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元記事:描写の特殊なテクニック

小説を読んで地の文の描写や、イメージ描写でちょっと気になるものがあったので質問します。
ちょっと自分でもどう説明すればいいのか分からないのですが、「限られた地の文を用いて、読者がそこから背景や状況をイメージさせる」ものでした。
どういったものかと言うと例をあげるとすると、

①主人公は好きだった同じ会社に勤めている先輩女性に振られる。

②そのせいで主人公は何杯もビールを飲む。向かいの席で他人事のように笑っている同期の親友。

ここの②の部分ですが、主人公が直接居酒屋に行ったという表現は書かれていません。ただ、書いてあった表現、地の文は、
●もう何杯ビールを飲んだかわからない。
●向かいの席で話を聞いた同期が笑っている。
●失恋したことを知った主人公は同期に電話して呼び出した。
●愚痴を吐いている主人公を見て、隣の席で飲んでいるOLが笑っている。

……これくらいですが、自分はこれですぐに主人公は振られたから友達誘って居酒屋でやけ酒しているということが分かりました。
しかし、さっきも言った通り、居酒屋という単語、または居酒屋の類義語は一切使われておりませんでした。なのに、確実に主人公が居酒屋で飲んでいるということは理解出来る。

他の作品でも、学校や教室という表現も使われていないのに、主人公と親友達が学校の教室で会話していることがイメージできる、というものも見ました。

限られた地の文から状況や場所を把握する。
こういうテクニックはどう使えばいいのでしょう?
自分は、主人公がやけ酒している。向かいの席で話を聞いた同期が笑っている……の辺りで、すぐにその場所が居酒屋と分かったので、読者の先入観を利用しているということでしょうか?

上記の回答(描写の特殊なテクニックの返信)

投稿者 手塚満 : 2 投稿日時:

言葉で描写するとイメージ(映像、音声等)がどうなるかという心理学実験があります。例えば、人の顔を覚えるとして、ある人Aの写真を見た後、(一定時間を置いて)似たような人の写真多数とある人Aの写真を混ぜて見せて、Aがどれか当てるという実験。

1.無念無想で写真を見て覚える。
2.写真を見て特徴を言語化して覚える。

という2グループで行うと、1のグループの成績が2より明らかに良いのです。2は写真を見ながら「男、髪は短い縮れ毛、眉毛は太く、あご髭があって、目は(略)」と考えながら覚えます。普通に行いそうな記憶法ですよね。

だけど、例えば「あご髭」のある「男」が複数いると、どれか判別できなくなりがちなんです。理由は未解明のもの含めていろいろあるんでしょうけど、「あご髭」という名詞で記号化、抽象化したため、具体的なイメージがどうだったかが記憶に残らないようです。しかも、抽象化した記号イメージが複数あって全体を構成してしまっている(記憶→想起で混乱を起こしがち)。

これと同じことが、小説などの文章描写でも起こるようです。キャラだと仕方ない面があります。ヒロインは設定を言語化して、黒髪、長髪、切れ長でぱっちりした目等々とするしかありません。それでも、一気に全部描写するとわけが分からなくなります。覚えられないし、言葉からイメージ再構成するのも手間取ります。前に聞いたコツでは、「人物の外見特徴は1つか2つ出せばいい。くどくど描写するな」というのがありました。たぶん、上記の心理学実験のようなことが、経験的に分かったんじゃないかと思います。

居酒屋ですと、だいたいの人は一般的な特徴を知ってますよね(知識であり、先入観でもある)。前を通り過ぎるだけなら、「居酒屋の前を通り過ぎた」とでも書いておくしかありません。居酒屋と言わないようにするとしたら、「○○酒処の暖簾」としておくくらいでしょうか。ただ、あまり意味はありません。むしろ、居酒屋は居酒屋でも作品内で何らかの特別な意味があるのか、みたいな誤解を招きかねません。

しかし、シーンの場所が居酒屋だと違ってきます。シーンの雰囲気を作るためにも、中の様子を描写することになります。通しをつまんでいると店員がビールを持ってくる、鶏の唐揚げを追加注文する、ビールを飲む、連れと話をする、周囲にいろんな客がいる、等々ですね。居酒屋では当たり前の風景です。

