すみません、横槍です
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カタルシスの分散の返信の返信(元記事)
ああ、言葉のチョイスが悪かったです。すみません。
俺が『エキサイト翻訳』と言ったのは嫌味や当てつけのつもりではなく、どっちかと言うと『俺が入り組んだ複雑な物を作ったばかりに、説明しづらくして申し訳ない』という部分が大きいのです。
読むせんさんの仰る通り、『そのまま』を分かりやすくあらすじにするには面倒くさい出来で、しかし『細かい所をすっ飛ばす』とまるで何が何だか分からなくなる。
他の物で例えるしかないというのは、とても良く判る――そして気を付けねばと思っている話なのです。
むしろ、読むせんさんの表現で結果的に『ああ、そういう事ね!』と分かってくれる方がいるので、ありがたい限りです。
っていうか、俺がもう少しわかりやすい作品を書ければいいんですけどね……。
俺自身がそういう書き方をしている事には自覚もあるし、なんでそんな人間になっちゃったかは自覚もあるので、まあ出来る程度に頑張って、かつ自分の個性を消さないように成長してみます。
ありがとうございました。
すみません、横槍です
投稿者 あまくさ 投稿日時: : 0
すみません。やりとりが興味深かったので、横槍を入れます。他意はありません。
以前、旧掲示板に定期的にスレを立てていた下読みさんがいらっしゃったのですが、ご存じでしょうか?
その人の主張で個人的にもっとも印象に残っているのは「800字以内の粗筋にまとめられない作品は駄作」という意見でした。
わりと愕然としたのは、自作の長編を800字にまとめてみようとしたら、どうしてもできない作品があったんです。
まとめられなかった理由は、今だったら理解しています。自分でその作品のウリだと思っていとことの多くが、部分的な設定、部分的な描写、部分的なキャラの振る舞い、部分的なストーリー展開の意外性などだったんですね。そういう部分をすべて盛り込むと800字では書ききれず、そういう部分のいくつかを削ってしまうと粗筋がひどく味気ないものになってしまうんです。伏線なども粗筋では説明しにくいですからね。
で、気が付いたのは、粗筋はシンプルで平凡でも枝葉がユニークで魅力的なら優れた作品になるのではないかと思い込んでいたことです。
実際に自作の枝葉がユニークで魅力的だったかどうかは不明ですが(汗)、まあ、自分では内心「わりといいんじゃないの?」とか思ってたんですね。しかし、下読みさんは、そういうところをアピールしないと説明できない作品はダメだと断言していて、そこが強く記憶に残っています。
まあ、この考え方は、ストーリーの面白さを最優先するラノベ・アニメ・マンガ・ハリウッド映画ではおそらく言えることで、他のジャンルでは必ずしも通用しないとは思います。
純文学は、そもそもストーリーの面白さを重視せず、むしろ軽蔑されたりさえします。
SF・ミステリ・本格ファンタジーなどプロパーのいるタイプのジャンルも、ちょっと事情は違うようです。
いろいろ思うところはありますが、常にポイントを意識する習慣がついたのは下読みさんとのやりとりから得られた大きな収穫だったと思っています。
その後、ハリウッドの脚本術についての本を読んでいたら、「脚本は1行で表現できなければならない(ログライン)」と書かれていました。
またハリウッドでは、「今やってる映画では何が面白いの?」「~がよかったよ」「ふうん。で、どこが面白かったの?」と聞かれたときに「……え~と、それはね……」と考えていると、「(なんだ、説明できないのか!)で、他には?」となるそうです。
ま、日本人にはついて行けない極端な実践主義ではありますが、粗筋800字論の洗礼を受けてからだったので、ストンと腑に落ちる部分もありました。
そんなこんなの影響を受けたもので、私も「『カリオストロの城』と『ローマの休日』は基本構造が同じだ」なんてことを口走るやつになってしまいましたが、あまり同意してもらえたことはありません(笑