その1。神話・伝説からアイディアをもらう(例:fate)
fateシリーズ(2004年発売)は、スマホゲーム『FGO』をやっている人はよくご存知でしょうが、神話や歴史上の英雄をサーヴァント(使い魔)として呼び出して戦わせるゲームです。
イングランドの神話に登場するアーサー王を美少女化したことで有名で、その後の『艦これ』『恋姫夢想』などの美少女化・美少女擬人化作品郡の先駆者となっています。
キャラのモチーフや、そのバックグラウンドに神話や歴史上の人物を使っているのですね。
その2。歴史・事実からアイディアをもらう(例:織田信奈の野望)
歴史や事実にも著作権がないので、歴史上の人物や事実からアイディアをもらうのもオススメです。
アニメ化された人気作『織田信奈の野望』(2009年刊行)は、織田信長などの戦国武将を美少女化したラノベです。
日本の戦国時代を下敷きにしており、ストーリーも実際の歴史にある程度、沿っています。
事実をモチーフにするのも良いです。
例えば、東京で1968年12月に発生した『三億円事件』などは、迷宮入りしたため、その真相が想像力をかきたて、多くの小説や漫画の題材になっています。
ただし、事実をネタにする場合は、関係者に迷惑がかからないようにする配慮が必要です。
その3。著作権切れの作品からアイディアをもらう(例:文学少女シリーズ)
著作権切れの作品内容を使うのは、法的には何の問題もないのですが、大ヒットしたラノベ「文学少女シリーズ」(2006年刊行)は太宰治の『人間失格』などの内容をかなり多く引用して、一部の人から叩かれました。
近代の人気作の内容を借用する場合は、やや注意が必要です。
著作権の有効期限。作者の死後50年
著作権には有効期限があります。日本の場合は、作者の死後50年までです。
この期間を過ぎると著作権フリーとなります。この状態をパブリックドメイン(公有の意味)と言い、作品の内容を許可なく、誰でも使えるようになります。
文学少女シリーズ は、このような著作権が切れた作品を題材に使ったミステリー系のラノベでした。
ただし、これは日本の法律であって、海外で制作された作品、例えばディズニー映画などは、海外の著作権法で守られているので、著作権の有効期限が異なります。
この点には十分にご注意ください。
これまで挙げた3つのコツを全部使った小説もあります。
大ヒットラノベ『緋弾のアリア』(2008年刊行)は、シャーロック・ホームズやアルセーヌ・ルパンの曾孫がヒロインという設定で、著作権切れの作品や、神話や歴史からキャラのモチーフを借用しています。
主人公は時代劇で有名な「遠山の金さん」(実在の人物)の末裔です。
孫悟空などの神話上の存在も登場します。