そうなると、「ここは居酒屋だ」みたいなことを言う必要があるかどうか迷います。居酒屋っぽい描写をしたら、居酒屋だと思う読者が大半のはずです(主人公がどういう人となりでストーリーはどう進んでて等々の文脈的なことも影響するけど割愛)。

じゃあ、居酒屋と言わなきゃいいんです。言わないでも分かることを、わざわざ書くとくどくなります。それだけではありません。上記の心理学実験で申したように、「居酒屋」と明示的に書くと、イメージがぼやけるのです。「居酒屋」にイメージが集約されてしまい、どういうシーンでどんな雰囲気だったかを読んでも覚えなくなる恐れがあるわけです。

そういう描写の作り方としては、全部書いてから削るというのも1つの手です。例に挙げられたものに少し足してみます。

1. 主人公は同期に電話して、居酒屋に誘う。
2. 歓楽街にいくつもある居酒屋のうち、地味そうな店を選ぶ(実は愚痴りたいので客の少なそうと思った)。
3. 店に入ると、店員が「らっしゃい! 2名様ですね、こちらへどうぞ」と言う。
4. 席につき、お品書き眺めながら、とりあえずビールとつまみをいくつか注文する。
5. 同期と飲みながら他愛のない話をする
6. 次第に酔いが回って、雑談が愚痴に変わって来る。
7. もう何杯ビールを飲んだかわからない。
8. 向かいの席で話を聞いた同期が笑っている。
9. 同期に、失恋したこと、それが誘った理由でもあると同期に打ち明ける。
10. 愚痴を吐いている主人公を見て、隣の席で飲んでいるOLが笑っている。

こういう段取りを描いてある事例は少なくないと思います(自戒でもある)。大事なのは9の「酔った勢いで失恋の悩みを打ち明けたかった」ですよね。

飲むのは自宅でもいいでしょうし、バーでもいい。居酒屋をシーンに選んだのは、特に理由はない(はず)。飲んでいる状況も示してリアリティを出したかったに過ぎない。居酒屋に行く段取りだって、9に対してはどうでもいい。

じゃあ、どうでもいいものはできるだけ削りましょう、となってきます。1~5がなくても6以降は分かるから、削っていい。10で居酒屋らしいと分かるし、絶対に居酒屋をイメージしてもらわなければシーンが成立しないわけでもない。だから、居酒屋と明示する必要はない。名詞を出したゆえにイメージがぼやけるリスクを増す必要もない。できるだけ、読者に覚えて欲しいことに絞りたい。といった感じです。

長くなりました。簡潔にまとめますと、

・どうでもいいものは一般名詞で済ませておく(イメージをあいまいにして印象を残さない≒読者の負担を低減)。
・大事なシーンでは逆一般名詞を避け、特徴を少なく出しておく(一読して覚えられる程度に印象付けし、後は読者の引き出しで)。

ということになると思います。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 描写の特殊なテクニック

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元記事:ヒロインに敢えてドン引きされそうな事をさせてどれくらい大丈夫か

私の作品(前回相談に来たなろうでの連載とは別)のヒロインには俗に言うギャップ萌えを狙ったキャラがいますが、いささかやり過ぎていないか心配になって来たので皆様のご意見を伺いたく思います。

彼女は平常時は内気で大人しい人物であるのですが、戦う時になると別人のように荒々しくなります。
この「荒々しくなる」というのが単に気が強い人物になるという範疇でなく、半分モンスターのような姿になって、殆ど理性を失って唸り声と咆哮以外にまともに何も言えなくなるレベルで暴走します。
攻撃手段も伸びた爪で皮や肉を抉り取るとか喉笛を歯で噛み千切るとかいった残虐方向の物です。魔法とか必殺技とか武器とか高尚なものは一切扱えません。
こんな戦い方をするので当然戦いが終わると敵の血と肉片でベトベトで、その度に「やっぱり自分は化け物で、生きてちゃいけない奴みたいだ」という自己嫌悪に陥ります。
この性質は話の進行によって幾分かマシにはなっていく予定ですが完全に取り除かれるものではなく、一生付き合うものとして表現する予定です。

