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三人称視点について (No: 1)

スレ主 投稿日時:

 一人称寄りの三人称で小説を書いていたのですが、一人称でも替えがきくように思えてきました。
 一人称寄りの三人称は完全な三人称と違って主人公の知り得ないことは書けないと思ったからです。
 この視点にする利点はなんでしょうか。

カテゴリー: 文章・描写

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人気回答!三人称視点についての返信 (No: 2)

投稿者 ドラ猫 : 3 No: 1の返信

投稿日時:

ラノベですと割と自由に三人称が描かれています。
行ごとに登場人物たちの視点を移動したり、神(作者)視点として描く方もいます。
『たとえばラストダンジョン前の村の少年が序盤の街で暮らすような物語』なんかわかりやすいです。あれは作者による『敬語』の語りで地の文が描かれ、しかもツッコミまで行っています。ギャグ寄りの書き方ですね。『通常攻撃が全体攻撃で二回攻撃のお母さんは好きですか?』も似たようなものです。地の文で思いっきり作者が出ています。
書き方の幅が広く、活用しやすいのが三人称です。あえて言えば『面白けりゃ何でもあり』ということです。

三人称視点についての返信 (No: 3)

投稿者 手塚満 : 0 No: 1の返信

投稿日時:

主人公の視点で三人称というと、三人称一(元)視点と呼ばれるスタイルだと思います。書き方の(大雑把な)説明でよく言われるのが、「一人称で地の文の『私/僕/etc』を、主人公名に書き換える」というものだと思います。地の文の語り手という黒子的なキャラが地の文を語るんだけど、実態は主人公そのものということですね。

これに厳密に従うと、確かに一人称で書いてしまえばいいということになります。主人公に見えないものは、地の文の語り手も見えず、主人公が考えないことは地の文の語り手も考えない。あえて三人称一視点にするメリットを問われたら、地の文が多少は客観的な感じになるくらいでしょうか。

ですが、一人称と三人称一視点はちょっと違うものです。三人称一視点では、地の文の語り手が完全に主人公と重ならなくてもいいのです。地の文の語り手は主人公のすぐそばに付き添っているけれど、主人公そのものではない。地の文の語り手は、主人公の気持ち、思考等は全て分かるけど、すぐそばで主人公と同じものを見ているキャラです。さらに、地の文の語り手が主人公を見ることはOKです。そこが三人称一視点の便利な点ではないかと思います。

一人称と三人称一視点で、ちょっと具体的に描写例を考えてみます。

・一人称
私ははっと目を覚ました。授業中なのに、『机に突っ伏して寝てしまったらしい』。先生が怒るかと思ったら、こちらを見て吹き出している。あれっと思ったら、爆睡してよだれを垂らしていた。そりゃ笑うだろうな。

・三人称一視点
美恵子ははっと目を覚ました。授業中なのに『眠気がして、そのまま机に突っ伏して寝てしまったのだ』。先生が怒るかと思ったら、こちらを見て吹き出している。あれっと思った美恵子は、爆睡してよだれを垂らしていたのに気づき、そりゃ笑うだろうなと思った。『だが、実は顔に落書きされていたのだ』。

主な相違点を『 』でくくりました。三人称一視点だと、たとえ主人公が意識を失っても、どういう状態なのかを描写できます。一人称だと、意識がないのに状況を描写したら変ですよね。意識が戻っても推測でしか語れない。しかし、三人称一視点なら地の文の語り手が起きているから描写が続けられるわけです。

さらに、主人公の顔とか背中とか、主人公から見えない主人公の状況を描写しても不自然にはなりません。一人称なら、鏡を見るか、他のキャラから指摘してもらわなければ、主人公は自分の状態を描写できません。三人称一視点なら、すぐそばで見ている地の文の語り手だから、描写可能になるわけです。

使えたら便利だけど、三人称一視点かどうか微妙だし、書き方のコントロールが難しくなりがちなものもあります。例えば「美恵子の後ろから、こっそりと男子生徒が近づいてきた」とか。主人公とは違う方向を見てしまうと、(カメラ)視点がどこにあって、どちらを向いているのか、分かるように書くのはちょっと技術が要るかもしれません。

一人称は逆に制限が多いですね。書きたいことが書けないという不満が生じがちです。ですが、よく用いられるのは、制限が多いからこそ、カメラ視点がブレず、読者にとって描写が分かりやすくなる点です。一人称で書けてしまえるなら、一人称にしたほうが読者が読んで楽なものにしやすいでしょう。

三人称視点についての返信 (No: 4)

投稿者 サタン : 1 No: 1の返信

投稿日時:

>一人称寄りの三人称
三人称一元視点ですね。
といっても、これは「三人称で視点を一人に固定してる作品をそう呼んでいる」というだけの話で、基本的には普通の三人称です。
ここで言う「普通の三人称」は、おそらくあんこさんの言う「完全な三人称」の事でしょう。
で。
その三人称を書くときに、作者が「よし、主人公に視点を固定して書こう」と決めただけの話が一元視点。

三人称は基本的に何でもアリなので、どのように書いても問題ないです。
でも、どのように書いても問題ないからこそ、適当に書くと無茶苦茶になってしまうため、「こうやって書こう」というルールを作者自身が決定します。
その作者の自分ルールの中で有名なのが一元視点と多視点、という話。

もともと創作の作法としてそういうルールがあるわけではありません。
なので、「一元視点の小説です」と売り出しているにも関わらず、思わぬ人気を博してシリーズ化した場合、作者が扱いに困って主人公以外の視点にしてしまう事も少なくないです。

