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元記事:注目させたいシーンや台詞の目立たせ方の返信

・・・はた目から観て、要らんシーンを増やすことかも?

今、この年になって、初めてちゃんとジュールヴェルヌの『80日間世界一周の旅』(ちなみに木村正三郎訳)を読んでいます。

ハイライトシーンをめちゃ引っ張って引っ張て、出し惜しみしてますね。

「いや名案は分かったけど何すんのよ?」
で、たっぷり3ページ『上手くいくかな・・・でも怖すぎる』みたいなキャラの逡巡(しゅんじゅん)に割かれていました。
ヒロイン焼き殺されそうになっているシーンでね。おい急げよ。

わりとスピーディーに描いていそうなので思い切って「溜め」たりもありかも。
====================
たしか【吉原御免状】とか【鬼麿斬人剣】なんかの作者、隆慶一郎なんかも、トリビアやら弱法師の構えとかで一瞬の時間軸を笠益しまくっていました。

上記の回答(注目させたいシーンや台詞の目立たせ方の返信の返信)

投稿者 読むせん : 0 投稿日時:

短編読んだ、改造した。でやろ?
=========
 ダイヴェト北領の首都として栄える、この街の夜は、昼間の賑わいが嘘のように人気(ひとけ)が失せていた。
 それでなくとも南洋特有の激しい雨ーーーいわゆるスコールが走り抜けた後だ。

 いつもなら見かける路上に座り込んだ米麺屋や、南国特有の奇妙なフルーツを天秤棒に乗せた売り子たちの姿はどこにも見当たらない。どこか蟻(あり)たちを思わせる、小柄でいつもクルクルと気持ちよく働く彼らも、さすがに雨に濡れるのは好まないのだろう。
 雨と、さきほどから差し始めた月の光に洗われた都市には、奇妙に音が無い。そのせいで普段なら響かないような遠くの怒号と悲鳴までもが聞き取れる。
 青年は、路地裏に入り込んで足を止めた。

「ーーーこんな場所を指定して、何のつもりだ。グエン」

 彼はこの南洋のダイヴェトにいながら東方の大国、清華帝国の衣服を身に纏っていた。その白い手には、先ほどまでの雨を凌(しの)いだ傘。
 歳の頃は二十代半ばか、特徴のないどこにでもいそうな顔立ちからは、何の表情も読み取れない。それほど頑丈そうに見えない細い身を包む衣装も――詰襟と紐ボタンで留められた上衣も、ゆったりとした裾の長い下衣も――闇に隠れそうな黒で統一され、影のような存在であった。
 
その彼を待っていたらしいグエンという男は、彼とは対照的に典型的な南国の男だった。小柄な身を包む現地人らしい装い――両脇に深いスリットが入った長い裾から覗く、簡素(かんそ)な白いズボンは、雨の跳ね返りをうけたのか、醜(みにく)く泥で汚れている。

「リュウ、早急に連絡すべき事態が起こった」

 いつもと落ち合う場所も、時間も異なる状況。グエンの南国人らしい日焼けした浅黒い顔がやや緊張しているようにも思える。彼の身に纏(まと)う、身体に密着した生地の長袖の腕には、「抵抗者」を意味する現地語が刻まれた白い腕章が、雨の湿度でうなだれていた。

 白い腕章をつけた人間は、この都市には少なくはない。それは西方の強国、ガリア王国からの侵略への抵抗者を意味している。
 かつてはダイヴェトと呼ばれた、この南洋の国は、数十年にわたり西方と東方、ガリア王国と清華帝国からの侵略と支配とを受けてきた。その時々(ときどき)で武器を取り、幾度となく侵略者たちと戦いを繰り広げた者たちが、腕章をもつ「抵抗者」たちだ。
 そんな「抵抗者」であるグエンに、ついて来いと促(うなが)され、奥の暗闇へと進んだ。
 
進むうちに月が雲に隠れ、路地裏は薄い暗闇に包まれる。
 途中で傘の柄(え)を握(にぎ)り直した青年リュウは、ちらりと背後を一瞥した。大通りから路地裏まで聞こえた、さきほどの殴打とうめき声。おそらくは、女性のものも含まれていた。
 最近この地域—————清華帝国圏であるダイヴェト北領の都では、「抵抗者」気取りの腕章をつけた人間が、夜な夜な都市を練り歩きヨーロッパ諸国にかぶれた「怪しい」人間を次々に襲うらしい。そんな輩も珍しくなくなった。たとえそれが、無関係な隣国の住人であっても連中に区別はないそうだ。

「手短に報告しろ」

 相手の顔も見づらい暗闇の中でリュウは、ガリア語で流暢(りゅうちょう)に命令した。
 二国の侵略に長年おびやかされてきたダイヴェトでは、現地の言語であるダイヴェト語の他に、ガリア語と清華帝国語が半ば公用語のような扱いになっている。清華帝国人にしか見えないリュウが使っても、さほど不自然ではない。

「もう、限界だ」

 同じガリア王国の言語でありながら、流暢だったリュウとは対照的に、グエンは使い慣れないかのように、くるしげにその言葉を搾り出した。
その言葉に、リュウは足を止めた。

「そうか」

 月が雲から姿を現すと、路地裏にも光が届く。
リュウとグエン、そしてリュウを囲(かこ)む三人の大柄な男も、グエンと同じように腕章をつけ、ナイフをこれ見よがしに振りかざしていた。

「これが、アンタの選択か」

 清華帝国が支配しているダイヴェト北領は、ガリア王国の支配地であるダイヴェト南領に向けて、ガリア人を襲う「抵抗者」を送り込んでいる。ガリアもまたダイヴェト北領に向けて同様の手を使い、破壊工作や無差別な殺人によるダイヴェト侵攻への「抗議」を両国が支援していることは公然の秘密であった。