私は主人公やヒロインは「この世に生まれたことが消えない罪」くらいのモノを背負わせたいという少々変な性癖ですが、全年齢でこれはやりすぎでしょうか。

上記の回答(ヒロインに敢えてドン引きされそうな事をさせてどれくらい大丈夫かの返信)

投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

内容(設定)2割、表現8割だと思います。

「伸びた爪で皮や肉を抉り取るとか喉笛を歯で噛み千切る」というのは、ヒロインの行動の内容説明に当たります。これを読んでも、何をするかは分かりますが、普通は生々しさが生じるわけでもありません。

小説で表現するときに、例えば「バトルでの敵の苦悶の表情、悲鳴、助命嘆願、流血等々をリアルタイムで克明に表現した」となると、生々しい残酷さを感じる可能性が高くなります。しかし例えば「ヒロインが己が残虐性の悩みを主人公に打ち上げるときに、敵への仕打ちを回想的に訴えた」としたら、さほどでもありません。

これに、殺される側の問題も寄与してきます。倒す対象は敵であるという点はいいとしまして、例えば敵は人間か化け物か。特撮もので、敵が怪獣、怪人などだと結構エグイ倒し方(爆破、切断等々)しても、小学生でも気にしません。

しかし、敵が人間だと首を落としたりすると大人でも嫌がる人は出ますし、残虐だと批判したりします。やはり同じ人間という気持ちが働くからでしょう。しかし、敵が極悪人だと安らかに死ぬと、かえって文句言われたりもする。

要は、敵に対して、どういう思い入れがどれくらいあるかですね。作者視点で言い換えると、読者に敵に対するどんな思い入れをどれくらい与えるか。

作品構想でのヒロインは「ジキル博士とハイド氏」みたいな感じですね。通常時のヒロインが、戦闘時に我を失って暴走する自分を嫌悪し、悩むという筋立てでよろしいでしょうか。そうだとすると、極めて残虐なバトル、敵の殺害でないと作品を成り立たせられなくなりそうです。

その設定は譲るべきではないと思います。しかし、上記で申し上げたように、読む側に与える残虐性の生々しさは描写次第の面が大きいわけです。全年齢対象なら、できるだけ直接かつリアルタイムの克明描写を避ければ、問題は出にくいだろうと思います。

カテゴリー : キャラクター スレッド: ヒロインに敢えてドン引きされそうな事をさせてどれくらい大丈夫か

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元記事:設定に縛られたくないのですが……

 確か、『ノーゲーム・ノーライフ』の空の髪の毛の色は、設定の上では黒だったと思うのですが、小説と同じ人が描いたイラストでは茶色になってますよね。

 個人的にはそのように、シーンによって人の目の色や髪の色が黒や青や赤に見えてもいいし、極端な話が、例えば主人公の住む場所が起伏が多い土地だと事前に説明されていたとしても、次の瞬間には一面に平野が広がっていてもいいと思うのです。

 しかし、読者の人から「設定に矛盾があるし、いい加減に作ってるんだろうな」とは思われたくありません。

 相反する要求になるかもしれないのですが、解決する方法はあるでしょうか。

上記の回答(設定に縛られたくないのですが……の返信)

投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

まず、何と何が矛盾するかをはっきり意識する必要があると思います。挙げられた例では、

> 髪の毛の色は、設定の上では黒だったと思うのですが、小説と同じ人が描いたイラストでは茶色

これはは文章作品とイラストで異なるという問題ですよね。文章作品内の相違ではない。文章作品内の相違であれば、極めて簡潔に言えば「黒い茶髪」となります。
イラスト化については、置いておいていいと思います。イラスト化するときに相談すればいいことです。小説作者本人がイラストも描くなら、自分で納得できて、読者への説明ができればいいですから。

> 起伏が多い土地だと事前に説明されていたとしても、次の瞬間には一面に平野が広がって

こちらは、1つの文章作品内での相違ですよね。起伏の多い土地と記してあって、そうイメージしていたら、辺り一面は平野だと描写されて、どうイメージしていいか分からなくなる。

