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登場人物の数について (No: 1)
スレ主 元々島の人 投稿日時:
よく、昔からお話を作る鉄則の1つとして(主人公の仲間や周りにいる人等の)、「メインキャラクターはお話に最低必要な分だけにしてなるべく減らし絞る」、と言うのがよく言われていました。しかし(例として小説でないですが少年ジャンプの漫画を挙げます)例えばワンピースやナルト、ブリーチ、あるいは僕のヒーローアカデミア、等は連載が長期になるにつれて主人公の陣営だけでも非常にキャラクターの数が増えました。これについてはいわゆる「キャラクター数を絞る」と言った鉄則の様な物には反し、今は時代が変わりメインキャラクターのヒットさせるため必要な人数等が変わり小説にも同じ事が言えるのでしょうか。例えば昔の作品だったら「スラムダンク」は5人、「幽遊白書」は4人でした。
カテゴリー: キャラクター
この質問に返信する!登場人物の数についての返信 (No: 2)
投稿日時:
アニメ・マンガは絵で見せるため、キャラが多くても視聴者・読者が混乱しにくいんですね。その前提に加えて、ワンピースなどはキャラのデフォルメをかなり極端に施しています。
同じことを小説で実現するのはさすがに困難かと思いますが、仮にそこをクリアする手法を発明することができるならば、別に「鉄則」なんてありません。
追記。多人数キャラの使い道。 (No: 7)
投稿日時:
せっかくなので、ワンピースを例にとってもう少し考えてみますね。
先の書き込みでは、アニメ・マンガが小説よりキャラを増やしやすい理由を指摘したわけですが、増やしやすいからといって闇雲に増やせばいいというわけではありません。
キャラの多さを利用してどんなストーリーを作っているかが重要でしょう。
ワンピースの特徴の一つに、複数のピンチが逆に大きな力に収斂していくという大逆転パターンがよく見られます。
主人公の仲間たちが強大な敵のテリトリーに乗り込んで戦うとき、いくつかのグループに分かれ、それぞれが苦戦するストーリーが並行して進むことが多いですよね。そして大抵は、あっちでもこっちでも絶望的な大ピンチというところまで追い込まれます。
しかしこの状況を敵の側から見ると、あっちでもこっちでも厄介な問題が同時多発的に発生しているということになります。
ドレスローザ編だったと思いますが、ルフィが別のところで行動している仲間たちの苦戦を聞いたとき、
「そこに、ウソップがいるのか。じゃあ、大丈夫だ。あいつは、やるときはやる男だ」
というシーンがありました。
ウソップというキャラはゾロのような分かりやすい強者タイプではないからこそ、かえってこういうセリフがグッとくるんですね。
大苦戦しながらもしつこく食い下がってくるというのは、敵からしたらイヤな相手のはずです。それでも局地戦では圧倒的な勢力差で押しつぶせるとタカをくくりますが、そういう事態が同時発生することによって徐々に支えきれなくなり、最後にはいくつかの力が一つになって大爆発するという。
キャラの多さを有効利用している好例だと思います。
キャラが多ければいいというわけではありません。
まず多人数のキャラをいかにして混乱なく読者に受け入れてもらうかが難関ですが、そこをクリアしたとしても、せっかくの多人数キャラを活かし切れなかったら何の意味もないわけで。
キャラの多さをどうやってストーリーの面白さや魅力につなげるかが重要で、そこまで実現しきれないのでは本末転倒だと思います。
登場人物の数についての返信 (No: 3)
投稿日時:
「メインキャラクターはお話に最低必要な分だけにしてなるべく減らし絞る」という「操作」だけ覚えても、あまり意味はないかもしれません。
お尋ねのように、何人ならいいのかという疑問が生じ、あの物語では4人、こっちの作品は5人、と人数だけカウントしがちになります。キャラ数を絞る理由を考えないと、そのコツの意味は分からず、従って応用も利きません。
要は、読者がサクサク読めて、すらすら分かるキャラ数までにすればよいのです。以下、そのことを多少説明してみます。
1.話を分かってもらうには、まず覚えてもらう必要がある
物語が理解できるように作るコツとして、メインキャラ、つまり読者に注目させるキャラの数を絞るという「操作」があるのです。
まず、「理解できる」のに必要不可欠なのが「覚えている」(あるいは「すぐ思い出せる」)ということです。覚えてない、思い出せないのに分かっているわけないですよね。主人公は常に登場しているから、読者にすぐ覚えてもらえるでしょう。
サブキャラですと、二度目以降に登場したときに読者が「誰だっけ?」となったらマズイ。以前に何をしたか、主人公との関係はどうか等々を覚えてもらってないなら、そのサブキャラの二度目以降の行動、言動は意味不明になりがちです。
(簡便な方法として、サブキャラにはキラキラネームもどきの変な名前やあだ名をつけることも多い。)