 武器の構えもろくにできない連中。訓練されているとは思えない。そんな三人の男たちの背後からグエンは青年を指差し、ダイヴェトの現地語で叫んだ。
 それに応じて正面の一人が、ナイフを構え突進するも、半歩で身をかわしたリュウは横をすりぬける。
 さらにもう二人が両脇から飛び掛るが、リュウのほうが速い。
 わざと自ら接近して左側の男の腕をつかみ、捻り上げた。そこへ、右側の男の刃が突き刺さる。
 盾にされた男の、動揺と苦痛の呻きを聞きながら、二人まとめて前蹴りで地面に押し飛ばす。
 加えて急所に蹴りを叩き込んだ。
 ――と、背後の気配を感じ、握(にぎ)りしめていた傘を振り向きざまに薙ぐ。
 ナイフを持った手首を打たれ、取り落とした男。その咽喉(のど)目掛け、鋭い突きが放たれた。

「さて、どうする?」

 三人の男が地に伏した様を呆然と見ていたグエンは、我に返った。
 喉元に突きつけられた、冷たい金属の感触。
 いつでも容易く貫通できる。酷薄な笑みからは、そんな意思を感じた。

「ま、待て……わかった」

 両手を挙げて降伏した姿を見たリュウは、小さく頷き、傘の先端を外した。
 ――瞬間、グエンの頭をわし掴(づか)み、壁に叩き付ける。
 痛みと、側頭部に激しい衝撃衝撃で視界が点滅する中、髪を掴み上げられ、グエンと名乗っていた男は目を開けた。

「いいか、俺は連絡役だ。たとえ殺したところで、状況は変わらない。次はアンタの番だ」

 片膝をついたリュウが、清華帝国人の衣服を纏(まと)ったガリアの密告者(イヌ)が、語りかける。

「だが、働きぶり次第で本国は対応を変えるつもりだ」

 リュウは懐から出したメモを、ゆっくりと読ませる。

「やれるな?」

「これ以上、仲間を売りたくは――」

「逆らうなら、そのときは……」震える男の耳元に、リュウは小さく囁く。

「本国にいる、娘が死ぬだけだ」

 グエンの動きが止まった。
 手を離して立ち上がったリュウは、傘を持ち直すと、振り返る。月は煌々(こうこう)と輝き、スコールの名残(なご)りで濡れた地面と家々(いえいえ)を絶望的なほど美しく煌(きら)めかせていた。そんな光の中、倒れた男たちは月影のように動く気配がない。

「精々、上手くやれ」

 倒れたままの男を一瞥すると、もう振り向くこともなく路地裏から出て行った。
========-

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 注目させたいシーンや台詞の目立たせ方

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元記事:注目させたいシーンや台詞の目立たせ方の返信の返信

短編読んだ、改造した。でやろ?
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 ダイヴェト北領の首都として栄える、この街の夜は、昼間の賑わいが嘘のように人気(ひとけ)が失せていた。
 それでなくとも南洋特有の激しい雨ーーーいわゆるスコールが走り抜けた後だ。

 いつもなら見かける路上に座り込んだ米麺屋や、南国特有の奇妙なフルーツを天秤棒に乗せた売り子たちの姿はどこにも見当たらない。どこか蟻(あり)たちを思わせる、小柄でいつもクルクルと気持ちよく働く彼らも、さすがに雨に濡れるのは好まないのだろう。
 雨と、さきほどから差し始めた月の光に洗われた都市には、奇妙に音が無い。そのせいで普段なら響かないような遠くの怒号と悲鳴までもが聞き取れる。
 青年は、路地裏に入り込んで足を止めた。

「ーーーこんな場所を指定して、何のつもりだ。グエン」

 彼はこの南洋のダイヴェトにいながら東方の大国、清華帝国の衣服を身に纏っていた。その白い手には、先ほどまでの雨を凌(しの)いだ傘。
 歳の頃は二十代半ばか、特徴のないどこにでもいそうな顔立ちからは、何の表情も読み取れない。それほど頑丈そうに見えない細い身を包む衣装も――詰襟と紐ボタンで留められた上衣も、ゆったりとした裾の長い下衣も――闇に隠れそうな黒で統一され、影のような存在であった。
 
その彼を待っていたらしいグエンという男は、彼とは対照的に典型的な南国の男だった。小柄な身を包む現地人らしい装い――両脇に深いスリットが入った長い裾から覗く、簡素(かんそ)な白いズボンは、雨の跳ね返りをうけたのか、醜(みにく)く泥で汚れている。

「リュウ、早急に連絡すべき事態が起こった」

 いつもと落ち合う場所も、時間も異なる状況。グエンの南国人らしい日焼けした浅黒い顔がやや緊張しているようにも思える。彼の身に纏(まと)う、身体に密着した生地の長袖の腕には、「抵抗者」を意味する現地語が刻まれた白い腕章が、雨の湿度でうなだれていた。

 白い腕章をつけた人間は、この都市には少なくはない。それは西方の強国、ガリア王国からの侵略への抵抗者を意味している。
 かつてはダイヴェトと呼ばれた、この南洋の国は、数十年にわたり西方と東方、ガリア王国と清華帝国からの侵略と支配とを受けてきた。その時々(ときどき)で武器を取り、幾度となく侵略者たちと戦いを繰り広げた者たちが、腕章をもつ「抵抗者」たちだ。
 そんな「抵抗者」であるグエンに、ついて来いと促(うなが)され、奥の暗闇へと進んだ。
 