考えるべきは、こういう文章作品内での矛盾と思える表現、描写でしょう。原則としてアウトだと思います。居住地が起伏だらけと描写しておいて、台詞で「坂がないから自転車通学が楽だな」なんて書いたら、読者としては状況が分からなくなります。

作者は映像も音声もイメージしてから、それを文章化するわけですが、伝えられるのは文章だけです。読者は書かれた言葉から映像や音声をイメージします。言葉は記号でしかありません。記号に結び付いたイメージを再生するわけですから、記号同士が矛盾しているとイメージが再生不可能になります。

仕方なく、読んでいるシーンを優先してイメージを修正したりするわけですが、以前のシーンとの整合性をどうするかも読者の負担になります。しんどいわけです。矛盾と指摘するのは、間違いがいけないから減点、みたいな学校のテストの採点をしているのではありません。

落胆してるんです。せっかく文章を頼りに頑張って状況やキャラをイメージして来たのに、どうして崩すんですか、読んだ努力が台無しじゃないですか、とガッカリしたという話を「矛盾」に込めて感想で表現するわけです。読者は「こういうことだから、こうなったわけか」とか「こうなっているから、こうなるはずだ」といった感じで作品を理解するわけですよね。そこを崩したらいけないんです。

設定は読者に見せつけたりするものではなく、作者が守るべき基準(縛り)です。読者が楽にイメージするのを助けたり、何に期待していいかを保証するため(読むモチベーションに重要)のものです。作品世界の法則みたいなものですね。

設定を作ったら、作者は設定に縛られる必要があります。作者都合で変えてはなりません。変えると、読者は「この先を読んでも分からないだろうし、先を期待するのもバカバカしい」と思ってしまいます。そんなことになっては損ですよね。

なお、例外はあります。例えば、表向きの設定の裏をかくことによる効果を得たい場合ですね。起伏が多い土地ということなら、例えば自転車では苦労するはず。しかし主人公が自転車で遠路を楽々やってきた。となると、「なぜ?」と思いますよね。そこで、読者が「なるほど」と思うように描けるなら大丈夫です。そういうのって、頭脳派キャラの見せ場などでよく見ると思います。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 設定に縛られたくないのですが……

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元記事:ストーリーの肉付け、もっとプロットを詳細にするには

ストーリーにしてみたいアイデアや、最終的にはこんな結末に落ち着くストーリーを書いてみたいという考えはあるのですが、執筆している途中で筆が止まってしまいます。
一度何故そうなるのか考えたり調べましたが、自分の作成したプロットは数行しかなかったり、骨組みがあっさりしたものなので、大筋はできているのですが肉付けが甘いのかもしれないと思いました。
それが原因で内容も薄くなってしまいます。
もっと裏付けや具体例を足して、説得力を増したいところですが、それが自分にとってとても難しいです。

例えばのプロットで、

父親のような立派な騎士になりたくて騎士学校に入る主人公

だけど主人公には騎士になる才能がなくて、苦悩を強いられる

何やかんやあって(ヒロインを守りたいと思ったり、修行をしたり、事件を通じたり、父親の憧れで騎士になるのではなく自分の本当の意思で騎士になりたい理由を見つけたり)主人公が強くなる

騎士として認められる

普段以上に大雑把なプロットを作ってみましたが、これにさらに肉付けをしてストーリーに出来ないで、そこで執筆がストップしてしまいます。

ストーリーの大筋に肉付け、説得力のあるアイデアや展開を加える方法があれば教えてください。

と、宜しければ短編を作るコツがあれば教えてください。
ストーリーを作る上で、たくさんの短編を作るのはその練習になると聞いたので、それが知りたいです。

上記の回答(ストーリーの肉付け、もっとプロットを詳細にするにはの返信)

投稿者 手塚満 : 0 投稿日時:

あらすじは出来事を時系列に並べたもので、プロットはあらすじに理由や因果関係を加えたもの、という定義を見たことがあります。
お示しのものは、その定義でいえば、あらすじに近いものなんじゃないかと思います。もう少し、理由や因果関係を考えてみます。なお、あくまでも参考事例ですし即興ですので、不出来なことはご了解をお願いします。

