三幕構成のセントラル・クエスチョンとは暗示的でもいい?の返信
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三幕構成のセントラル・クエスチョンとは暗示的でもいい?(元記事)
絶賛三幕構成を勉強しなおし中のみりんです。
質問は、セントラル・クエスチョンについて。
ウィキペディアには、
「主人公の解決しなければならない問題である。これはセットアップの最後に観客への問いかけとして示され、その答えはクライマックスに Yes/No で与えられる。セントラル・クエスチョンは、主人公の行動する「きっかけ」という目線から立てられる (例: 「X はダイヤモンドを取り返せるか?」「Y は彼女をゲットするか?」「Z は殺人犯を逮捕できるか?」など)。すなわち「主人公は目的を成しとげられるでしょうか」ということがクエスチョンとなる (主人公の心理的な変化が目的となる場合もある)。セントラル・クエスチョンは、ストーリー上の全ての出来事に関係する。セントラル・クエスチョンの設定によってセットアップは終了し、本当のストーリーを始める準備ができる[142]。
セントラル・クエスチョンは、インサイティング・インシデントと対になっており、インサイティング・インシデントの事件によって示される」
と書かれていました。
でも今私の作品にいざあてはめようとするとうまくいきませんでした。
具体的には以下のような感じでして……
第一幕:セットアップ5W2H誰がどこでどのような状況で何をする話か:父が死に、悲しむ母を主人公天沢夜白はなぐさめる
テーマの提示:大切な人が死んでも、一緒に生きてほしい(「パパはお星様になってママと私を見守ってくれているよ」となぐさめることで提示)
インサイティング・インシデント (つかみ・FTのきっかけとなる出来事・引き込み要素):母が失踪し、母の友人と名乗る女・摩耶(ヴィラン)が家にやってくる
セントラル・クエスチョン:主人公の解決しなければならない問題:(ヴィランを倒せるか?)
主人公はどのような人物像か(主人公の日常):夜白はまじめで前向きな性格で、摩耶と仲良く暮らしていきたいと家事を率先して行うが摩耶は冷たい。
主人公をめぐる問題が具体的に何か明確化: 婚約者を名乗る月兎族の賢人が現れ、 悪霊化する幽霊の霊魂を夜空に上げる月の神になれるのは夜白しかいないと言われる。
ファースト・ターニングポイント(アクション・選択):母が生きていると知り、取り戻すと決意する
インサイティング・インシデントに連動したセントラル・クエスチョンとなると、ヴィランを倒せるでしょうか? という問いになるかと思ったんですけど、次のシーンで主人公の夜白は母の友人を名乗り、家の管理をしてくれるヴィランと仲良くしようとするような真面目な性格です。倒そうとしてないし……。(仲良くしようとする動機は、父が死に、ヴィランに母も死んだと言われ天涯孤独だと思っているため寂しいので前向きに仲良くしようとしています)つまり、セントラル・クエスチョンがすごくわかりづらい設計です。
さらに、ヴィランである摩耶がヴィランだと判明するのも、第二幕の中盤くらい。
このように、セントラル・クエスチョンが暗示的でも面白い作品になると思いますか?
というか、セントラル・クエスチョンとテーマの違いって何でしょうか?
ややこしい質問で申し訳ありません。
よろしくお願いいたします。
三幕構成のセントラル・クエスチョンとは暗示的でもいい?の返信
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 2
難しい言葉を使うとかえって分からなくなりますよ。
1)序盤で何か大変なことが起こる。 = インサイティング・インシデント
2)大変なことが起こったので、それを乗り越えなければならない。どうやって乗り越えればいいか? = セントラル・クエスチョン
3)乗り越えなければならない課題がはっきりしたので、その後のストーリー展開の準備完了。 = セットアップ
これだけのことです。
で、構想を拝見すると、複数の1・2・3が混在してしまっている感じです。ストーリーを通して最も重要な1・2・3はどれなのかを意識して、それ以外の1・2・3は枝葉として位置付ける感覚が必要かと。
主人公の目的の本筋はヴィランを倒すことなのか、母を取り戻すことなのか、魂が悪霊化するという状況を何とかすることなのか? それをはっきりと決めるてください。
そもそも、
>母が失踪し、母の友人と名乗る女・摩耶(ヴィラン)が家にやってくる
ここから一足飛びに、
>主人公の解決しなければならない問題:(ヴィランを倒せるか?)
という話にはならないのではないでしょうか? 摩耶の何が悪いのか具体的な内容が書かれていませんから。
よって、ヴィランを倒すことはセントラル・クエスチョンになっていないのです。
>主人公をめぐる問題が具体的に何か明確化: 婚約者を名乗る月兎族の賢人が現れ、 悪霊化する幽霊の霊魂を夜空に上げる月の神になれるのは夜白しかいないと言われる。
であるならば、こちらの方が主人公の目標として本筋に近い感じがします。
でも、このことと母の失踪、ヴィランの登場というイベントがどう結びつくのか、この時点でははっきりしません。そういうところを整理して、主人公がしだいに真の目標を見つけていく過程を考えるのが先決です。それができていないのにインサイティング・インシデント、セントラル・クエスチョンなどの用語に要素を無理にあてはめようとするから、訳が分からなくなっているのだと思いますよ。
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