進むうちに月が雲に隠れ、路地裏は薄い暗闇に包まれる。
 途中で傘の柄(え)を握(にぎ)り直した青年リュウは、ちらりと背後を一瞥した。大通りから路地裏まで聞こえた、さきほどの殴打とうめき声。おそらくは、女性のものも含まれていた。
 最近この地域—————清華帝国圏であるダイヴェト北領の都では、「抵抗者」気取りの腕章をつけた人間が、夜な夜な都市を練り歩きヨーロッパ諸国にかぶれた「怪しい」人間を次々に襲うらしい。そんな輩も珍しくなくなった。たとえそれが、無関係な隣国の住人であっても連中に区別はないそうだ。

「手短に報告しろ」

 相手の顔も見づらい暗闇の中でリュウは、ガリア語で流暢(りゅうちょう)に命令した。
 二国の侵略に長年おびやかされてきたダイヴェトでは、現地の言語であるダイヴェト語の他に、ガリア語と清華帝国語が半ば公用語のような扱いになっている。清華帝国人にしか見えないリュウが使っても、さほど不自然ではない。

「もう、限界だ」

 同じガリア王国の言語でありながら、流暢だったリュウとは対照的に、グエンは使い慣れないかのように、くるしげにその言葉を搾り出した。
その言葉に、リュウは足を止めた。

「そうか」

 月が雲から姿を現すと、路地裏にも光が届く。
リュウとグエン、そしてリュウを囲(かこ)む三人の大柄な男も、グエンと同じように腕章をつけ、ナイフをこれ見よがしに振りかざしていた。

「これが、アンタの選択か」

 清華帝国が支配しているダイヴェト北領は、ガリア王国の支配地であるダイヴェト南領に向けて、ガリア人を襲う「抵抗者」を送り込んでいる。ガリアもまたダイヴェト北領に向けて同様の手を使い、破壊工作や無差別な殺人によるダイヴェト侵攻への「抗議」を両国が支援していることは公然の秘密であった。

 武器の構えもろくにできない連中。訓練されているとは思えない。そんな三人の男たちの背後からグエンは青年を指差し、ダイヴェトの現地語で叫んだ。
 それに応じて正面の一人が、ナイフを構え突進するも、半歩で身をかわしたリュウは横をすりぬける。
 さらにもう二人が両脇から飛び掛るが、リュウのほうが速い。
 わざと自ら接近して左側の男の腕をつかみ、捻り上げた。そこへ、右側の男の刃が突き刺さる。
 盾にされた男の、動揺と苦痛の呻きを聞きながら、二人まとめて前蹴りで地面に押し飛ばす。
 加えて急所に蹴りを叩き込んだ。
 ――と、背後の気配を感じ、握(にぎ)りしめていた傘を振り向きざまに薙ぐ。
 ナイフを持った手首を打たれ、取り落とした男。その咽喉(のど)目掛け、鋭い突きが放たれた。

「さて、どうする?」

 三人の男が地に伏した様を呆然と見ていたグエンは、我に返った。
 喉元に突きつけられた、冷たい金属の感触。
 いつでも容易く貫通できる。酷薄な笑みからは、そんな意思を感じた。

「ま、待て……わかった」

 両手を挙げて降伏した姿を見たリュウは、小さく頷き、傘の先端を外した。
 ――瞬間、グエンの頭をわし掴(づか)み、壁に叩き付ける。
 痛みと、側頭部に激しい衝撃衝撃で視界が点滅する中、髪を掴み上げられ、グエンと名乗っていた男は目を開けた。

「いいか、俺は連絡役だ。たとえ殺したところで、状況は変わらない。次はアンタの番だ」

 片膝をついたリュウが、清華帝国人の衣服を纏(まと)ったガリアの密告者(イヌ)が、語りかける。

「だが、働きぶり次第で本国は対応を変えるつもりだ」

 リュウは懐から出したメモを、ゆっくりと読ませる。

「やれるな?」

「これ以上、仲間を売りたくは――」

「逆らうなら、そのときは……」震える男の耳元に、リュウは小さく囁く。

「本国にいる、娘が死ぬだけだ」

 グエンの動きが止まった。
 手を離して立ち上がったリュウは、傘を持ち直すと、振り返る。月は煌々(こうこう)と輝き、スコールの名残(なご)りで濡れた地面と家々(いえいえ)を絶望的なほど美しく煌(きら)めかせていた。そんな光の中、倒れた男たちは月影のように動く気配がない。

「精々、上手くやれ」

 倒れたままの男を一瞥すると、もう振り向くこともなく路地裏から出て行った。
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上記の回答(注目させたいシーンや台詞の目立たせ方の返信の返信の返信)

投稿者 読むせん : 1 投稿日時:

・・・・うーん、いざ打ち込んでみたら、ハイライトシーンが目立たないレイアウトになった・・・だめだこりゃorz

このシーンだと

「これが、アンタの選択か」から続くシーンこそハイライトですよね?ここの区切り的に?
スイマセン改造した意味すらなかった(-_-;)大失敗や・・・・

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 注目させたいシーンや台詞の目立たせ方

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元記事:注目させたいシーンや台詞の目立たせ方

いつもお世話になっております。

現在はヴィクトリア朝風な架空国家を舞台とした、長編小説の執筆を進めております、やとうと申します。

こちらの皆様に様々なご指導を頂きながら現在、第一話にあたる章のプロットが完成した後に、ト書きのようなものから段々小説へと書き直しを進めています。
しかし今度は描写力の無さから、その作業がうまくいかず悩んでいます。
色々な作品を読み、書かれている方々のアドバイスをいただければと思いお邪魔しました。

現在自分の書いたモノを読み返すと、起伏が無く平坦といいますか、
映画にたとえると、視点の遠近が無く淡々と同じ角度で見せてしまう、といえばいいのでしょうか…
うまく言葉にできているか自信が無いのですが、
「見せたいシーン」とそうではないところとの境がわかり辛く、
この台詞、動きが重要、というのが伝わりにくそうで、全体的に起伏が少なくさら~っと流れてしまっているような内容となっています。

