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『死に戻り』を外から観測する方法。の返信

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『死に戻り』を外から観測する方法。(元記事)

 こんにちは、大野知人です。今俺は、『超能力者や魔法使いと頭脳戦をする詐欺師兼探偵』の物語を考えているのですが、作中で彼がかかわる事件の関係人物に『死に戻り』能力を持つ超能力者を出そうと思っています。
 ただ、作品が一人称視点で展開すること・『死に戻り』キャラに視点を渡すつもりが無いことから、『どう表現したものか』悩んでいます。ご意見貰えないでしょうか。
 大雑把なシチュエーションや能力の細かい設定は有るのですが、ちょっとアイデア不足な所があるのでご教授願いたいです。

 以下、能力の詳細と具体的な主人公とのかかわり方。

・死に戻りの現象。
 何らかの原因によって死んだ場合、『死を回避できる時点』まで遡ってやり直す(強制)。大体の場合、『死を回避できるルート』は極々絞られており、『一回の死』を回避するために数十回死ぬことがザラにある。
 また、『仕組み』の項目で後述する能力の構造上、『直接的な死因』がある程度ズレたとしても、『死ぬ時間・場所』などはほぼズレない。間接的根本原因『通り魔に殺される』とか『高層ビルの建設現場の事故に巻き込まれる』なども変わらない。
 例:『高層ビルの事故に巻き込まれる』場合、『死を回避する方法』は確実に存在するが、それ以外のルートでは確実に死亡する。『落ちてきた瓦礫で死ぬ』『運悪く粉塵爆発が起きて吹き飛ばされる』『逃げてきた男性に突き飛ばされて歩道橋から落ちる』など、『直接的な原因』は変わることがあるがそれでも『事故が原因の一端にある』事に違いはない。
 
・仕組みと由来。八割方作品に書く予定の無い、裏設定ですが、一応参考に。
 とある魔術師が『不死身』の研究中に『完成させてしまった失敗作』。仕組みとしては、『死ぬ直前の強い死への恐怖の感情を魔力に変換し、そのエネルギーで過去に戻って運命を変える』能力。強制発動の上、『魔力を生み出す恐怖を薄れさせない』ために、被験者には強力な『精神力向上』の魔術が付与されている。キュウべえがやってた『魔法少女の絶望エネルギーを利用する』仕組みを個人単位で運用していると考えればわかりやすい。
 しかして、『過去に戻る』部分に算命学の技術を応用した結果、『定められた死の運命を強引に捻じ曲げる』結果となり、『回避したはず死の運命』が借金取りのように付きまとい、『死にやすい』体質となってしまった。『割とはっきり死神に付きまとわれている状態』。具体的には日に『三度』は死ぬ。
 伝承の話をすると、古代中国における泰山府君などの『人の寿命を定めるもの』(この場合、事故死・他殺なども『寿命』と考える)によって定められた死を強引に回避しているため、あの世サイドが殺しに来ている感じ。泰山府君の側にも残業その他の問題があるため、夜死ぬことはあんまりない。あと、『一日三回』ってのももはやお役所仕事である。
 まあそれでも脳みその寿命とかはドンドンすり減っていくので、『理性が死んだあと、永遠に死に続ける状況を受け入れる』ことが出来れば、『終わる』事は出来ます。
 作品に多分関係ない補足。彼女の死については『限りなく死ぬ運命』なので、彼女の『死に戻り』によって可能性が分かれてパラレルワールドが発生することはありません。ですが同時に『アホみたいな確率で死を回避する』ので、『死んだ前提で世界が進行するけど、でも死んでない』という状況が起こります。その結果、『行動すべてに対し、「バタフライエフェクト」が発生しにくくなる』副次効果が有ります。

・主人公との出会いについて。
 ナツキ・スバルと違って『死に戻りを人に話してはならない』ルールが無い彼女は、割と早い段階で、『死ぬたび人を頼る』手段を使うようになります。
 結果として、『自分の死と、近い内に起こる事故・事件を予知するけど、間一髪で死なない少女』の都市伝説が生まれてしまい、その事を不思議に思った詐欺師/探偵の主人公と出会う事となります。

