性が察せてしまう、そんなものが多い印象ですね。でも、こういうセリフを積み重ねて積み重ねて、ふとした時にちょっとだけ詩的な言い回しをする。これまで実直で、詩的な言い回しなんてしてこなかったキャラが、この場の雰囲気で、この葛藤の中、ふと詩的な言い回しをしてしまう。それがさそり様に一番合う「カッコいいセリフ」なんじゃないかな、と思います。そういうふとした時の詩的な台詞は、男も女も共通して惹かれるんじゃなかろうか。

 別に「男性だけ」に魅力的に映る「カッコいいセリフ」を書きたい、というわけではないですよね……多分そうだよね、私なんか勘違いしてたらごめんなさい。どっちかと言えば、男性読者でも「カッコいい」「読んでて心に響く」そんな感じのことを求めてるのかなって勝手に想像してます。
 それなら、たぶん積み重ねた上でのふとした詩的な言い回しが一番「男女ともに惹きつけられる」んじゃないかな? んまあ男の子のカッコいいも女の子の可愛いも半分くらいしか理解できないので、ぶっちゃけ信用ゼロではあるんですけども。
 読んだ時の爽快感については、内面の葛藤を乗り越える以外にそれを演出する方法はない、と思ってます。いやだって、爽快感って乗り越えたときの快感みたいなものですよね……? あーバトルものの爽快感は別なのかな、うーん。無双感と爽快感って似てるから、それが世間一般では分化せずに受容されてるのかもしれない。
 爽快感って、要は乗り越えたことという「達成感」が4、それによる「自己肯定感の回復」が6くらいで入り混じった感情ですよね? それに対して無双感というのは、「全能感への回帰」がその殆どを閉めている。
 ところで、最近の子たちは全能感と自己肯定感とが実は分化していないという研究があるそうです。反抗期の消滅によって精神的な親離れができない子が増え、その結果として本来反抗により会得されるはずの自己肯定感が育たず、全能感がその代わりを果たしているのだとか。
 もしもこれが正しいのだとしたら、無双感と達成感とが分化せずに「同じようなもの」として扱われてしまうのも納得がいく。だから一昔前には無双系が流行した……のかな? んでまあ何が言いたいかというと、おそらくバトルものにおける「爽快感」って、この「全能感への回帰」を伴う「無双感」と、本当の「爽快感」とが混同されちゃってるんじゃないかな、ということです。だから、心中の葛藤とその超克を描く爽快感だって需要はあると思うわけでして……。

◇◇◇

 本当に徒然なるままに書き連ねてしまいましたアハハ、軽いノリで書くと寧ろ文量が増える悪癖が出ちゃってますね。取り敢えず、私の思うところはこんなところです。
 最後になりましたが、雪かき作業お疲れ様でした(もう遅いか) 雪って見てる分にはいいけど、除雪が大変そうですよね……。本当に、本当にお疲れ様でした。お仕事もお疲れ様です、まだ学生なので辛さ分からないですが心中はご察し致します。

 改めまして、さそり様、いろいろ頑張ってください! 応援してます、では!

キャラの魅力について男女の違いの返信の返信 (No: 11)

スレ主 さそり : 1 No: 9の返信

投稿日時:

 若宮様、返信ありがとうございます! 遅くなってしまい申し訳ありません!

 なるほど、突き抜けた個性的な外面の中に共感できる内面があるというのは、キャラクターをぐっと身近に感じられる要素になりますね。とても参考になります。
 突出した個性のあるキャラ……書きたいと思いつつ、自分でも振り切れていないなぁと感じています。自分でセーブをかけちゃうんですよね。癖が強すぎると非常識人に見えることもあって、結局ブレーキがかかって中途半端な描写になってしまいます。「嫌われちゃうかな?」と考えてしまうんですよね。思い切りのいい描写ができるようになりたいものです。
 外面と内面が両立すれば魅力的なキャラクターが作れると頭では分かっているのですが……実際に書くと本当に難しいんですよね(泣)

