人間なんて、そうしようもない生き物ではあるけれど……
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キャッチフレーズの作り方と、「僕の異世界冒険記」二部作のテーマとは?の返信(元記事)
>『僕の作品を一言で言うと何でしょうか?』
後半のプロットを拝見しました。
主人公達が最後に行きついた境地を作品のテーマとするならば、刹那主義でしょうか?
あるいは宇宙の中に愛する二人しか存在しないという虚無的な世界観(他者がいないわけではないのですが、まったく眼中にありませんから)。ある意味、透明で美しい世界ですが、どこかひやりとするような怖ろしさをはらんだ絶対零度の世界観を感じてしまいました。
キャッチフレーズは、私が作るなら「愛に飢えたケモノたちの、千億年の孤独」。
ただストーリー全体を見渡すと、物語のエッセンスは豊かにそなえているという印象です。テーマ性にこだわらず、素直に面白い物語を目指した方がいいような気もしました。
人間なんて、そうしようもない生き物ではあるけれど……
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
ラストシーンのイメージが印象的だったのでテーマは「刹那主義」と書いてしまいましたが、着地点とテーマは少し違いましたね。
あくまで私の感覚ではですが、テーマはやはり「孤独」かなあ。
……いや、それはむしろ前提の方なのかな? でも、最後まで主人公たちは孤独を克服した感じがしないんですね。
少なくとも。
テーマにせよ前提にせよ、私的に「差別」とするのは御作に関してはピンときません。
いや、差別という要素もあるでしょうが、それは本質ではないような気が。
主人公とヒロインの根本的な問題は何かと考えると、レイヤのそれは「コミュニケーションの齟齬」、アイルのそれは「内なるモンスターへの恐怖」ではないかと。それゆえ自分を信じることができないというのが、二人の前提となる状態なのではないでしょうか?
そういうことだとすれば、物語のテーマはオーソドックスに行くなら「世界との絆の回復」になるんじゃないかと。まあ、そう言いきってしまうと少し偽善的な気もしてしまうのですが……。
でも。でも。でも!
少なくとも、私としては今暫くは人間であってほしい気はします。
>「人間、辞めようよ!」
ちょっと、待った~! みたいな。
いえ、私としては、けして似非ヒューマニストではないつもりなのですがね。
人間辞めるというのも、ある意味素晴らしい吹っ切れようだとも思いますが。うん、悪くない悪くない。悪くないけど、今から涅槃に逝っちゃうのは少し気が早くない? みたいな。今はもう少し泥臭く人間であることにこだわってほしい気はします。
人間なんて、こんな浅慮で身勝手で甘っちょろくて時に限りなく邪悪などうしようもない生物ではありますが、それでもその不完全っぷりが愛おしくもありませんか?
私の場合はその愛おしさが捨てきれなくて小説なんてものを書いている気がするので、あっさりと人間辞めて世界の中心で二人だけの愛を叫んでいる主人公たちの終着点に、どうしても同意はできない感じです。
というわけで、私の勝手な願望としてはこの作品のテーマは「世界との絆の回復」であってほしいかな。それに至らなくても、泥臭く性懲りもなく諦めずにそれを目指しながら終わってほしいみたいな。
それじゃ、完結してない? そんな意見はクソッタレです。
カテゴリー : 小説の批評依頼 スレッド: キャッチフレーズの作り方と、「僕の異世界冒険記」二部作のテーマとは?