つまり、話が分からなくなる。分かってもらうためにはサブキャラなどのメインキャラは覚えてもらわないと、作者として困ってしまうわけです。しかも相手は小説の読者です。勉強として読んでるわけじゃない。楽しみたいから読んでいる。覚えようと努力してくれるわけがありません。
2.覚えてもらうには描写しなければならない
そういう読者に覚えてもらうには、興味を持ってもらい、印象付けていく必要があります。それには各メインキャラを充分に描写することが必要となります。文章量は増えますよね。
メインキャラが5人だとして、5人を一斉に出しても、各キャラを印象付けるエピソードを作るのは難しいでしょう。説明は割愛しますが、描写するキャラを次々変えて、小エピソードを並列的に描いても、読者は整理できず、従って覚えられない。
1人ずつ印象付けるとしても、5人分の文章量になる。キャラ紹介しているうちに、読むのを諦められる可能性が高い。読者は早く本題に入れと思ってますから。それに、下手すると誰が実質的な主人公なのか、曖昧になってしまうリスクもあります。作者意図など読者はお構いなしに、印象の強いキャラを実質的な主人公だと判断しますから。
3.ストーリーも進めつつ覚えてもらうには
ですので、まず主人公を登場させて、冒頭のイベントで印象付けておいて、次にヒロインを登場させる。主人公との関わりでヒロインのイベントを描く。主人公&ヒロイン揃ってのイベントで3人目(2人目のサブキャラ)を登場させる。といった手法がよく行われるわけです。
イベントごとに1人ずつ増やすなら、混乱を招かずにストーリーを進めやすくなります。つまり話を面白くしやすい。読者も1人ずつ覚えればいいから、負担は減ります。しかも、面白くしてくれるから自然と頭に入りやすくなります。
それが「メインキャラクターはお話に最低必要な分だけにしてなるべく減らし絞る」理由です(正確にいえば、主な理由の1つ)。
4.キャラ数の上限は作者の技量で決まる
ですので、読者が自然とキャラを覚えてくれて、一読してすらすら分かるように物語を書けるなら、メインキャラが何人いても、一斉に登場しても問題ありません。言い換えれば、作者の技量次第です。つまり、「何人にすればいいか?」の答は「作者さんの腕前次第です」ということになります。
登場人物の数についての返信 (No: 4)
投稿日時:
バッサリ言ってしまえば、違います。
>「メインキャラクターはお話に最低必要な分だけにしてなるべく減らし絞る」
これは読者に対し、「これはどんな話なのか」「どの登場人物がどのように関係しているのか」を簡潔に表現するために必要な事。
つまり、「物語をわかりやすく表現する」という行為。
そのため、「お話に最低必要な分」というのは「書きたいものや設定に対しての必要分」ではなくて、「物語を構成するにあたってそれを表現するに最低必要分」という意味になります。
だから、「主人公・語り部」「問題を持ってくる役」「敵役など物語の障害役」の三役が最小構成。
ここに「話を広げる役」「話の進行役」などを入れて5人がよくあるのではないかと思う。
まあ、この「役」の考え方は私個人の私見でしかないけども。
この考えは、しかし別に鉄則というわけではなくて、あくまで基本や基礎といった土台になる考え方の話。
だから別に「問題を持ってくる役」は二人でも三人でもいいんですよ。
例えば『ヤッターマン』なんて「障害となる敵役」は「ドロンボ一味」すなわち「ドロンジョ・ボヤッキー・トンズラー」の三人。
で。
それで言うと、案外『ワンピース』も「役」はそれほど多くない。
例えば「ゾロ」と「サンジ」は反りが合わず相反する性格のキャラクターに見えるけど、両名とも仲間や味方がピンチのときにドンと登場して危機を回避するヒーロー役。
まあ「危機」と一言で言ってもそれは戦闘面であったり裏方であったり、その「ヒーロー役っぽさ」にはキャラクターごとの特色があると思う。
でも、「役」で言うとこの二人は「同じ役」なんですよ。
ナミとロビンも同じ役だし、ウソップとチョッパーも同じ役。
フランキーとブルックは割とどの役もこなせる遊撃役なのかな。
そう考えると、見た目ほど多くないですよね。
面白いのは、ワンピースの場合、割と「役」が固定されてるようで固定されてなかったりするところ。
どのキャラも「問題を持ってくる役」を担う場合があるし、どのキャラも「話を広げる役」になる場合がある。
そして、ゾロとサンジの例で書いたけど、同じ役なのにキャラクターに合った展開で特色を出してるので「古い方」が不要にならない使い方をしてる。
その「役」の考え方を理解した上で話を続けると、
キャラクターを絞る、つまり役を絞るというのは「物語をわかりやすくする」ということなので、言い換えると「読者が物語を理解したあと」なら、別に増やしても問題ないんですよ。
新しい役どころを増やすのもいいけど、それって一度作った「こういう物語です」というイメージを崩しかねないので、まあ割と難しい。
それよりは「ワンピース」のように一つの役を二人に三人に任せるといった形で「役」を分割して増やしたほうが、イメージを損なわずにキャラクターを増やせる。