描写の行数を増やせば良いのか、改行で短文にするだけでも違うのか…などなど考えますが、どうにもしっくり来ないので書くスピードも落ちてきてしまっています。

プロット→ト書き→書き加え というところまではそこそこできたのですが、
その先の肝心な本文、小説としての描写の段階になり、経験や知識の無さで試行錯誤してもうまく進まずという状況になりました。

大切な台詞、動き、伏線などを目立たせる、
そこまでに至る過程で「溜める」や視点の「引き」をどのように表現するか、
また、参考になる良い作品など、皆様の執筆のご経験やお考えをいただければ幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

上記の回答(注目させたいシーンや台詞の目立たせ方の返信)

投稿者 サタン : 1 投稿日時:

うぅん……非常に難しいです。
というのも、簡単にそれが出来れば苦労はないわけで、濃淡や強弱またそれによる強調のテクニックは、大雑把に例えると、綺麗なイラストを見て「この塗りのメリハリどうすりゃ出来るようになるかな」って言ってるようなもので、そんなん模写するなり反復練習で身体に覚え込ませるしかないでしょ、という答えしかないというか。
つまり、感性や感覚によるところが大きいので、説明のしようがなく教えようもないものだと思う。
コツというのもイラストの例で言えば「腕の動かしかた」を聞いてるようなものなので、とても答えにくい。
言葉にしたところでそれを注意すれば良いというものでもないので。

それをなんとか言語化してみることは出来し限定的な場面の例なら案を出して説明することも出来るけど、場合によりけりなので必ずしもそうとは言えないし人によっては違うかもしれない、というのを前提に、あくまで参考程度に読んで頂ければと思います。

まず、文章の読解について考えると、これは「相手が言いたいこと」つまり「文章の主旨」を読み取ることなので、どんなに長い文章であっても結局のとこ「何が言いたいのか」は至ってシンプルです。
つまるとこ「結論」ですね。
当たり前だけど、この結論が相手に伝わってないと会話が成立しないし意思の疎通もできないので、この「結論」を正しく相手に伝えられる文章が書ける、というのが前提になります。
そして、読解、つまり読者は文章を読んで「結論を読み取ろうとする」ので、どんな文章・どんなシーンであっても「結論」だけは記憶ないし印象に残ります。

例えば、文章の中間に「主人公は激怒した」と書いてあるのと、文章の最後に「主人公は激怒した」と書いてあるのでは、後者のほうが「結論」として読み取れるので読者の印象に残りやすいです。
文章の頭に言いたいことを置くのも「結論を先に言う」形で印象に残りやすいでしょう。
これは読解の話をしているので、すると文章だけでなくワンシーンや複数の場面をまたぐ話題などにも同じことが言えます。
シーンの最後のほうに持ってくる文章は印象に残りやすい。
または話題の最後に出すセリフや行動は記憶に残りやすい。

では、
>そこまでに至る過程で「溜める」や視点の「引き」をどのように表現するか、
単純な話、「書きたい要素」を結論として一つの話題を作り、それを書けば良いだけです。
話題と言っても大層なものじゃなく、「街の不良が主人公をからかう」「軽く流す主人公に、調子に乗って不良たちは主人の貴族の事を馬鹿にする」「主人公は激怒する」みたいな、適当な一つの話題ね。
これで「激怒する」場面は印象に残りやすい形に出来るので、このままでもいいと思うけどあとは「溜め」や「引き」の演出ですね。

これは予定調和を崩すことで読者の気を引く演出が一番簡単だと思います。
例えば「街の不良が主人公をからかう」という流れがあり、主人公が「そうか、ふぅん。へぇ」と軽く流してれば、「からかわれて、軽く流す」というパターンというか流れがわかるので、その流れが一気に変わるポイントを作って「主人公が激怒する」につなげる。

「東洋人が、変なカッコだな」
「ワシから見りゃおまんらの方が窮屈な格好に見えるがの」
「言うじゃねえか。おい見ろよ、なんだその腰のは。剣のつもりか?」
「刀じゃ。おまんらには見せてやらん」
「ははっ、剣ってのはもっと分厚いモンだ、コイツはこんな細長い棒っ切れしか振り回せない貧力ってことだろ」
「刀じゃゆうとるき。まあええが。おい、触るな。ご主人に揉め事起こすな言われとる。……面倒じゃき、もうあっち行き」
「ッハ! あのクソ生意気な貴族の坊主の言うなりか。おっと睨むなよ。確かにあんなのでも貴族の子息だからな、言いつけられたら面倒だ――おい、行くぞ」
「ははは。じゃあな、腰抜け東洋人」
「……」
「アバズレ貴族の息子にケツ振ってりゃ腰抜けもなるわな! ははは」
「――おい、待ち。今、なんち言うた」
「腰抜けって言ったんだよ。東洋人」
「それじゃなか。その前じゃ。奥方と、主人のことなんち言うた」
「アバずれ――」
「もっぺん言ってみぃ。言えるもんならな」
「ひぃ、く、首が……! 何を、な、何をしてんだよ、おまえ!」

とまあ、浪人と言えば土佐だよね、という話ではなくて。
わけあってセリフのみですが、予定調和を崩すことで雰囲気がガラッと変わりますので、そこへ一気に畳み掛けることで読者を引きつけることができます。
ほんで、私の力が足りないのは承知のうえで、この例文を見て「確かに引きがあるな」と思ってもらえたなら嬉しいのですが、もし少しでもそう感じられたのであれば、地の文を書いてないのに引きが作れてる、という事に注目してほしいです。
まあ、例文から「引き」を感じられなければAVGをはじめとしたノベルゲーム、あるいはゲームの会話パートなんかを思い出して、好きな作品の名場面でも参考にしてみてください。
地の文がほとんどないのに「溜め」も「引き」もあるハズです。
印象に残る名シーンも目立つセリフも作れてるハズ。
地の文による文章表現の問題だけではない。