・俺が実際に描く部分。
 物語としては、『都市伝説を聞いた探偵が少女に出会う』→『少女の死に戻りに巻き込まれる』→『超能力・魔術に詳しい探偵は、(依頼料目当てで)解決を買ってでる』→『探偵めっちゃ死ぬ。でも記憶を引き継がないから、全然諦めない』→『「いっそ、居ない方が良かったのに」と死に戻り少女が言ったところで、主人公が偶然にも「死に戻りの仕組み」に気付く』→『謎人脈で死神サイドと交渉。死の運命を回避することはできないまでも、ある程度の情状酌量に持ち込む』→『エンディングで、「今日はどうやって死んだ」と愚痴られつつも、主人公は報酬をもらう』
 みたいなのを考えてます。
 
 が、肝心の『死に戻り』部分の描き方がまるで思いつかない。
 誰かご意見・アイデア・参考例など下さい。

『死に戻り』を外から観測する方法。の返信

投稿者 手塚満 投稿日時: : 0

結論を先に申しますと、死に戻り少女視点でストーリーを追っておいて、それを探偵視点で書き変えればいいんじゃないかと思います。以下、少し説明してみます。

1.時間ループを持つ世界設定をしておくとやりやすい

リゼロではキャラ発言からは量子力学の他世界解釈的な世界と暗示されてますね。スバルが死んだ世界も実在し、スバルの死後も続いているのかもしれないと。

一方、SF作家のラリー・ニーブンはエッセイ的な考察で、過去へ行けるタイムマシンは決して発明されない(少なくとも過去へ実際には行かない)と論じています。理屈はこうです。

「タイムマシンで過去へ行けたとすると、過去への干渉で未来が変わる。その未来でも過去へタイムトラベルすると、また未来が変わる。その繰り返しが無限に続いた後、安定した歴史を持つ世界に落ち着くには「過去へのタイムトラベルがない歴史」になるしかない。」

お考えの構想では、死に戻り少女は死を逃れて生存ルートに乗るまで、過去に戻って未来を変えるようですから、ラリー・ニーブンの仮説に近い世界観になるように思います。そういう世界観でないといけないというわけではありませんが、キャラが未確定で不安定ですから、世界についてはできるだけ確定させたほうが、作者的には書きやすく、読者的には理解しやすいんじゃないかと思います。

2.主人公が関わるからには、死に戻りに奇跡が欲しい

御作ですが、主人公の探偵が関わるからには、何らかの奇跡(死に戻り少女にとっても)が欲しいところでしょうか。例えば、探偵が関わる死に戻りについては、死に戻り少女としても前例のないことが起きるとか。

仮に、死に戻り少女が、探偵の関わる死に戻りでは「ビル火災に巻き込まれて死ぬ」とします(探偵はそう、死に戻り証拠から聞かされる)。ビル火災は、死に戻り少女が探偵と「初め」て会ってから3日後だとします。

その状況が死に戻りループにあるとして、何周目なのかで少女の言動、行動が変わってくるはずです。

3.死に戻り少女の時系列サンプル

死に戻り少女から見た時系列(死に戻りループを何周も回る)を、この場の思い付きですみませんが、捏造してみます。あくまでも説明用のサンプルと受け取ってください(面白くないとかは度外視ということで)。

1周目:探偵と会った後、初めてビル火災に遭遇して焼死。
2週目:ビル火災に巻き込まれないため、探偵に頼ってみるが失敗。
3~5周目:探偵が力不足で死に戻り少女を助けられず。しかし死に戻り少女のもたらす情報が増え、次第に希望が持てるように。
6週目:ついに探偵が死に戻り少女を助けるも、探偵が身代わり同然で死んでしまう。探偵を助けようとした死に戻り少女も死亡。
(死に戻り少女が助かる代わりに、多数が阿鼻叫喚の死亡となるのを死に戻り少女が目撃するとかでも可。死に戻り少女が「自分が助かったせいで犠牲が出た」と真剣に後悔すればいい。)
7週目:死に戻り少女の目的が「自分が助かる」から「探偵を助ける」に代わるが、ほぼ同じルートの失敗に陥る。
8週目以降:7週目と結果的には同じ失敗。
ラスト(ループ脱出):探偵がループの仕組みに気づき、死神と交渉したことでビル火災も防がれる(そもそも少女を死なせるために起こされたものだったとかで)。

