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基本的な筋立てが「主人公の問題」になっていない気がします

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一の主人公がかかえる根本問題についての返信(元記事)

あまくささん、こんにちは。サイドです。
返信いただき、ありがとうございます。
まとめてのレスをいたします。

>前者は成長ではなく、外面的な「成功」を目指しているにすぎません。

そうですね、自分の評価を外のモノサシで測っているので、成長とはちょっと違うと思います。

>後者はより主人公の内面性に焦点があたっていますが、最初からふっきれた性格なので成長はしそうもありません。

主人公は最初から悩みがちでヒロインを遠ざける傾向にありますが、最終的には「自分がヒロインの傍にいたいから、そうするだけ。周りにどう言われるのかは気にしない」の様な、多少のふてぶてしさを持ったキャラになります。
うじうじして、事件が起きて、解決して、吹っ切れるという流れですね。

ラノベらしいかどうかはともかく、なんだか名探偵が事件の解決に取り組んでいるような感じですね。
>「名探偵」というのは事件に対して利害関係がありません。すなわち当事者ではないわけです。

利害関係という視点から見ると、主人公にとって「利」となるのは、「事件を解決して、ヒロイン達が幸せになること」であり、「今更自分はどうなっても構わない」ので当事者意識が薄いのかと思います。

>にも関わらず、自分の利害よりもクエストをクリアするような感覚で行動する。
>そんなキャラクターになっているのではないでしょうか?

先述した通り、「ヒロイン達の幸せ」を案じていても、自分が得をするという考えがあまりない為、クエストのクリアに徹する感が出ている気がします。
主人公とヒロイン達の心理状態も盛り込んでいるので、主人公のスタンスはちょっと一歩引き過ぎているのかもしれません。

>ただまあ、それだと主人公が成長するストーリーにはなりませんね。

そこなんですよね。
これならこれでいいや、ケセラセラみたいな性格になっちゃっても、成長も何もないわけで……。(汗

>サイドさんは、本当に主人公が成長するストーリーを書きたいのでしょうか?
>仮に私が書くとしたら、主人公の心境をストーリーの前半では一、後半では二へと変化させます。
>カーストを登りつめることが成長だと考えていた主人公(一)が、本当の自分らしさに目覚める(二)みたいな話にすれば、オーソドックスな成長ストーリーにはなると思います。
>サイドさんの二の発想だと最初から吹っ切れているから成長のしようがないんです。

主人公がストーリーの前半で考えていることの一つには、
「自分はダメ人間なのに、出会ったヒロイン達の傍にいていいのだろうか?」
というものがあります。
後半では、
「傍にいる為に、何ができる? 何をしなければならない?(事件の解決)」
にシフトし、
「ダメな陰キャのままでも、いたいのなら傍にいていいんじゃないだろうか」
の様な、若干「2」の傾向のある性格になる……流れです。(ややこしい
うーん、何かごっちゃりしてるような……。

>ところで、『弱キャラ友崎くん』は読まれたでしょうか?

『弱キャラ友崎くん』は二巻まで読んで、主人公とメインヒロインがなかなか好きになれずに止まっています。
おぼろげながら、メインヒロインが陽キャになるためのノウハウを主人公に伝えるシーンと、主人公が格ゲーの練習をしてきた男子キャラ擁護のためにキレたシーンが記憶にあります。(違っていたらごめんなさい
いつかアニメになりそうだったので、手を付けていなかったんですが、また興味が出てきました。

>乗りかかった船なので、もう少し補足します。
>というのは、この文脈の中での「相対的な判断」というのは、自らをカーストの中に位置づけようとしているだけに見えるからです。

ここに関しては、ただぱっと見て主人公の立ち位置が分かりやすくしたくて、単純にカーストの中に位置づけてしまったのだと思います。
自分の評価をするためのモノサシがカースト以外にないという環境を作りたくて、安直になってしまったのかと……。

>自分と他を比較し、相対的に判断することによって自身のあり方を正確に見つめる → そこからつかんだ確かな自分を土台として人間関係を再構築する。

物語の流れとしては、
1「主人公、ヒロイン達と出会う」
2「一緒にいるようになる」
3「悪い噂が広がり始める」
4「主人公、ヒロイン達との繋がりを拒絶」
5「主人公がヒロイン達といたいという自分の気持ちを再確認」
6「再度、ヒロイン達と合流」
7「一緒に事件、解決」
となっています。