大事なのはストーリー(一つの話題にしろ全体の物語にしろ)にこうした起伏をつけてやることで物語の色合いに濃淡や強弱を付けてやるってことで、説明はできるけど実践には慣れが必要だと思います。
小説にとって地の文は描写や説明それら表現をはじめ、小説を小説たらんとする生命線ですが、これに頼りすぎると情景を書くことに必死になりすぎて物語りしないので、注意が必要だと思います。
文章表現の意味で言えば、濃く書きたい場所は詳しく濃密に描写したり、あるいは印象づけたい言葉は改行してシンプルに一行だけにするなど文章の工夫で表現したり、小手先だけどテクニックと言えるような事はけっこうあります。
でも、その前に、まず物語でちゃんと起伏をつけるのが先だろうと思います。
>小説としての描写の段階になり
という一文で、その事に少し懸念を感じたので、そもそもプロットの時点で物語に起伏が作れているか、というのを確認してみると良いと思います。
文章表現の問題だけでなく、場面の表現、すなわち演出の問題も気にするべきではないかなと。

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いつもお世話になっております。

現在はヴィクトリア朝風な架空国家を舞台とした、長編小説の執筆を進めております、やとうと申します。

こちらの皆様に様々なご指導を頂きながら現在、第一話にあたる章のプロットが完成した後に、ト書きのようなものから段々小説へと書き直しを進めています。
しかし今度は描写力の無さから、その作業がうまくいかず悩んでいます。
色々な作品を読み、書かれている方々のアドバイスをいただければと思いお邪魔しました。

現在自分の書いたモノを読み返すと、起伏が無く平坦といいますか、
映画にたとえると、視点の遠近が無く淡々と同じ角度で見せてしまう、といえばいいのでしょうか…
うまく言葉にできているか自信が無いのですが、
「見せたいシーン」とそうではないところとの境がわかり辛く、
この台詞、動きが重要、というのが伝わりにくそうで、全体的に起伏が少なくさら~っと流れてしまっているような内容となっています。

描写の行数を増やせば良いのか、改行で短文にするだけでも違うのか…などなど考えますが、どうにもしっくり来ないので書くスピードも落ちてきてしまっています。

プロット→ト書き→書き加え というところまではそこそこできたのですが、
その先の肝心な本文、小説としての描写の段階になり、経験や知識の無さで試行錯誤してもうまく進まずという状況になりました。

大切な台詞、動き、伏線などを目立たせる、
そこまでに至る過程で「溜める」や視点の「引き」をどのように表現するか、
また、参考になる良い作品など、皆様の執筆のご経験やお考えをいただければ幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

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投稿者 ヘキサ : 0 投稿日時:

ト書きですかー。漫画原作でその形式で書いたことがあるんですが、けっこう圧縮したにも関わらず、漫画のネームでは自分用でも他の方に渡す用のでも他の方から頂いたものでもさらに圧縮する結果になった覚えがあるんですよね。小説>映画やアニメ>漫画の圧縮率の違いを思い知らされたことがあります。

おそらくやとうさんだとヴィクトリア朝風景の空気感を描写したい、という気持ちが強く出ているかもしれない、と思うのですが、小説は心理描写ゴリゴリ入れ込んでも「平坦」という評価が出てもおかしくないです(←自分も他の人もそういう評価で悩んだことがけっこうある)。

ちなみに、絵描き同士だと絵で「ここ絶対大ゴマだよね」「作画に気合い入れるところだよね」という製作意図の通じ合いがわりと簡単だった(指示されてなくてもわかった)んですが、そのためかえって描写関連の語彙がむしろ絵を描かない人よりも貧弱になる傾向もあり……うっかり描写が不足しないように日々研鑽中です、つまり何が言いたいかと言うと、自分もアドバイスできるほどできてない。

強いて言えば、漫画の「大ゴマ」にあたるページを占める面積を、文章量に置き換えて換算する。「作画に気合い入れるところ」の作画中の気持ちを思い出して語彙をなんとか捻りだす。……絵描きでない人に通じない例えでどうするよ、という感じで申し訳ありません。ですが、漫画のデフォルメ率というのは侮れないものでして、「映画みたいに平坦になってしまう」のが気になるようでしたら、さらにデフォルメ率の高い漫画を参考にする。

お好きな漫画を思い浮かべてみてください。アニメでなく漫画、ここ大事です。漫画原作のアニメはむしろ漫画の隙間を埋めるようにオリジナルシーンを挿入するものなので。アニメーターの人でも「漫画ではコマの大きさや形を変えられるのが羨ましい、漫画原作をアニメ化するのにいちばん気にするのはそこ」と言っていたことがあります。

もちろん「映画くらいの平坦さでも構わない」というスタンスの方もいらっしゃるでしょうから、別に無理しなくてもいいんじゃないかと思いますが。というか前作のやとうさんの作品はどちらかというと映画よりな感じなんですが。いきなり圧縮率を高くしすぎるとむしろ「わざとらしさ」が出てしまうこともあるので、無理をしすぎなくてもいいんじゃないかと思っていますが。

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いつもお世話になっております。

現在はヴィクトリア朝風な架空国家を舞台とした、長編小説の執筆を進めております、やとうと申します。

こちらの皆様に様々なご指導を頂きながら現在、第一話にあたる章のプロットが完成した後に、ト書きのようなものから段々小説へと書き直しを進めています。
しかし今度は描写力の無さから、その作業がうまくいかず悩んでいます。
色々な作品を読み、書かれている方々のアドバイスをいただければと思いお邪魔しました。

