あらすじの相談の返信の返信
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あらすじの相談の返信(元記事)
設定の端緒だけという感じなので、これだけでは何とも言えないところはありますが。
結論を先に言うと、私的にはこれだけでは期待感はあまり生じませんでした。
>プロットもオチも特に決めていません。
プロットはいいとして、かなり重要なのはオチ……というか着地点かな。オチと言ってしまうとスケールが小さく感じられるので私は好きな言葉ではないのですが、ストーリーのどこかで世界観が大きく広がっていく感覚がほしいです。そして、先のそういう展開を予感させる何かが、早い段階で必須かなと。
剣士と吸血鬼と自動人形の三つ巴。これは悪くないと思います。少しありきたりですが。
敵対してるはずの剣士主人公と吸血鬼少女が共闘する。これも悪くないと思います。少しありきたりですが。
すみません(汗)、ありきたりとか憎まれ口を書いてしまいましたが。
要するに「王道」っぽいと感じました。ひょいとまとまった王道設定を思いつくのは(まとまっているなとは思いました)、エンタメの創作になれているということかなと。
王道には安定感があり、ある程度のレベルに仕上がりそうな「予感」はいだかせるのですが、「予感」を超えて「期待感」にまで昇華させるには不十分だと考えています。
主人公が冒頭で吸血鬼少女に助けられるのは悪くないです。「期待感」を生むには、この少女が「後半の世界観の広がり」につながる大きな秘密をまとっている必要があるからです。
ですから最初からこの少女にミステリアスな大物感(必ずしも彼女自身が圧倒的な強者でなくてもよく、彼女が係わっている世界の秘密が大きいのかもしれません。例えば銀河鉄道333のメーテルってそんな感じでしたよね)が必須。それが、後半の大きな展開を読者に予感させる演出になります。
少女の方が主人公を助けたにもかかわらず、主人公に助力を求める形。これは矛盾とも見えますが、悪くないんじゃないかと。
エンタメだったら主人公は後半~終盤ではヒロインをリードする活躍をしないとダメなので。そこから逆算すると、主人公は自身がまだ気づいていない大きな潜在力を秘めているといった設定が必要です。少女はそれを知っているから主人公に助力を求めるわけで、これも後半の大きな展開を予感させる伏線になります。
ということで、必要な材料はけっこうそつなく揃っているという印象は持ちました。しかし、それをどう料理していくのかというところがまったく書かれていないので、これだけで「面白そう」と感じることはありません。
あと、「吸血鬼」という設定はこれはこれでいいですが、若干陳腐な感じもするので、もう少し工夫してみるのもいいかもしれません。
あらすじの相談の返信の返信
スレ主 柊木なお 投稿日時: : 0
あまくさ様
返信ありがとうございます。
確かに吸血鬼という百万回も使い古されたネタに手を出す以上は、設定にしろ展開にしろここからどう捻るかが肝になりそうです。ひと晩置いてみると、No.1の導入は自分でもちょっとないかなと感じます(特に黒幕云々のくだりが)
世界観についてはいろいろ詰め込み過ぎた感があるので整理しつつ、それでも混沌とした雰囲気は残したいので、その分ストーリー自体は分かりやすくてかつ斬新なものにしたいところです。着地点もそうですが、まずは興味深い導入から探す必要がありそうです。
>王道には安定感があり、ある程度のレベルに仕上がりそうな「予感」はいだかせるのですが、「予感」を超えて「期待感」にまで昇華させるには不十分だと考えています。
なるほどと思わされました。期待感まで抱いてもらうには、あらすじの時点でそれなりの独自性がないと難しそうですね。最終的には「敵同士で共闘して黒幕を倒す」という単純な筋書きでも、ストーリー的に重要なのはクライマックスに至る過程というところでしょうか。独自性を出す余地もそこにありそうな気がします。
吸血鬼に関しては、既存の作品で薬やら遺伝やら感染症やら出尽くしている感もあるので、あえて深掘りせずに「自動人形に対抗するために強化された人間。ただし人肉食嗜好がつく」ぐらいのふわっとした感じでもいいかなとは思っています。もちろん歴史や能力や弱点といったディテールで特徴ぐらいは出せそうですが、ありきたりでない斬新さを目指すのはちょっと難しいかなと、書き始める前から若干及び腰です。
具体的にどう料理するのかで言えば、そもそもストーリーの方向性も決めあぐねている段階ではありますが、それこそ王道をミスリードとして利用するのもありかなと、いただいたコメントを読んでいてふと思いました。ごた混ぜの世界観ではありますが、ひとつひとつの元ネタがはっきりしている分ハードルはそれほど高くないと思うので、プロットのほうは多少思い切って捻ってもいいのかなという気がします。実は主人公も吸血鬼だとか、自動人形のほうが本物の(?)人類だとか。それはそれで見え透いているかもしれませんが……。
ともあれ、明快なご指摘でいろいろと考えるきっかけになりました。
ありがとうございます。