作家、餅月望さんのインタビューより。小説家になるためには、どんな能力が一番必要だと思われますか?
≪面白さのためならば恥ずかしさを捨てることができる、ある種の鈍感さ≫が大事なんじゃないかと思います。
自分が面白いと感じるなら臆面もなく、徹底的にやりきることが個性や作風を作るのだと思います。
逆に言うと、羞恥心に妨げられて、いろいろな部分を抑えて勝てるほど、既存作、現役プロ作家の壁は低くはないと思います。
例えば「小学星のプリンセス」という小説を書いたとしてです。それを八十歳を過ぎた祖母に臆面もなく差し出したりとか。それを読んだ従妹に「ちょっぴり心配になった……」と言われてもなお、次の小説のヒロインを堂々とロリヒロインにできるような……。
それでもなおこれが面白いんだと胸を張れるような……そういう鈍感さがどうしても必要になってくるように思います。
……まぁ、今度の新作は別にロリヒロインじゃないんですが。
内発的動機づけの方が創造的なアイディアが生まれやすい!
餅月望さんのように、自分の好きなもの。自分がおもしろいと思う物語を書くべき!と勧めるプロ作家さんは多いです。
これには科学的根拠があります。
ハーバード・ビジネススクールの研究によって、自分が作りたいものを作るという内発的動機づけの方が創造的なアイディアが生まれやすいことがわかっています。
好きなことを追求するのは修羅の道!
ただし、これは実は修羅の道です。
なぜなら、「僕の好きな獣っ娘」などの性癖や「自分の黒歴史」をさらして、もし受けなかったら、スゴく恥ずかしいからです。
そもそも、自分が妹萌えであることや、異世界に転生して無双したいことを認めるところからして、ハードルが高かったりします。
まして、理想の妹を表現するとなると……
餅月望さんによると、このような羞恥心に妨げられて、おもしろいと思うことを徹底的にやりきることができなければ、既存のプロには勝てないそうです。。
好きな性癖をぶち込むほど、キャラの魅力は増すと言われます。
後悔しないように好きなことをやりきろう!
鈍感になる方法ですが、慣れだと思います。
自分の性癖をぶち込んだキャラを作ってみて、ウケなくても叩かれても、実は大したことはない、というのを経験していくしかないと思います。
人間はあらゆる刺激に慣れるものですから。
また医師によると人が死ぬ前にもっとも後悔するのが「もっと自分らしく生きればよかった」だそうです。
人間は失敗よりも、挑戦しなかったことを人生の最後に後悔することがわかっています。
後悔しないように、自分が面白いと感じることを、徹底的にやりきってみませんか?