現在自分の書いたモノを読み返すと、起伏が無く平坦といいますか、
映画にたとえると、視点の遠近が無く淡々と同じ角度で見せてしまう、といえばいいのでしょうか…
うまく言葉にできているか自信が無いのですが、
「見せたいシーン」とそうではないところとの境がわかり辛く、
この台詞、動きが重要、というのが伝わりにくそうで、全体的に起伏が少なくさら~っと流れてしまっているような内容となっています。

描写の行数を増やせば良いのか、改行で短文にするだけでも違うのか…などなど考えますが、どうにもしっくり来ないので書くスピードも落ちてきてしまっています。

プロット→ト書き→書き加え というところまではそこそこできたのですが、
その先の肝心な本文、小説としての描写の段階になり、経験や知識の無さで試行錯誤してもうまく進まずという状況になりました。

大切な台詞、動き、伏線などを目立たせる、
そこまでに至る過程で「溜める」や視点の「引き」をどのように表現するか、
また、参考になる良い作品など、皆様の執筆のご経験やお考えをいただければ幸いです。

お忙しいところ恐縮ですが、よろしくお願いいたします。

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投稿者 日暮一星 : 0 投稿日時:

 実際に読んでみないと「見せたいシーン」とそうでないものの境目の区別が付くかどうか分からないのですが、

【①(シーンの書き出し)→A(見せたいシーン)→②(シーンの終わり)】
 
 という形があるけれど、①②とAの部分が区別が付きにくいのでは?――という認識でよろしいでしょうか。

 まず単純に考えられるのが、
『①と②の部分に筆を尽くしすぎている』
『Aの部分が、シーンを構成させるための要素として小さすぎる』
 という例ですかね。

 一つ目は、無駄な描写や情報を書きすぎているというパターンです。
 上手い書き手は、特に①の部分にキャラクターの些細な特徴や仕草(愛煙家なら喫煙、食いしん坊なら常になにかを食べているetc)やキャラ同士の関係(軽い口喧嘩やイチャラブetc)、シーンの舞台である場所の特徴(Aに控えるアクションシーンのための状況説明)などを導入します。それでいて本題であるAの部分にしっかりと筆を尽くしているわけです。これがどうして上手い書き方なのかというと、この書き手にとってAはもちろん①も②も『必要なシーン』だから。上手いシーンというものは無駄がないものなんです。

 ですので、見せなくてもいい(必要ではない)シーンがあれば省いたほうがいい。いっそのこと、①を飛ばしてAの部分から書き出すくらいの勢いで書いたほうが分かりやすいです。もちろん「Aの部分も必要なシーンである」という前提があればの話ですが。

 これが違うなら二つ目の例ですね。
 いくら重要であっても、「動き」や「台詞」もシーンを構成する一つの要素に過ぎません。見せたい動きや言わせたい台詞があっても、それ一つだけでは淡泊なものに終わってしまいます。それだけをシーンのAに据えても、①と②の部分に食われてしまい、重要かどうか区別しにくいシーンになってしまうんです。

 ただ「第一話にあたる章のプロット」とのことなので、中盤以降のクライマックスに比べれば平坦に見えてしまうのは必然的なことです。もしかすると序盤のシーンとしては問題ないものだったり、あるいは「見せたいシーンであっても不要なシーン」である場合もあります。後者の場合は遠慮なくカットしましょう。

 >>大切な台詞、動き、伏線などを目立たせる、そこまでに至る過程で「溜める」や視点の「引き」をどのように表現するか

 大切な――と言われると中盤以降のクライマックスのシーンを想像してしまうのですが、この場合は『必要な』という解釈でもよろしいでしょうか。クライマックスを指すのであれば、序盤の時点でそれを表現するにはスケールが足りない気がします。
 大切な要素を目立たせたいのであれば、第一話を含む序盤の部分は、それらを目立たせるために必要な「溜め」の部分です。逆に『大切ではないけど必要』であるのなら、大げさな溜めも引きも無理して書くことはありません。むしろ物語の構造上、序盤におけるそれらのシーンは大げさな「溜め」も「引き」もありません。できるだけ読者に知ってほしい情報だけを提示、描写して中盤に入ります。

 それでも序盤のシーンに起伏を作りたいのであれば、アクションシーンを導入して平坦さをなくすという手法があります。これは読者へ強引に緊迫感を持たせて目を離さなくさせる常套手段です。
 あるいは単に「目立たせたい」だけなら、序盤以降もこまめに動きや台詞を繰り返させる、伏線なら読者が一目見ただけでも分かるように提示させる――などの工夫をするべきかと。重要なのは『シーンそのもの』を目立たせるのではなく『シーンの中にある要素』を目立たせることです。

 以前、他の回答で書いたことですが、自分はシーンを書く際に『取引』を考えています。
 どのシーンにも、そこに出てくるキャラクターはそれぞれ違う目的を持っていて、それを果たすために各々は行動を起こします。この行動が取引であり「シーンの中の動き」で起伏です。この取引が終わると同時にシーンもスパッと終わります。この時、場面や場所ごと変えて次のシーンに移ることもあれば、物語を進めるための出来事を導入させて次のシーンに移ることもあります。

【プロット→ト書き→書き加え】という書き方は、ストーリーやシーンの外側(キャラやシーンの動き)を考えるには最適なのですが、肝心の『中身=シーンの内側』をあまり考えずに進んでしまいがちになります。
 内側というのはキャラの心情の動きだったり、そのシーンにおけるキャラの目的、そのシーンに登場するまでにあった(しかし実際には描かれない)キャラの動きなどです。自分も最近気付いたことなのですが、シーンの中身の構想が疎かになると外側の動きも描きづらくなるんです。そうなるとシーンの進め方であったり起伏の付け方がハッキリしづらくなります。