なので利点は、しいて言うなら「三人称であること」それ自体です。
例えば三人称だと「主人公の死角からナイフが放たれる」とか書けますが、一人称では主人公の死角は主人公には見えないので書けません。
例えば「主人公は気が付かなかった」といった事も、三人称では書けますが一人称では気がついてない事は書けません。
そういう意味では三人称一視点で「知りえないこと」は問題なく書けます。
>一人称寄りの三人称は完全な三人称と違って主人公の知り得ないことは書けないと思ったからです。
この感想は、どなたの作品を参考にしたのかはわかりませんが、「一人称に近いルールで書こう」と決めた三人称を書かれてる作家の本を読んだため、そう思ったのではないでしょうか。
一元視点は、視点を一人に固定していれば一元視点なので、それ以外は普通の三人称と同じく主人公の知らないことも問題なく書いていけます。
一人称と三人称一視点で共通してるのは「視点を一人に固定している」という事だけです。
確かに「一人称寄り」と表現できますが、別に一人称に寄せる必要はありません。
言うなれば「どの程度寄せるか」は作者の好みや趣味趣向次第なので、一元視点と言っても作者によって微妙に程度は違います。
それこそ「主に主人公の視点であればOK」って思って抵抗なく別キャラの視点にする人もいるだろうし、「絶対に視点は動かさない」と思って一貫して主人公に固定する人もいるだろうし。
「主人公が知らない事は書かない」と決めてる人もいるだろうし、「主人公の周囲の状況は(他人の心情さえも)書いてOK」と思ってる人もいるだろうし。
一応、主人公の視点から感情が読み取れれば他人の心情も書けないことはないので「ヒロインの表情は~~と思ってるに違いなかった」とかその程度の話です。

まあ、こっからは個人的な意見だけども、
三人称では書ける、一人称では書けない、なんて事を書きましたが、別に「主人公の死角」は書けなくても一人称では「思いもしない場所からの攻撃」と書けばいいわけで、「主人公は気が付かなかった」は「何か変な気がするが、気のせいだろうか」と書けばいいだけで、ぶっちゃけ書き慣れると好みの問題でしかありません。
一人称では主人公が知りえない情報は書けませんが、「主人公は知らないが読者には情報が伝わる」という展開を用意すりゃ、主人公が知りえない情報は書くことが出来ます。
例えば、「女子トイレの前でモジモジしてる女の子」「その女の子が男子トイレから出てきた」といった事を書けば、彼女が変態キャラでない限り男の娘である事はなんとなく読者に伝わる。
そこで主人公が「女子トイレ混んでたのか」とか誤解すれば主人公には伝わってないけど読者には伝わってる状況が作れる。
書きようによってはどーにでもなるので、そもそも利点とかそういうのは特にないです。
あえて挙げるなら「この方法が書きやすい」という作者の好みに合うのが一番の利点でしょうか。

三人称視点についての返信 (No: 5)

投稿者 あまくさ : 0 No: 1の返信

投稿日時:

「一人称寄りの三人称」というのは、三人称一視点(一元視点)のことですか?
そうだとして、以下に一人称との主な違いを書いてみます。

《一人称》

・地の文を主観的に記述する。話し言葉に近い感じに書くこともある。

・視点人物の心情を地の文の中に直接話法で記述することができる。

・視点人物の知り得ないことは書けない。

《三人称一視点》

・地の文を客観的に記述する。セリフ以外、話し言葉的には書かない。

・視点人物の心情を地の文に入れる場合は、基本的に間接話法で書く。(テクニックとして直接話法で入れてしまう作者もいますが、技術がないとグチャグチャになりかねないので注意)

・視点人物の知り得ないことを書くのは、NGではないけれど、やらない方がよい。

例えばA男がB子を眺めているシーンで、一人称なら、

・B子は人差し指を唇にあてて何か考えている。可愛いなあ。

と書けますが、三人称一視点では普通はここまでやりません。

・A男は人差し指を唇にあてて思案するB子の横顔をながめ、可愛いと思った。

こんな感じでしょうか?

>この視点にする利点はなんでしょうか。

一人称より客観的に書けること、自由度が高いこと。この二つがまずあげられます。
三人称一視点という手法が一人称のルールに準じるのは、読みやすさとや感情移入などの効果をねらった実践的な理由からです。なので必要に応じて一人称のルールから離れることもできます。

それと、これは私見なのですが一人称よりも三人称の方が情景描写がしやすい気がしています。

たとえば上の例文ですが、

・A男は人差し指を唇にあてて思案するB子の横顔をながめ、可愛いと思った。

これに、「窓からさす夕陽が思案するB子の姿にかすかな陰影をあたえ~」とかなんとか、もう少し凝った描写を付加したりできます。でも一人称だとこう書くとやや硬い感じがしてしまって、私の場合はちょっと書きにくいです。
なので、一人称はキャラの心情を描写するには向いていますが、場の空気感を演出するには三人称一視点の方が適しているんじゃないかと考えています。

三人称視点についての返信 (No: 6)

投稿者 にわとり : 1 No: 1の返信

投稿日時:

 「俺はここにいる」よりも「彼はそこにいた」のほうが遠い印象を与えますよね。この落ち着いた感じが三人称の特徴であり利点だと思う。一人称だと主人公の主観が文章に強く出すぎてしまって、読んでいて鬱陶しかったり暑苦しく感じたりするときがあるけれど、三人称ならそうはならない。主人公の性格がいけ好かなくても、「……と、彼は思った」くらいの"距離感"が文章にあるとあんまり嫌な気持ちにもならず、客観的に読める、みたいな。

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タイトル:三人称視点について 投稿者: p

 一人称寄りの三人称で小説を書いていたのですが、一人称でも替えがきくように思えてきました。
 一人称寄りの三人称は完全な三人称と違って主人公の知り得ないことは書けないと思ったからです。
 この視点にする利点はなんでしょうか。

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