タイムパラドックスの極限
元記事を読む
『死に戻り』を外から観測する方法。の返信の返信の返信の返信の返信の返信の返信(元記事)
>俺の作品の場合『過去に戻る』という事と、『未来を見る』事には何の違いもないわけで、『選択されなかった過去が消える』というよりは、単純に『ある程度未来をシミュレーションできる』だけなんです。
まあ、そうも言えるわけですが、作者自身がそう言い切ってしまうと、せっかくの秀逸なアイデアが矮小化されかねないので宜しくないんじゃないかと。
私も同様のことを指摘しましたが、アイデアの基本単位としての仕組みを抽出すれば、という話です。そういう思考を「換骨奪胎」と言います。
矮小化と換骨奪胎の違いをご存じでしょうか?
前者は創造力を萎縮させるだけですが、後者はプロットに繋がる思考だということです。換骨奪胎もプロットも、物語の枝葉を取り払って骨組みだけで考えるということだからです。
ただ、物語を作り上げるためには、豊かな枝葉も重要です。作品のオリジナリティが発揮されるのは、そこだからです。
その点で、ループを「死に戻り」に特化した本作のアレンジの仕方は、お世辞でも何でもなく素晴らしいと思っていますよ。(私ごときが偉そうに言うのも気が引けますが)
このアレンジによってループ物の基本構造に「死」というファクターが色濃くからみつき、
>『謎人脈で死神サイドと交渉。死の運命を回避することはできないまでも、ある程度の情状酌量に持ち込む』
というような展開にも結びつきます。難易度は高そうですが、『まどマギ』とはまったく毛色の変わった物語に仕上がりそうな期待感があります。
* * *
>『選択されなかった選択肢』そのものが、『消された存在』
それはただの言葉遊びですよ。「流れを変えること」と「流れを断ち切り、その先を消滅させること」がまったく違うのは、しごく当然だと思うのですが、いかがでしょうか?
いや。
リアルでの人間の選択が時には大きな影響を及ぼすこともある。それをしっかり認識する必要があると言う意味で「選択は、有り得た可能性を消滅させることだ」と言うのなら、異論はありませんが。
しかしそれはレトリックであって、宇宙を消滅させることと同義ではありません。
タイムパラドックスの極限
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
それと、タイムパラドックスがらみのパラレルワールドは、観測云々ではなく論理的には必然です。
>タイムパラドックスや歴史の強制力によるパラレルワールドは、
歴史の強制力は関係ありません。
過去に戻って状況を変えると、その時点から流れが二筋並行してしまいます。それを処理する考え方は二つしかありません。
1)二筋のうち、どちらかが消滅する。 → 宇宙が1個消滅する。
2)二筋が並行して存在し続ける。 → パラレルワールド。
ちなみに2を極限まで進めたアイデアが松本零士『ミライザーバン』で示されていました。時間の流れは1筋でも2筋でもなく、実は円環構造をもち、しかも無限の筋がある。すなわち、線ではなく球面! よって時間の壁を技術的に越えることに成功すれば、面として繋がるすべての可能性を旅することができる!
そんな大胆な仮説でした。
他に派生的な極端なアイデアとしては、複数の時間が発生すると衝突を起こしてすべてが無に帰してしまう、なんていうのも有るかもしれません。読んだことはありませんが、誰かが思いついて書いていそうな気も。
カテゴリー : ストーリー スレッド: 『死に戻り』を外から観測する方法。