編集部からの評価シートの結果が受け止められないの返信
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編集部からの評価シートの結果が受け止められない(元記事)
プロ志望です。スランプにおちいったので前に進むためのアドバイスをいただきたいです。
文庫本一冊程度の長さの小説を10本完結させて、自分の今の実力が知りたくて初めて公募にチャレンジしました。執筆歴3年目です。
評価シートを初めて貰いました。
WEBの読者の方から若い子の繊細な心理描写が上手だと言われて、それが自分の個性でこれから先頑張ってのばしていこうと思っていたのですが、編集部からの指摘は以下でした。
・独りよがりで主人公の心理に共感できない。もっと読者のことを意識して書きましょう。
・導入部が長い、構成が悪いため主人公に感情移入できないまま話が進んでいる。
・アイディアは今風を意識してるので良いが、それをいかしきれていないのでもったいない。
・基本的な文章力はある。
たしかに構成は編集部が不要と書いていた部分を直してみたら、とても良くなりました。
けれど自分が1番頑張って書いて、1番いいと思っていたところが1番悪いと指摘されたことに傷ついてしまい、何を書いてもこの感情は独りよがりで読者に伝わらない話なのかと思ってしまい、怖くなって新しい話が書けなくなってしまいました。
悪いところは直さなければと思うのですが、自分でいいと思っているところが一番悪いと言われた場合はどうやったら立ち直れるでしょうか?
書きたいのに書く気力が戻ってきません。
編集部からの評価シートの結果が受け止められないの返信
投稿者 手塚満 投稿日時: : 2
既に良回答が多々ありまして、スレ主さんも納得するものが少なくないようです。蛇足になるようではあるるのですが、少し気になることがあり、回答してみます。
要は「投稿サイトと公募での、読者の差を考えてみては?」ということです。
投稿サイト(WEB読者)と公募(下読み~編集者~選者)との差はどうお考えでしょうか。公募って「無償で世の中の人材を発掘し、その人材に栄誉を与える」なんてものではないですよね。公募は商業行為であり、「ウチの出版社に儲けさせてくれる作者はいないか、作品はないか」というものであるはずです。
また、公募では応募作品は必ず読みます(少なくとも下読みさん)。好みじゃないから、つまらなさそう、とか感じても、読み切らないということはありません。評価シートも、読んだ人自身の感じ方には特化せず、例えば「八割がたの読者はどう感じるか」になるはずです。
一方、WEB読者は「自分が楽しめたらOK」のはずです。感想で作者に「プロになれそう」とか「玄人はだしだ」とか言ってくれたとしても、作者がプロになることを喜ぶわけではないでしょう。出版社に「こんな凄い人がいる」と紹介してくれるわけでもありません。自分の感じたことについて、どの程度かを表現しているに過ぎません。
しかも、作品を読み始めたWEB読者全員が感想を返すわけではありません。かなりのWEB読者は冒頭で読むのをやめるでしょうし、さらに半ばまでで離脱する人も少なくないでしょう。投稿サイトの作品数は膨大で、読者の余暇時間は有限ですから、面白そうな気がする作品に流れるのは必至です。
読み切って、感想までくれるWEB読者はごく一部であり、ほとんどは何かが気に入ってくれた人であるはずです(無名作者、無名作品にアンチは生じにくい)。好意的な感想が主でも不思議ではないわけです。
ですので、公募と投稿サイトでは判断基準が全く異なることは意識しておいたほうがいいんじゃないかと思います。
簡単にまとめてみます。公募は「その作品で我々(出版社)を食わせてくれるのか?」が基準であり、投稿サイトは「自分一人が面白かったらいいよ」が基準です。評価が相反しても当たり前なのです。
その上で申しますと、投稿サイトのWEB読者は長所を教えてくれます。感想は、その長所に感動する人がいることを証明してくれているわけです。スレ主さんの作品が刺さる人は必ずいる。ですので、長所は長所であり、伸ばせばいいです。
公募の評価では、たとえ長所についてでも、金になるレベルとしてはどれくらいかを教えてくれます。例えば「コンスタントに1冊1000円で買ってくれる」レベルまで、どれだけ伸ばすべきかを教えてくれる、と考えたらいいんじゃないかと思います。長所が実は欠点だ、みたいな話ではないわけです。
カテゴリー : やる気・動機・スランプ スレッド: 編集部からの評価シートの結果が受け止められない