小説の創作相談掲示板:小説の書き方Q&A。執筆の悩み相談をしよう!

全体を見通した上でのシーンの意味の返信の返信の返信

元記事を読む

全体を見通した上でのシーンの意味の返信の返信(元記事)

ひねりと書いたのは結末までストレートに進展しないという意味です。観客が先を知っているかどうかは関係ありません。
そういう意味で前の書き込みに、「犯人を捜す者自身が犯人だったと分かる意外性」と書いたのは、「意外性」という言葉は適当ではなかったかもなと後で少し思いました。なので、「ひねり」または、「皮肉な展開」。

なお、意外性についても、「先を知っていても意外な展開が効果を持つ奇妙な読者(観客)心理」について、先の書き込みで触れました。
ここにくると、さすがに私の個人的な持論にすぎないかもしれませんが……
名作は結末を知っていても何度も読み返せるのは、どうしてなのでしょうか?

ここんとこ、創作者が「器用に作品をまとめあげられる」レベルから抜けられるヒントが含まれているような気がします。

5幕構成については、これから出かけるところなので、帰ってから考えてみます。

全体を見通した上でのシーンの意味の返信の返信の返信

スレ主 兵藤晴佳 投稿日時: : 1

木下順二は、ドラマトゥルギーを支えるものとして「2つの力がなぜ対立するのか」を問題にしています。さらに、その対立の根源的な理由は現実の中にあるといいます。優れた創り手は、それが変化をもたらす対立であることを受け手に示すということです。
そこまで行くと、もう創り手の世界観(思想)の問題になってきます。書いたものには作者のものの考え方が現れてしまうわけですね。恐ろしいことです。

その一歩手前のところでいえば、劇的な対立は変化を起こし続けるということになります。逆に言えば、書き手はそのために、次々に対立と危機のレベルを上げていかなければなりません。それが「ひねり」だといえばそうでしょう。登場人物にとって予想外の「危機」です。
こう考えると、「器用に作品をまとめあげる」ことは、対立と変化の関係の語り方によるといえそうです。

名作が何度も読み返すに足るのは、ここにとどまらないからでしょう。やはり、それは書き手がいかに現実と向き合うかというところにかかってくるのではないかと思います。作品中にあらわれた「対立の構図」に、読者が「ああ、そういうことってあるよな」と思えることが、読み返しを誘う本当の感動となるのでしょう。

ただし。
作品が読者の間口に合わないと、どんな傑作でも埋もれてしまうものです。
就学前児童に古典落語は理解できません。
ナチスから解放されたパリで観客を大爆笑させたベケットの『ゴドーを待ちながら』を、戦火の「せ」の字もしらないフロリダのマイアミビーチで上演したところ、幕が降りた劇場に残っていたのは、劇団関係者とテネシー・ウィリアムズ(と、ワイルダーだったかな?)だけだったそうです。
満を持した作品が受けなかったときは、これを思い出して自分を慰めるしかないですね。

カテゴリー : 文章・描写 スレッド: 問題を早めに提示するのは当たり前のことではないか?

返信する!
コメントは4500文字以内。

「私はロボットではありません」にチェックを入れてください。

トップページへ ページの先頭へ

「問題を早めに提示するのは当たり前のことではないか?」の返信一覧

他の相談一覧

更新頻度

投稿者 パクトボー 回答数 : 4

投稿日時:

今は週一くらいで投稿しています。 もっと毎日とか投稿したほうがいいのかな、とも思うのですが、モチベーションや執筆速度、本業のことも... 続きを読む >>

魔法世界の蒸気機関が発達しないことによる影響

投稿者 アリアス 回答数 : 12

投稿日時:

魔石から風力、熱、あるいは電気や運動を効率よく取り出せたとします。その場合、蒸気機関が発達しないか遅れると思います。 そうした... 続きを読む >>

教えてホラー(心霊現象系)が苦手な心理

投稿者 読むせん 回答数 : 16

投稿日時:

唐突ではありますが、皆様はホラーが苦手OR好きな方はいらっしゃるでしょうか?よろしければ、その心理、および持論みたいな部分を教えてく... 続きを読む >>

▼書き込みの検索

▼投稿者の検索

小説の書き方Q&A:創作相談掲示板の使い方・利用規約(必ずお読みください)。お問い合わせ