> 父親のような立派な騎士になりたくて騎士学校に入る主人公

イベントとしては騎士学校に入学ですが(主人公の意思決定でもある)、父親が主人公が棋士を目指す動機ですね。
じゃあ、父親はどんな騎士なのか/だったのか、が大事になります。父親がこの時点で生きているか死んでいるかも、主人公の意思決定にとって重要のはずです。

父親が生きているなら、主人公は追いつきたいし、父親に認められたいと思うでしょう。父親が死んでいるのなら、例えば父親の果たせなかった使命を自分が成し遂げようと思ったなんてこともあり得ます。

また、死んだ人って、しばしば追いつけない、追い越せない存在になります。騎士ですと、実際に試合して勝って自分の力を証明する、なんてことはできなくなります。仮に死んだ父親が果たせなかったことを成し遂げても証明になりません。父親が生きていたら、さらに実力を伸ばしていたはず、といったことがあるからです。

その父親がどういう騎士であったのか。この1行では「父親」を具体化する必要があります。父親のキャラが決まれば、主人公の目指す方向も決まり、少なくとも中盤までは物語の流れも決まってきます。

ですので、この1行以前に何があったかが大事になります。主人公が立派な騎士を志すに足る理由、動機付けの物語ですね。父親の騎士としての経歴や偉業を具体化させるということが必要になります(構想し設定はするんだけど、小説本体には書かない)。

(上記はあくまでも一例で、他のパターンもいろいろ考えられます。例えば、なんとなく父親が凄いと思い、なんとなく騎士学校に入ってみた、なんて惰性パターンですと、次の学校での苦労が事実上の物語開始ポイントになる。)

> だけど主人公には騎士になる才能がなくて、苦悩を強いられる

父親のような騎士を志したものの、それ以前の問題が発生するわけですね。そもそも主人公は騎士には向いてないんじゃないか。
どうして向いてないか、はいろいろ考えられますよね。例えば、よくあるのが騎士に必要な技術が全面的に下手くそ。あるいは、単独での訓練時には、乗馬、槍、剣は見事にこなすんだけど、校内での試合で敵を目の前にすると怖くなって実力が発揮できない。
これで、主人公の志と現実の齟齬が明らかになり、この物語で描かれる「主人公が克服すべき課題」が決まりました。

(なんとなく騎士を志して入学した場合は、ここで主人公に本気で騎士になりたくなるようなイベントを設定する。)

> 何やかんやあって(ヒロインを守りたいと思ったり、修行をしたり、事件を通じたり、父親の憧れで騎士になるのではなく自分の本当の意思で騎士になりたい理由を見つけたり)主人公が強くなる

小説の中核部分ですね。主人公がどういうキャラで、何を克服すべきかはもう決まってますので、それに適したイベントを設定していくことになります。
(序盤で主人公が自覚した自分と自分の課題を、ここでひっくり返すなどのひねりもよくあるけど割愛。)

> 騎士として認められる

エンディングであり、特に工夫は要らないパートです。なんやかんやを乗り越えたので、周囲、あるいは主人公自身が主人公を騎士と認められるようになり、ハッピーエンド。
ただし、物語後の主人公を想像させるような終わり方を見せる必要があります。言い換えれば、主人公のその後を構想しておかないと、締めくくり方を決めにくいのです。

以上を物凄く簡潔にまとめますと、「物語の前後をきっちり構想する」「物語は長い話・歴史の一部を切り取るように作る」ということになります。

短編を作れば確かに練習になるようです。シナリオ作りの練習で聞いたことがあるのは、原稿用紙20枚前後でたくさん作ってみる、というものです。物語を開始して、山場を一つ作り、きっちり締めくくる練習にはちょうどいいんでしょうね。書き直しも原稿用紙20枚なら、手間が大きすぎることもないですし。

ただ、物語の文字数での長さで、何を描けるかが変わって来るのは要注意ではないかと思います。おそらく、以下のような感じになるんじゃないでしょうか。

掌編:アイデアを見せる(イベントやキャラの面白さまでは無理)。
短編:1つのイベントを通じて、ラストで主人公のキャラを立たせる。
長編:主人公のキャラを立たせ、そのキャラでイベントを描いて行く。