 自罰的、自己犠牲的な優しさを持つキャラは私も好きです。過去に負った心の傷のせいで、一歩引いているけど元来の優しさが隠せていないキャラとかも超好き。自分が傷だらけになるのは構わないけど仲間が傷つくのは嫌がるキャラも良いですよね。
 あとは関係性も込みで好きになるキャラもいます。キリッとした堅物なキャラが気心の知れた相手では本音を吐露したり、子供みたいな軽口叩いたりといった素が出るとこが好き。前述したキャラが他のキャラの何気ないセリフに救われるといった展開もアリです。……何だか癖(ヘキ)の話をしているようで恥ずかしいですね(笑)
 セリフや仕草とかでそういった関係性が察してもらえるように心がけていますので、響くと言って頂けたのは嬉しいです。小説は声がつかない分、そういった部分は時間をかけて考えていますね。

 若宮様の創作方法も参考になります。「キャラクターの過去を覗き見る」という感覚は「なるほどなぁ」と思いました。
 私も若宮様と似ていて、こういうものが書きたいと思ったら、まず絵が出てきます。キービジュアルみたいな。
『骸の子』の時は「倫理観ガバ系SFとかどうだろう」と思った時、スレたオッサンと美少女が出てきて、練っていく内に擬骸のこととか、親子だけど疑似親子のような関係性とかを思いつきました。パーソナルな部分や過去とかは設定やストーリーを練りながら、『こいつはこの世界でどう生きていくだろう』と考えていきますね。やっぱり物語を動かすのはキャラクターですから、内外のあちこちにスポットを当てて、好物とか特技とかを細かく決めていっています。練ったキャラを動かしている時間が一番好きです。
 人によってはテーマが先とか、キャラが先とかあって、他人の創作方法は聞いていて楽しいですね。

 貴重な回答をありがとうございます! 労いのお言葉も恐縮です。立て込んでいた諸々も一段落しそうで、少しは創作に時間を取れそうです。
 雪は本当に厄介で……前日の夜は地面が見えていたのに、朝に膝まで積もっていた時は絶望を通り越して写真撮ってました(笑)
 今回はお付き合いいただきありがとうございました! 若宮様も創作活動、頑張って下さい!

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タイトル:キャラの魅力について男女の違い 投稿者: さそり

 こんにちは。質問というか雑談のようなもので申し訳ないのですが、ちょっと疑問に思ったことがあったのでスペースをお借りします。
 内容としては、キャラクターを魅力に思うポイントが男女によって違うのかということです。他の方の質問へ回答を考えていた時、こういうのは男女で感じ方も違うよなぁ、と思いました。

 個人的な考えとしましては『男読者は外面的部分、女読者は内面的部分に惹かれる』と思っています。深く突き詰めると個人の癖(ヘキ)にも関わってきますので、あくまでも『傾向としてはこうだよね』という感じです。

 外面的というのは『行動・言動』など、目に見える形でのアプローチです。例えばカッコよく爽快に敵を倒すとか、ここぞという時に決め台詞で技を使うとか。
ラブコメとかでよく見る『奥手そうに見えるヒロインが実は積極的で、胸を押しつけてくる』というのもそれに入ると思います。背中で語る男とかもそうかな。

 反対に内向的というのは『感情・雰囲気』など、目に見えない形でのアプローチです。硬派なヤンキーだけど可愛いものが好きとか、葛藤を乗り越えるとか。
 疑似親子、じれもだなどの婉曲的表現や関係性が好きなのも女性の方が多い印象があります。
「○○君はこう思ってるんじゃないか」「裏ではこんなことがあったんじゃないか」と公式で明言されていない部分を想像(妄想?)して二次創作などをしているのは、女性が多い気がします。

 私は女だからか、キャラを作る時は内面部分や関係性から展開を考えるのは好きなのですが、読んだ時の爽快感とか外向的なカッコいい台詞とかを考えるのは苦手です。
 男性の方はどういったキャラに魅力を感じやすいのか、私では想像しきれないところもあるので教えていただきたいです。

 長々と書きましたが、私のこの認識って合ってるのかなと思って書きました。
 また、皆さんはキャラ作りの際に、こういった男女の感覚の違いとか意識されていますか?
「キャラはこうやって作ってる」とか「男/女の自分は、こういうキャラに魅力を感じる」とか、「最近見た作品でこのキャラが気に入った」とか、軽い感じで答えていただければなと思います。

 もーリアルの仕事が忙しすぎて休日返上が続いた上にバカみたいな雪かき作業で心身共にヤバくて……小説のことだけ考えてたい……少し話し相手になってほしいです……

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