なので、仰っている、
「そこからつかんだ確かな自分を土台として人間関係を再構築する」
の流れはできている……と思いたいところです。(汗

>絶対的な判断、というのはかなりの強さですよ。

僕も学生、社会人と来ていますが、「自分らしく仕事していればいいよ。周りの評価なんて、気にしない、気にしない」とはいきませんしね……。

>(優劣の意識があまりない為、ありのまま気楽に構えていればいいやと割り切っている)
>気楽に構えていればいいやと割り切っているのだとしたら、それは「ありのまま」でも何でもなく、現実を直視することから逃げているだけです。

「人事を尽くして天命を待つ」をいつもできればいいんですが、そうもいかないことって多いですよね。
それを踏まえてチームで動くとか、友達関係とか、上司との関係とかしっかりやっていきたいところです。
少なくとも、現実を直視することから逃げることはしたくないですね。

>「他との関連、比較などはせず」「劣等感を持っている自分も自分だとする絶対的な判断」をしているのなら、その人はカースト最下位にいるのではなく(他人の目にはそう見えるかもしれないけれど)、カーストの外にいるんです。

なるほど、気にしない、存在を意識しなくなったという点で、カーストの外へ出てしまっているということですね。
確かに、そこの辺りの心の立ち位置がはっきりしていなかった点も、詰めていなかった感じがします。

>一の主人公がかかえる根本問題について
>一について。
>他と関連、比較させてみて、初めて自身の存在をとらえ、最下位という劣等感を克服しようとする、
>これは、心の抑圧からの解放、ということを仰っているのでしょうか?
>(中略)
>そういう状態を抑圧といいます。自分の心の根本から目を背けてしまっているために、思考や行動に歪みが生じるわけです。

主人公は幼い頃から中学時まで、
「自分は頑張っても人並みのこともできない」
と自覚しているものの、自分に向き合い、努力し、結果が出なくても、過程に意味はあるはず、と信じて行動してきました。
しかし、それを良く思わなかった女子生徒から大した意味も無く強烈に拒絶され、頑張るのをあきらめた、という経緯があります。
これは、あまくささんの仰る、
>忌まわしい経験だったり、理想とかけ離れすぎているため認めたくない現在の自分
に該当するかと思います。
また、その後も、その記憶が自分を苦しめているのを、何となく自覚しつつも、行動や性格を歪ませている原因として、見つめて解決しようとはしていません。
多分、これが抑圧、ということなのかと。

>それはまあ正しい概念なのでしょうが、それって抑圧状態にある人が自己診断して実行するのは無理です。

本当にそうですよね。
創作とかどうこうは関係なく、本人がそれを自覚、自己解決できていけるってちょっと綺麗すぎるような……と思うことって結構あります。
個人的にはその、「心理学の偉い人」って帯にある心理学の本などを見ると、色々感じる事があります。

>たいへん失礼ですが、サイドさんは物事を概念的に解釈しようとしすぎるのではないでしょうか?

そうですね、僕自身、そういう傾向がかなりあることは自覚しています。
仕事などでは順序だてて考えてから、手先を動かす(例えば、重機などの修理)などは、ホントに呆れるレベルで出来ません。
全体の構造をガッチガチに理解してからでないと、出来ませんし、理解していても出来ませんし(おぃ)、ソフトまで組み込まれるともうさっぱりです。(汗

>偉そうに言ってごめんなさい。

いえ、他の方の返信などもいただいて、気付かされることの方が多いですから、とても助けられています。

>一にもどります。
>端的に言えばこの主人公は劣等感を克服できていないし、それだけでなく克服しようとして間違った方向に走ってしまっています。
>劣等感による自らの心の歪みを解消しなければいけないのに、カースト最下位に置かれているという「不快な外的状況」だけを解消しようとしています。
>一がかかえる根本問題はそういうことだと思うのですが、いかがでしょうか?