短編だとキャラを立たせるまでが大事になるんだと思います。コツがあるとすれば、キャラを立たせて終わると割り切ることでしょうか(せっかくいいキャラになったから、もう少しイベントを足して、とか欲張らない)。

カテゴリー : ストーリー スレッド: ストーリーの肉付け、もっとプロットを詳細にするには

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元記事:新人賞応募txtファイルについて

こんばんわ、

電撃大賞などのtxtデータで作品の受付に関しての質問です。

募集要項に「1ページ42かける34(行)で80枚~1200枚」
と書かれているんですが、txtデータでどのように送っていいのかわかりません。

ひとつの「.txt」に対してページ間をつめて物語の1から10まで書けばいいのか?
(→文字数の規定として42かける~1200枚と捉える)
それともページごとに行間をあけるなり、なんとなく本として捉えられるようにして送るのかわかりません。

txtデータで応募されたことのある方がいらしたら教えてください。よろしくおねがいします。

上記の回答(新人賞応募txtファイルについての返信)

投稿者 手塚満 : 1 投稿日時:

「1ページ42かける34(行)で80枚~120枚」というのは、

「ワープロソフトで書式設定により1行42文字、1ページを34行に設定したとき、80~120ページになる分量」

ということです。テキストエディタで作成する場合は、テキストエディタを1行42文字にできるとしても、行数は自分でカウントしてページ数に換算しないといけません(34行×80~120ページ=2720行~4080行)。

文字数でカウントしても(42文字×34行×80~120=114,240字~171,360字)、改行や空行などでページ数は変わってきますので、正確ではありません。1行42文字×34行のフォーマットに直したとき、79ページ以下になったり、121ページ以上になったりする恐れがあります。

MS-Wordや一太郎などのワープロソフトを持っていれば、ワープロソフトで書いていれば常に確認できますし(応募の際はテキストファイルに変換する、行頭字下げなどに注意が必要)、テキストエディタで書くなら、ときどきワープロソフトで確かめることもできます。ワープロソフトをお持ちでなく、購入もためらわれる場合は、Open OfficeやLibre Ofiiceといった無料の互換ソフトを検討してはどうかと思います(Windows、Mac、Linuxに対応しているはず)。

それも難しい場合は、主要な公募であれば、このサイトの「小説投稿室」付属の「ノベルチェッカー」でカウントすることも可能です(「原稿用紙カウンター」は文字数カウントのみで公募既定の判定には向かない)。
http://ranove.sakura.ne.jp/check.php

カテゴリー : その他 スレッド: 新人賞応募txtファイルについて

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元記事:冒頭が思い浮かばない

初めまして、お早うございます。
わたしは昔から冒頭シーンを書くのが苦手で、現在も新たな小説を執筆しているのですが、案の定冒頭でまた迷ってしまい手が進みません。
そこで皆様の力をお借りしたいのです。
大まかなあらすじを書くので、一緒に冒頭シーンを考えてくださいませんか?

大学受験に失敗し浪人生として冴えない日々を送っていた主人公(女・19歳)は、ある日兄(28歳)の提案で、兄の友人が経営するバイクカフェで働くことに。
快活な店長と、そこへやって来る個性豊かなバイカーたちに刺激を与えられ、主人公は徐々に成長していく…

拙い文章、言葉足らずですが、どうぞ宜しくお願いします。

上記の回答(冒頭が思い浮かばないの返信)

投稿者 とある書籍化作家 : 1

はじめまして。
厳しいですが、吉田さんが冒頭を書くのを苦手にしているのはすぐわかりました。
なぜなら冒頭(というより小説)を書くのに必要な情報が全くないからです。
これでは何も書けないでしょう。
もっと明確な情報がなければ一行たりとも書けません。

・作中の場所はどこですか?
東京? 沖縄? ドイツ? アラスカ?
・作中の時間はいつですか?
今現在? 5年前? 50年前?  100年後?
・兄の友人は?
70歳の老紳士? 16歳の少女?
・バイクカフェ?
上場企業の店? 個人経営? もう潰れる? それとも開店したばかり?
・個性豊かなバイカー?
個人資産10億円以上の富豪達? それとも刑務所帰りばっかり? どんな風に個性が豊か?