4.何周目の死に戻りから描くか

仮にこういうことだとして、小説で描く冒頭が「探偵が何回目のループで死に戻り少女に会った」シーンなのかということが、描写上の問題となるはずです。

1周目だと互いに初対面の普通の遭遇でいいでしょう。死に戻り少女は探偵を警戒するかもしれませんし、徐々に打ち解けるかもしれません。

2周目だと、死に戻り少女は探偵は既に見知っており、初めて探偵に頼る気になっています。死に戻り少女の態度は変わってきますよね。例えば、探偵が死に戻り少女に「初めて」会うと、死に戻り少女はいきなり頼って来るとか。

3週目だと、死に戻り少女は、初対面の探偵にいきなり「役に立たない奴」と罵るかもしれません。5周目だと、初手から「惜しかったねー」とかボヤくかもしれません。

5.死に戻り少女には未来は既知、過去

かつ、その頃になると、死に戻り少女はビル火災までの3日間の情報にかなり詳しくなっています。例えば、探偵が初めて、いきなり訪ねたのに、死に戻り少女は探偵が「喉が渇いてコーラが飲みたい」ことを知っているだけでなく、冷蔵庫に用意してあるとか。前のループで探偵がそう言ったから、知っているわけですね。

あるいは、(3日間の余裕がありますから)デートがてらの調査となり、探偵は映画でも観るかと誘う。すると死に戻り少女は「どの映画も飽きた」とか言い出す。「面白くなさそう」ではなく「飽きた」。もう観ちゃったことを暗示するわけですね。さらに、探偵が「それなら遊園地でも」と誘うと、死に戻り少女は「電車だと人身事故に巻き込まれて足止め食うから嫌」とか言い出す。

死に戻り少女だけ、未来の記憶がありますから、未来予知同然のことができるわけですが、記憶がリセットされてる探偵からすると不思議な現象となります。ただし、ラリー・ニーブンの仮説通りだとすると、多少は未来が揺らいでしまい、ときとして死に戻り少女の当てが外れたりもする(死に戻り少女が「危ない!」と叫んで探偵を突き飛ばすも、何も起こらないとか。実は前のループでは看板が落ちて探偵に当たってた)。

7週目だと、初対面のはずの探偵としては、死に戻り少女の様子は異様でしょう。会うや否や、死に戻り少女が抱き着いて泣き出すかもしれません。その後、死に戻り少女は探偵に対し、こうしろ、あれはしては駄目、とか探偵には意味不明の必死の行動に出るかもしれません。

6.死に戻り少女と探偵の(未来)情報非対称性でギクシャクさせる

繰り返しですが、度外視の説明用サンプルですんで、面白くないとかはご容赦を。要は「時間・記憶の断絶のない死に戻り少女の時系列を考えておけば、描写が自然と決まってきそう」ということです。ほとんどの部分は、たぶん裏設定でも充分でしょう(考えたら出したくなるものですが、そこは控えめに)。

死に戻り少女からすると一貫した行動、言動なんだけど、探偵からすると辻褄の合わないものに見える。そういう描写をしておいて、必要最低限の説明を死に戻り少女から言わせれば、読者はだいたいのことを察するはずです(読者が察するのが大事で、全部説明すると押し付けがましくなり、好印象が生じにくい)。

7.描かれるループ回数は作品の狙い次第で決まりそう

小説に描かれるのが、死に戻りループ脱出だけなのか、キーとなるループを選んでの何周分かは、死に戻り少女の時系列を作れば、効果的な見せ方を考えて選べると思います。死に戻りであることを劇的に見せたいならループ1回で決めるほうがやりやすいでしょうし、死に戻り少女のキャラを立てたいなら、重要なループを選んでの繰り返しがやりやすいと思います。

カテゴリー : ストーリー スレッド: 『死に戻り』を外から観測する方法。

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