 ですので自分は外側からシーンを考えて描くのではなく、まず内側を考えてシーンの中心核を重ねるようにト書きを加えて肉付けをするように心がけています。シーン毎の心情の動き、取引の動き……これらを考えるようになってからは起伏のないシーンは書かなくなったと感じています。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 注目させたいシーンや台詞の目立たせ方

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元記事:幻想とリアルの両立をする方法

なんか愚痴みたいな投稿ですが、でも誰かしらから意見が欲しくて、そういう理由で「その他」カテゴリに投稿しました。ご了承下さい。

内容は表題にもある通り、所謂絵本みたいな幻想的な感じと、SFみたいな緻密な設定がある感じとを両立できたらいいなって感じです(とはいえ、自分が目指しているのは「魔力」といえば即ちMPのことを指し、「〜魔法」と造語を作れば即座に「ああ、MPを支払えば〜できるのね」みたいなことを読者が想定してくれるような、あのアニメとかソシャゲでよく見るやつなんですが)。

予防線なんですが、自分はそもそもハイファンタジーについてそんなに詳しくありませんし、所謂「なろう系」も「このすば」やリゼロみたいなアニメ、小説ではノゲノラ、あとは「虫かぶり姫」の漫画版をちょっと読んだくらいです。まあ書く人は読む人の100倍居るとか聞きますから、自分みたいな人がいてもいいんじゃないかなって感じで書いてる訳ですね。

で、取り敢えず2つ作品を並べて、設置が練られている⇔練られていないという一つの軸を考えたいと思います。

練られている物…精霊の守り人
(以下、守り人。ゲームオブスローンズとかの方がいいのかもしれませんが、これしか知らないので。)

練られていないもの…ご注文はうさぎですか?(以下、ごちうさ )

前者にはテーマや伏線があり、それらを説明するために(または、リアリティをだすために)設定が配置されている。例えば「ニュンガ・ロ・イム」と「ニュンガ・ロ・チャガ」というネーミングはともに「精霊」に関わる存在に与えられていて、まるでそんな言語がどこかにあるかのようです。筆者がオーストラリアで参与観察をした経験があるので、そうした他の言語の影響(オーストラリアのパマ・ニュンガン語のニュンガとは「人」という意味だそうです)があるのでしょう。
後者にはそうしたテーマはなく、ただただ可愛い街で可愛い女の子が可愛いことをするだけの内容です。「ハウルの動く城」のモデルにもなったというコルマールのような外観の(ただしハンガリーのようなチェスのできる風呂場がある)街に、日本語を話す日本文化の少女達が暮らし、その辺には野良ウサギが闊歩している。もしかすると今後その世界の根幹に関わるような出来事とかが起こるかもしれませんが、少なくとも序盤を読むだけではそれは分かりません。

守り人はファンタジー世界の謎を登場人物や読者が読み解いていくことでストーリーが進みます。したがって設定は複雑にならざるを得ず、五行思想や類感魔術といった比較的よくある設定も顔を出します。
ごちうさにそうした制約はありません。最低限お話が面白ければ、唐突に野良ウサギが出てきても許容されます。これは謎がなくてもストーリーが進むからで、単に街を探検したいだとか、キャラの別の側面を見たいとかいう欲求があるからです。

ここまで考えて思ったことは、守り人はなにも「リアリティ」のために設定を用意している訳ではないのだな、ということです。

ごちうさを読むとき、その世界が虚構であることは誰もが知っています。日本にコルマールのような街並みはないし、ウサギは檻で飼われるものです。しかし、作者にとってそれは現実なのかもしれません。読者にとっても、読んでいる途中においてそれは現実かもしれません。どこかに必ずある風景なのかもしれません。だからこそ読んでいても特に苦にならないのでしょう。キャラが「リアル」だったとしても、その服装、環境は、少なくともそのように思えます。

それは守り人を読むときも同じです。一見するとファンタジー世界にそうした現実の論理を持ち込み、「リアリティを持たせる」ことは、逆にこうした「作者/読者が紙という質料を超えて想像する風景」に「現実」を混ぜ、「嘘」にしてしまう可能性を孕んでいると思います。でもそうならないのは、設定が「個人の趣味」として、あるいは「ストーリーを進める機能」としてのみ存在し、必ずしも「リアリティを持たせるため」に存在するとは限らないからではないでしょうか。占星術と呪術の関係を紐解くのは、少女達が街を探検するのと同じようなものだと思います(ファンの方がいたら御免なさい…)。

おそらく、ファンタジー的なテーマも突き詰めれば「リアリティ」に近似できる部分もあるのだと思います。しかしそれでも読んでいて精霊の存在が神秘的なままであるのは、それがSFのように「嘘を現実のように見せる」ためだけではなく、それ以外の要素の方が強いからではないでしょうか。

具体的にどんなものがそれに当てはまるのかは分かりませんが、今のところそのように思います。

上記の回答(幻想とリアルの両立をする方法の返信)

投稿者 あまくさ : 0

1)現実的なストーリーや描写をベースにして、そこにシームレスに非現実を忍び込ませる。

2)作品全体が非現実的ではあるけれど、作品内のロジックは厳密に整合している。

3)作品全体が非現実的で、ロジックもさっと読んで一応納得できる程度の辻褄は合っているが、それほど厳密ではない。しかし、読者を夢中にさせるほどストーリーが面白かったり作品世界の情感が濃密に作られている。

などの手法があるかなと。

1は昔、半村良さんが得意としていた手法です。
半村さんのある短編では、冒頭から中盤まで東京の実際にある街並みの様子がエッセイのように綴られていました。ところが、辿っていくうちにいつの間にか架空の界隈に入り込んでしまって、どこで変わったのか読者に気づかせないように書かれていたんです。
で、うろ覚えなんですが、そこにアフリカの実在しない小国か何かの大使館があって、その屋上で呪術師が大使館周辺を町ごと地上から消滅させてしまうマジナイを行っているという(笑
お分かりと思いますが、呪術師がその界隈を消滅させてしまったために地図で探しても見つからないのだというオチです。そこ以外はちゃんと実際の地図に載っているわけです。