見てわかる通り、上記の組み合わせ次第で話が大きく変化するのがわかるでしょう。
この穴を埋めるのは作者しかできません。
他人に頼るのはこの穴を埋めてからです。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 冒頭が思い浮かばない

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投稿日時:

元記事:小説家になろうを引退しようか考えている

※解答に困るかもしれませんが、売名行為にならないよう&初質問で自信が無いので、作者名は差し替えて、作品名は伏せます。申し訳ございません。
 
 はじめまして、風呂桶と申します。

 私は4年間なろうに5作品ほど投稿しているのですが、どれもこれもpvが伸びませんでした。
 普通の更新で50から100の間、完結ブーストで最高600くらいです。ポイントも2桁以内、感想も書かれないのがザラです。

 これまで、他作品を参考にしたり、文章術の本を読んだり、流行のテンプレに乗っかったりしました。
 ですがそれでも自信が持てる作品が書けず、状況は変わりませんでした。

 書きたい事はかなりありますが、これだけ伸び悩むと身が堪えて、やる気が無くなりました。

 こういった場合、私は引退した方がいいのでしょうか?

上記の回答(小説家になろうを引退しようか考えているの返信)

投稿者 あまくさ : 3 人気回答!

すみません、以下、多少無責任な意見かもしれませんが。

どうせ引退するなら、その前に玉砕覚悟で、流行のテンプレと真逆な作品、もしくは受けはいっさい度外視してスレ主様の最も書きたいストーリーを書いてみるというのはどうでしょうか?
案外、別の道が拓けるかもしれませんよ。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 小説家になろうを引退しようか考えている

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投稿日時:

元記事:場合によっては非常に重い題材

戦隊やライダーで言うところ「今日の怪人」の枠として添えているキャラクターの一人に「水泳で高い実績を残すものの、不慮の事故で下半身不随になった女の子」というキャラクターがいます。

彼女は敵の幹部からパワーを受け取った事で再び足が動くようになりますが、主人公達は訳あって女の子を倒してパワーを奪わなくてはならなくなります。
当然、ただの人間に戻った彼女はまた下半身不随になります。

現在考えているパターンとしては
1:少女は怪人化の副作用で暴走し、本人の意思に反して船舶を沈めるなど危険な状態だった事から止む無く討伐する。
2:少女の仕業だと思われていた客船沈没事件に真犯人がいたことが発覚し(敵幹部が少女を怪人にしたのもこの真犯人の囮に使うため)真犯人だけを倒し、見逃された少女は再び水泳に復帰。

悩みどころとしては1の方が面白そうな一方、折角また泳げるようになったのに再び足を失った少女と、彼女から足を奪った主人公という結末の救いの無さと、ここにどうフォローを入れるべきかも分からない所です。
2はハッピーエンドではある一方それはそれで都合主義臭いというのがあります(その分、真犯人についての描写は伏線等なるべく丁寧にやりたい所ですが)
何か良さそうな方法は無いでしょうか。

上記の回答(場合によっては非常に重い題材の返信)

投稿者 あざらし : 3 人気回答!

いいですね。普遍的なヒーローものの面白さを感じさせて頂きました。
と、ご質問の前にひとつ。
水を指すわけではありませんが、御作には更に超えなければならないハードルがあります。

>不慮の事故で下半身不随になった女の子

おおよそ読者には『脊髄損傷』というほぼイコールで括る症状が思い浮かぶと思いますが、これは数年前から治療可能になってきています。

幹細胞を利用した治療そのものは大きな報道にもなりましたし、ご存じかと思いますが、現在では札幌医科大とニプロの共同でステミラック注という薬剤があります。
薬価も決定し、つい先日より重傷の脊髄損傷を回復させる治療が、条件付き承認ながら保険適応、おおざっぱには特殊な治療の範疇から「誰もが受けられる治療」へと変化してきています。
簡単にまとめられたページをご紹介しておいきます。https://www.nhk.or.jp/ohayou/digest/2019/04/0413.html

