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SF小説の現実性の返信(元記事)

>現在、長編のSF小説を書いているのですが、

SFと言っても幅が広いです。科学的な知識や情報をアイデアの骨格として盛り込む小説をハードSFといいますが、一方でSF的な用語や小道具をギミックとしてのみ用いる作品もあります。後者にも名作は多く、ジャンルとしてどちらが優れているということはありませんが、科学用語の扱い方は当然違ってきます。
なので、スレ主様がどういった内容のSFを書かれているのか、もう少し詳しく説明してください。でないと、回答してもあまり意味がありませんから。
「相対性理論」という言葉は一例として持ち出しただけかもしれませんが、仮に相対論をネタとして使われるとして、ストーリーの根幹に関わる使い方なのか、単に科学的な雰囲気を出すための演出に止まるのか?
そこをお聞きしたいです。

例えばですね。
庵野秀明監督がエヴァ以前に製作した『トップをねらえ!』というアニメ作品があります。庵野氏がクリエイターとしての名声を確立する前の作品だったこともあり、ウケを狙ったチープな演出やパロディの多い、まあ、B級っぽい作品なのですが、ストーリーの骨格には本格SF的なアイデアが用いられていました。
相対性理論では物体の動く速さ、質量によって時間の流れが異なるという奇妙な現象が予測されており、俗に「ウラシマ効果」と呼ばれています。
『トップをねらえ!』ではこのウラシマ効果がストーリーの本筋で使われており、宇宙空間で地球外生命と戦う主人公の時間が、家族や友人とだんたんずれていってしまうという状況が描かれていました。このアイデアは衝撃的な感動のラストに見事につながります。
こういうストーリーの場合は、相対論についてのある程度の説明は必要になりますが、スレ主様の作品はどうなのでしょうか?

>SF小説を書く場合、現実に存在する物理法則に忠実に則って書いていかないと駄目なのでしょうか?

別にダメではありません。
上記のようなハードSF要素の場合でも、現実に存在する物理法則にフィクションとしての作者の空想を加えてアレンジするのがSFです。フィクションの部分が皆無だったら仰るようにただの「科学読み物」になってしまいますが、骨格の部分には現実の物理法則を組み込むのがハードSFの醍醐味です。現実の科学との連続性を持たせることによって、「あるいは一つ条件が変われば、そんなことも本当に起こり得るかもしれない」という思考実験を愉しむということです。

一方で、例えば『スター・ウォーズ』には現実の科学との連続性はほとんどありませんが、あれはあれで名作。SF的道具立てを散りばめたファンタジーに近い物語と言ってよく、ああいうのこそ面白ければ勝利です。

ということで。
重ねて質問しますが、スレ主様のお考えのSFって、どういう物語なのでしょうか?

追記

投稿者 あまくさ 投稿日時: : 1

通常のエンタメ小説の作法が当てはまらないジャンルが二つあります。ハードSFと、本格ミステリです。
本格ミステリは謎解きが興味の主眼なので、理屈っぽい説明の文章が多用されます。プロットも、謎が深まる課程と探偵による解決編によって構成されるため、普通のエンタメの盛り上げ方とはかなり異なります。キャラの心理や行動もトリックを成立させることを主眼に組み立てられるためやや不自然だったりしますが、本格ミステリの読者は割とそういうところには目をつむってくれるんですね。謎解きの鮮やかさが優先され、主人公の心理や成長とかにはあまり興味が無いんです。
ハードSFも同様で、理屈っぽさは欠点になりません。ただし、これらのジャンルは最初からそういうのが好きな読者しか読まないから通用するということです。

このことを踏まえて、あらためてSFにおける科学知識や専門用語の扱いについて考えてみます。

1)ハードSF
難解さや理屈っぽさは問題なし。疑似科学ではあるけれど、一定の前提の上に立った整合性は重視され、ロジックの破綻は許容されない。

2)ハードSF的要素を盛り込んだエンタメ小説
この場合は普通のエンタメ小説の作法に準じます。こういう作品の読者は、コアなSFファンではないからです。理屈ぽい説明は避ける方がよいでしょう。
ただし、ハードSF要素があるゆえ、ある程度ロジカルな思考は必須とまでは言えなくても、あった方が楽しめます。よって「相対性理論」などについての説明をどうするかが最も問題になるのはこのタイプかと。
対処法としては、なるべく文章による説明は避けて、ストーリーに盛り込みながら伝えるなどの技術が要求されます。
先の書き込みで上げた庵野秀明監督は、この辺のタイプに近いと思います。

3)SF的味付けだけの普通のエンタメ、またはラノベ
この場合は、用語の説明は不要。「相対性理論」という言葉が出てきても、それ自体が科学っぽい雰囲気を漂わせるための演出として使われているだけです。

ガチガチのハードSFって、実は現在はほぼ絶滅危惧種です。ただSFは多様化を果たし終えたジャンルでもあり、2~3の名作が数多く生み出されている状況です。
そういう意味で、

>SF小説を書く場合、現実に存在する物理法則に忠実に則って書いていかないと駄目なのでしょうか?

そんな必要はまったく無いと言えます。

>内容が面白ければこういった物理法則を完全無視したご都合主義でも読者に納得してもらえるのか。

そういうご都合主義のレベルが高くなっている状況なので、問題ないかと考えます。

カテゴリー : ストーリー スレッド: SF小説の現実性

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