なので、「お話に最低必要な分だけにしてなるべく減らし絞る」というのは基本的には変わってない。
ただ、それを「キャラクター」ではなく「役」と考えた場合、その扱い方はいろいろな方法があるってこと。
ヤッターマンは別にそれほどキャラは多くないけど「適役」がいきなり三人も出てくるし、主人公側も主人公とヒロインの二人のようでいて、これは二人で「主役」を担ってる。
こういう考え方自体はヤッターマンくらい古い時代からあるものと思う。
なので、扱い方が変わったわけでもない。
ただ、流行の一つとして「1役につき1キャラクター」とするよりも複数キャラクターに任せたほうがキャラクターのバリエーションも増えて賑やかになるってのもあるだろうし、特に連載モノだと新キャラってのは一種のテコ入れになるのでどんどん増やしていきたいって考えもあると思う。
流行や風潮として「キャラを増やしたほうが」というのは確かにあると思うけど、それは「基本」の「物語をわかりやすくする」という事より重要視されることでなはないと思う。
ちなみにどーでもいい私見だけど、
ナルトの場合は、確かにキャラ多すぎだけど本筋に関わる人物はナルトとサスケくらいなもので、「主要キャラ」はものすごく少ないです。
その「ナルト」「サスケ」に対し関わってくる人物が多い、というだけで、言葉は悪いけど極端に言うと、名前付きのモブが多いだけです。
ブリーチは、まあ、連載時ネットでの評判はかなりネタ扱いされてたけど、あの作者はキャラクターに関してはデザインもキャラ設計も魅せ方も、天才です。キャラクターに関してのみは。作品を本格的に分解してみないと、この人の作品のキャラはよくわからん。多分「役」というより「勢力・グループ」で考えたほうが分解しやすいと思うんだけども。
登場人物の数についての返信 (No: 5)
投稿日時:
私は島の人さんが例に挙げた作品を一つも読んだことはないのですのであしからず。
それで、例えばアンパンマンは世界一キャラクター数の多いアニメとしてギネスブックに乗ったことがありますが、アンパンマンは基本的にアンパンマン、バイキンマン、ジャムおじさんとバタコさんがいれば回ります。
このように、絶対必要なキャラと、作りたい話に都合のいいキャラクターを組み合わせて話は成り立っているのです。
長期連載作品は自ずと話の数も増えるのでキャラも増えるのです。なので、キャラクターの適正人数は昔から変わってないと思われます。
ここで反対的な例を出すと、銀魂なんかがそうです。紅桜篇などでは覚えてる範囲で十人やそこら程度の数のキャラが出てきます。これは島の人さん的に言えば鉄則から逸脱していると言うことになると思うのですが、では、何故、キャラの数を絞らなくてはいけないのかを考えてみましょう。答えは、話をわかりやすくするためです。
極端な話、何十人も何百人もキャラクターを出してもいいのです。ただ、その人数のキャラをさばききれればいいのです。さばききる自信がないのならば、キャラクターは五人とかそこらに抑えるべきでしょう。
重要なのはキャラの数ではなく、読者が理解に苦しまないから否かです。
登場人物の数についての返信 (No: 6)
投稿日時:
まず、なぜメインキャラクターの数を絞るのか?というところを考えるべきではないだろうか。
言いたいことはおそらく、「人数が多すぎる=情報が多すぎる=読者が処理しきれない」という事だと思う。
マンガにはページ数が決まっており、その中で割れるコマ数も限界がある。読者に向けられる情報量には限界がある。とはいえこの辺は小説とて同じであり、一話分における文章量にも載せられる情報量には限界がある。
その中でたくさんのキャラクターが登場すれば読者は無数の情報を処理しなければならず、結果、思考を放棄、読むことをやめやすくなる。
で、だ。
「人数が多すぎる=情報が多すぎる=読者が処理しきれない」ということは逆に言えば、「今までの情報を読者が処理できた=情報を追加できる=人数を追加できる」ということもできる。ワンピースやナルト、ブリーチ、あるいは僕のヒーローアカデミアはこの例となるだろう。一話目の登場人物は少ない。だが徐々に増えていく。
情報が読者に消化されていったからだ。
これを考えれば、「メインキャラクターはお話に最低必要な分だけにしてなるべく減らし絞る」というのは"物語に終始して"当てはめるべきでないことはわかる。
ちなみに幽遊白書は
「今までの情報を読者が処理できた=情報を追加できる=今いるキャラの情報を追加する」の傾向があるようにも勝手に思う。
まぁともかく「キャラクターの人数を絞る。ただし、情報を読者が消化するまで」というのが正しいように思える。
キャラを増やすか、今のキャラの情報を増やすかはその後に考えればいい。
ここまでまぁマンガの話となったけど、これは小説にも当てはまるはず。一話、ないし一章当たりの情報量はマンガより自由とは言え限界がある。情報を敷き詰めれば当然読者は情報を処理できない。
なので、小説も同じく「キャラクターの人数を絞る。ただし、情報を読者が消化するまで」というのは当てはまるのだろうとは思う。
牡蠣は勝手にそう思う。