冒頭に書きました『更に超えなければならないハードル』というのは、読者にすれば「なぜ普通に治療を受けずに、怪人に???」という、かなりやっかいな疑問です。
ひと言で言えば、数年前には使えたネタが現在は使えない、更に年月の経過と共に陳腐化してしまう。(読者が楽しむには”いつ執筆されたか?”と”作品の時代背景は?”が重要です)

こういった『現実に引っ張られる』という現象は、特に推理小説でよく見られますが(科学捜査全般、たとえばDNA鑑定・推理ものにかなりの制約を与えました)ある種フィクションに付きものの超えなければならないハードルです。
とはいえ致命的なことではなく、手直しで回避可能な状況にあると思いますので、設定の変更をご一考ください。

では本題。
個人的には、
小説としては①
子供向けヒーロー番組の脚本としては②
でしょうか。

ダニエルさんが仰る通り、小説としては①の方が面白くなりそうな感じです。
個人的には(読者として)フォロー必須という感じはしませんでした。
感想として理由を書きます。
【少女が敵の幹部にパワーをもらったということだが、代償の予測が不足している。怪人が気まぐれで親切心を起こしたとでも思ったのだろうか? 最悪の代償を予測すべき】
【最悪の代償を予測していた上で、「それでもなお」と選手復帰を望んだ(この気持ちはよくわかる、が)のなら、それもまた因果応報。個人の自由を他人の自由で埋め合わせしようとしたのだから粛々と結果を受け入れるべき。ヤラレロ】
いや、まぁ、我ながら冷たいと思いますが^^;

主人公側の正当性に対するフォローならば、船を襲わせる前に夏の高校野球地方大会決勝戦に乱入させて球児を襲わせましょう。
いや、冗談です。
でも「目標に打ち込む選手」という、嘗ての少女の姿とオーバーラップする対象に危害を加える時点で、それは一生懸命であった自分をも裏切る行為ですよね。
襲った客船に乗っていた人も、唯々諾々と生きていたのではなく、なんらかの人生の目標がありますから、高校球児を襲わせるのと同じだと思うのです。
更に解りやすくさせるなら、こういった事由を少女に悟らせ、自分から征伐を嘆願させるってのも方法かと思います。ただ、これではあまりにも安っぽくなりますので、アイデアを絞られることを望みます。

②については【ウチのチビに見せるなら、こんな番組がいいな】です。
箇条書きで。
導入部、略
少女は敵の幹部を訝しみながらも、水泳に打ち込む熱意が勝った。(少女としては、敵の幹部というより悪魔と契約する気持ち。怪人という認識は無い)
再び水泳選手として復帰し、再起は絶望といわれていた少女が復帰したことで世間の話題になる。
主人公は報道を喜びながらも、絶望的状態から復帰したことに引っかかりを覚える。
少女は自分を助けてくれた敵の幹部から、パワーの再補充を理由に「港まで来い」と呼び出しを受ける。
港に行ったところ、折しも怪人による事件が起きる。大きな被害が出る前に現場に到着した主人公により事件は沈静化。(怪人と共に敵の幹部がいたところから、少女は事情を察する)
一方、現場近くに姿があったことから、主人公は少女への疑いを強める。
疑われるなか、少女は自ら主人公に接触し、怪人の情報を伝える。
怪人を倒すことで少女の未来を絶つことに悩む主人公。
悩む主人公を不思議に思う少女。
主人公は、怪人を倒すと再起不能に逆戻りするだろうことを教える。
少女は水泳選手としての道を絶たれることを理解しながらも、怪人を倒してくれと主人公に頼み、悩む主人公の背中を押す。
主人公が怪人を倒す。
後日、プールサイドには子供たちをコーチする、車いすに乗った少女の姿があった。
新たな人生の目標を設定した少女を見て、安堵する主人公。

と、チビに見せるならこんな感じでしょうか。
ぶっちゃけ解りやすい勧善懲悪と、間違いを犯したときの修正、正しく生きるというのは親として気になるところです。

ではでは、執筆頑張って下さい。
応援いたします。

カテゴリー : キャラクター スレッド: 場合によっては非常に重い題材

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