小説の場合は、理由付けに配慮する方が無難
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ライトノベルにおける子ども・女性キャラクターの筋力描写についての返信(元記事)
読者は上手に騙されたいんですよ。
魔法のない世界でさほど筋肉があるように見えない女性や子供が長弓や大剣を使いこなしてもかまいませんが、それを押し通すためには、
>「そういう世界観」ということで説明できないかと思ったのですが、
作者が漫然とそんな期待をしているだけでは手抜きです。
有り得ない設定を通してしまうためには、
1)作品の他の部分に圧倒的な魅力がある
2)文章のスピード感や描写のうまさを駆使して、読者に不自然さを感じるいとまを与えない。(ノリと勢い)
3)そういうのも有りなんだという共通認識が、読者と作者の間であらかじめ成立している。
などのいずれかが必要です。
例えば小説ではなくアニメですが、『ルパン三世』では車が90°近く切り立った崖を平気で走ったりしているでしょう? あの作品は1と2が強烈で、その結果、すでに3が成立しているんです。
また、なろうなどは需要と供給のマッチングがしやすいシステムなので、1・2がそれほどでもなくても3が成立している作品があるのだと思われます。
エンタメにリアリティは(さほど)必要ありませんが、演出は必要です。
小説の場合は、理由付けに配慮する方が無難
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
もう一作、アニメから。
『ガルパン』は、「これは、そういう世界観なんだ」という推しで視聴者に認めさせた成功例だと思います。ただ、そのための工夫がいろいろ施されています。
戦車道は乙女の嗜み。
まず、この有り得なさそのものに意表を突く面白さが有り、逆にそれをウリにしているんですね。初っぱなからこれを打ち出して受け入れられる視聴者には受け入れさせ、受け入れられない視聴者は振るいにかけている側面もあります。
加えてあのアニメは脚本やキャラ作りのレベルが高く、序盤で有り得なさを受け入れてハードルの下がった視聴者を、どんどん引き込んでいくんですね。そういう流れが見事にできています。
ただ。
アニメは視覚的な魅力やスピード感の演出で小説より有利です。
小説は「文章を読む」という基本的に冷静な行為を読者に要求するジャンルなので、アニメとは別の工夫も必要です。無理な設定が読者を興醒めさせるリスクは、アニメより高いと言えるかと思います。
なので、ストーリーや演出力に自信の無い人は、多少野暮でも「理由付け」を入れておく方が無難です。
>事前に『強化人間などで筋力増強されている』などの描写がないのに、
という意見は、そういうことだろうと思います。
カテゴリー : 設定(世界観) スレッド: ライトノベルにおける子ども・女性キャラクターの筋力描写について