創作初心者に話を聞くと、2万文字ほど小説を書いた時点で、おもしろいのかどうか自信がなくなり挫折するというパターンが多いです。
●対策
- 2万文字を書いた時点で自分より実力の高い人に読んでもらう。おもしろいと言われれば自信がつく
- 最後まで25%の完成度で良いので書ききって改稿する
- 別の作品に絶対に浮気しない
2万文字を書いた時点で他の人に読んでもらう
小説は絵と違って、質が作者には客観的にわからないので、おもしろいと信じて書き続けるのが難しいのです。
アメリカの大ベストセラー作家、スティーブン・キングもデビュー作を妻に褒められたから、ボツにせずに最後まで書けました。
本人はツマラナイと思って、3ページ書いた時点で原稿をゴミ箱に放り投げて、偶然、目にした妻が拾い上げて、おもしろいと絶賛したそうです。
以下は、ラノベ作家・叶田キズさんに『小説家になるためにはどんな能力が一番必要だと思われますか?』と質問した際の回答です。
あなたの小説にどうしても自信が持てなかったら、信頼できる友人や家族、あるいは同じジャンルの小説を書いているあなたより実力の高い人に読んでもらいましょう。
おもしろいと言われれば、自信がついて最後まで書くことができます。
この際、ラノベを書く場合はラノベが好きな人から、キャラ文芸を書く場合はキャラ文芸が好きな人にアドバイスを求めると良いです。
小説の評価は、読者の好みや価値観に大きく左右されるので、あなたの対象読者に読んでもらいましょう。
この場合もAさんからは酷評されたが、Bさんからは絶賛されるということがあります。
もし5人に読んでもらって2人から、おもしろいと言われたら可能性がありますので、最後まで書いてください。
漫画家漫画『バクマン』では、漫画は10人中2人の読者から支持されれば大ヒット作になると語っています。8割の人は、あなたとは価値観が異なるので、どうやっても支持してもらえないのです。
最後まで25%の完成度で良いので書ききって改稿する
1つのアイディアがおもしろいと思っていられるのは2ヶ月くらいです。
どんなに夢中になったアイディアもやがて飽きます。
そこで2ヶ月くらいで、1巻分約10万文字を荒くで良いので最後まで書ききってしまうのがおすすめです。
プロ作家は完成までに5回は改稿するそうです。最初から完璧である必要はありません。
Facebookの創業者マーク・ザッカーバーグは「完璧を目指すよりも、まずは終わらせろ」を会社の方針にしています。
これは創作についても言えることです。
漫画『サザエさん』の作者・長谷川 町子さんは、サザエさんの原稿を仕上げて朝日新聞の人に取りに来てもらいましたが、カツオの表情が気に入らなかったため、1時間ほど待ってもらって、原稿を描き直したことがあるそうです。
完成させてから細部を詰めるのが正しい完璧主義です。
別の作品に絶対に浮気しない
プロ作家なら並行して複数の作品を書くことができますが、初心者がこれをすると、前の作品を書く気が起きなくなるので、浮気は絶対にしないようにしましょう。