さきほど少し触れたんですが、主人公の目的で重きを占めているのが、
「ヒロイン達が幸せにいてくれること」
なので、カースト最下位からの克服という、「不快な外的状況」の解消の優先順位はそれほど高くありません。
もし、「不快な外的状況」の解決が、「ヒロイン達の幸せ」に繋がるのであれば、その方向へ努力すると思います。
今書いている物語だと、さきほどの、

4「主人公、ヒロイン達との繋がりを拒絶」
5「主人公がヒロイン達といたいという自分の気持ちを再確認」
6「再度、ヒロイン達と合流」
7「一緒に事件、解決」

の過程で、
「自分の気持ちに正直になること」
「ヒロイン達を一緒に、事件を解決できた」
という結果を経て、劣等感を克服させた……つもりです。(汗
でも、そこに引っ掛かりを覚えて、質問させていただいている訳ですし、ここはもうちょっと何かありそうですね……。

最後になりますが、たくさんのご指摘いただき、ありがとうございました!
最後まで書き上げることができそうなので、頑張りたいと思います。

基本的な筋立てが「主人公の問題」になっていない気がします

投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0

ていねいなご返信を頂き、ありがとうございます。再訪になりますので、そちらから特に何かなければレスはお気遣いなく。

なるほど。先のご質問を拝見した時より少しだけ様子が理解できたかもしれません。

繰り返しになりますが、そもそもサイドさんは本当に「成長」の物語を書きたいのかどうか確認された方がいいような気がします。

というのは。

ストーリー作法のセオリーとしての「主人公が成長する物語」は、序盤において何らかの主人公が抱える問題点(キャラクター・プロブレム)をセットアップするのがほぼ不可欠だと考えています。

ところが御作の構想では、

>物語の流れとしては、
>1「主人公、ヒロイン達と出会う」
>2「一緒にいるようになる」
>3「悪い噂が広がり始める」
>4「主人公、ヒロイン達との繋がりを拒絶」
>5「主人公がヒロイン達といたいという自分の気持ちを再確認」
>6「再度、ヒロイン達と合流」
>7「一緒に事件、解決」
>となっています。

物語の流れとしては妥当なものだと思いますが、これって「主人公」の部分にどんなキャラクターを代入しても成り立ってしまいませんか?
3で「悪い噂が広がり始める」のは主人公が弱キャラでも強キャラでも起こりうる事態じゃないかと。
つまりこの流れそのものの中には「主人公が内面的にかかえる問題を克服する」という要素が見当たりません。そういう基本的な骨組みの中に、

>主人公は幼い頃から中学時まで、
>「自分は頑張っても人並みのこともできない」
>と自覚しているものの、自分に向き合い、努力し、結果が出なくても、過程に意味はあるはず、と信じて行動してきました。
>しかし、それを良く思わなかった女子生徒から大した意味も無く強烈に拒絶され、頑張るのをあきらめた、という経緯があります。

という設定を代入したわけですが、そこが十分にかみあっていないのではないでしょうか?

ええと、言いたいことがおわかりでしょうか?

そういうのを代入すること自体はなんら問題ないのですが、先の1~7の流れの中にそれとリンクするパーツを追加してやるもう一手間が必要。それが足りないんじゃないかと想像します。

つまり悪いうわさが広がり始めたからヒロイン達と距離をおくことにしたという部分は、コンプレックスを持たない強キャラの主人公にそういう判断をさせてもおかしくないんですね。

だからこの構想を「成長物語」にしたいのなら、「主人公がコンプレックスをもつ弱キャラだから3・4の思考や行動になった」ということをもう少し意識して話を組み立てる必要があるんじゃないかと。

一方。

1~7の流れは、いっそ成長要素を捨てて「主人公がいかにして困難な状況と戦い克服していくか」という部分に焦点をあてて面白さを演出することも可能だという気がします。(現状そちらに近い話になっていて、主人公の弱キャラ設定が取ってつけたものになっているのではないかと)

いずれにしても、当然どちらの方針を選択するかによってストーリーの細部にわたりチューンニングが異なってくるはずなので、そのへんの基本方針をあらためて再確認しておいた方がいいんじゃないかと思った次第です。

>「自分の気持ちに正直になること」
>「ヒロイン達を一緒に、事件を解決できた」
>という結果を経て、劣等感を克服させた……つもりです。(汗
>でも、そこに引っ掛かりを覚えて、質問させていただいている訳ですし、ここはもうちょっと何かありそうですね……。

あくまで想像なので違っていたら申し訳ありませんが、上記のような基本方針が生煮えのままプロットを立てているために、もやっとしたものが残ってしまっているのではないでしょうか?

カテゴリー : ストーリー スレッド: 陰キャの成長は陽キャとなることなのか?

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