これはリアルに嘘をまぜるという、だまし絵的な手法ですね。

2はSF的な方法です。有り得ないことが書かれていることは読者も百も承知なのですが、ある突飛な前提を提示し、そこから何が起こるかというプロセスについてはクソ真面目なほど論理的にストーリーを展開させます。
こういうストーリーの場合は、突飛な要素を二つも三つも複合させないのがコツかなと。例えば現代日本のリアルな日常の中に、もしタイムマシンというものがあったらどんなことが起こるかというような思考実験で読者を楽しませます。

3がハイファンタジーの手法です。これはもう現実性なんて初めから無視して、ストーリーの面白さや世界観の魅力で読者の心を物語に引き込むことだけを目指します。読者を物語に没入させることに成功すれば、現実に有り得ないと分かってはいても、あたかもそんな「もう一つの世界」が実在するかのような不思議な感覚を与えるのが狙いです。

カテゴリー : その他 スレッド: 幻想とリアルの両立をする方法

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元記事:プロット作成後に本文が書けない原因は何でしょうか

これまで短編は二十作ほど書いたことがあるのですが長編はまだ一作しか完成させたことがありません。

そこで先日『SAVE THE CAT の法則』という本を参考にして長編小説のプロットを作りました。
プロット作りはとても楽しくて時間を忘れて没頭できるほどで結構さくさくと進みました。

現在プロットはほぼ完成してあとは本文を書くだけという状況になりましたが、
急に熱気が冷めてしまっているというか本文がおもうように進みません。

内容に対する興味はもちろん冷めてはいないし、何を書くかは決まっているにもかかわらず、
どうにも億劫でさあ書こうという気持ちになれません。

プロット作成時にはこんなことは一度もなかったのにと自分でも不思議です。

エディタを開いてもつい別のことに使用したりしてしまい、
本文を書こうとすると重い気分にさえなってきます。

原因はなんだとおもわれますか?

プロットを作っている間は早く本文が書きたいとおもっていて、
まさかこんなに強力に筆が止まるとは予想もしていなかったです。
とにかく書くしかないとおもうし焦るのですが
本文を書こうとするとどよーんずーんという気持ちに襲われてしまいます。

こういう場合に何か改善策はあるのでしょうか。

上記の回答(プロット作成後に本文が書けない原因は何でしょうかの返信)

投稿者 田中一郎 : 2

プロット作りに熱を入れすぎてしまったことが原因だと思います。
詳細に作り込みすぎて、満足してしまったのでは?
実は私自身今まさにそういう感じです。普段はプロットはさらっと書いて書き始めるタイプなのですが、今回じっくり作ってみたらこの体たらくです。

時間をあけるか、なにかリフレッシュになることをするか、いっそ別作品に取り掛かってはどうでしょうか? 義務感から取り掛かっても上手くいくとは限らないですし、熱意の復活を待ってみるのも手だと思います。
まぁ私はそろそろ義務感から書かないとダメなところまで追い詰められていますが。
お互い頑張りましょう。

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: プロット作成後に本文が書けない原因は何でしょうか

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元記事:鍛錬室に感想を書きたくない

どうもお久しぶりです。
先日久しぶりに鍛錬室に作品を投稿したのですが、そろそろ20日以上経つのに全然感想が来ません。
こういう時は自分から他の方に感想を書くべきだとわかっているのですが、利用しているユーザーが「感想を書くことに消極的で、返礼の期待が難しい人」と「誹謗中傷などの利用規約違反をしている人」というような人ばかりでそういう人を避けようとしたら誰にも感想を書けなくなりました。
たまに他のユーザーの方に読者専門の人が感想を送っているところも見るのですが、そういう人達は同じ人ばかりに感想を落としていることが多く、そちらの人達から感想を期待するのも難しくなってしまいました。
親切にして下さった先輩の方々も多くが去ってしまったこともあってすごく居心地が悪いです。

利用規約が相互返礼を推奨している以上「行動が足りていない段階からこういう相談をされても困る」と思う人の方が多いと思いますが、私自身はイヤイヤの気持ちで感想を書くようなことはしたくないんです。
そんな気持ちで書いた感想で相手の方が喜んでくれるとは絶対思わないし、私自身も楽しくありません。作者としても読者としても楽しく利用したいんです。

上記の回答(鍛錬室に感想を書きたくないの返信)

投稿者 半額オソーザイ : 0

あー……私ごときの返信なんて、そんなに重要じゃないだろうし別に良いかなーって思ってましたが、主様の反応を見て「書き込んだ方がいいな」と思ったので投げます。

自分も「イヤイヤの気持ちで感想を書くようなことはしたくない」というの、めっちゃ分かります。私の場合は、実力も経験もその人よりないのに偉そうなことは言えないってなって、面白かったよ!ぐらいしか言えなくなる感じですが……。

なので、鍛錬室は「自分には合わないかな……」と思って、いまだに使ってません……。どんな意見や感想でもいいので、フィードバックを一つでも多く貰って、今後に活かしていきたい気持ちはあるのですが、相互ってなるとちょっと自分には自信が無い感じで!

個人的にはTwitterとかオススメですよ。今はプロの方ともお話しする機会があったり、ちょっとしたアドバイスをもらえたり(作品は、なろうとかカクヨムとかに公開しておく感じで)。
コミュニティには様々な”色”があると思うので、それを自分で変える努力は難しいと思う(人の行動を変えさせるのはマジでムリゲーです)ので、自分に合った場所を見つけたほうがいいかなって思います!

大したこと言えなくてスミマセン!

カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 鍛錬室に感想を書きたくない

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