異世界の食文化について(改)の返信
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異世界の食文化について(改)(元記事)
すいません、改めて相談させて頂きます。
以前からある、「異世界グルメ系」と、最近増えた「中世ヨーロッパ風ファンタジーの異世界転生スローライフ系」を見て思ったのですが、中世ヨーロッパ風の世界設定に合った異世界の文化レベル(特に食文化)は、どれくらいに設定するべきでしょうか。
私としては、大体史実の中世ヨーロッパ程度(1400~1500年くらい)にしているのですが、まず重要に考えているのが、食生活です。
中でも、食べ物について悩んでいます。まず、現在と同じ食べ物はあるのかと言う事です。料理のレシピに限らず、原材料はどうなのかも考えています。
例えば、カレー(ライス)、ピザ、スパゲティ、ハンバーグなどの洋食や、カツなどの洋食もどき。次に、ラーメンやシュウマイ、餃子や唐揚げなどの中華料理。そして、刺身や寿司、天ぷらなどの和食。後は、ケーキやクレープ、あんこなどのデザートやスウィーツ類。
また、米はあるのか、さつま芋などの固有の作物はあるか、砂糖などの調味料はどうやっているのか。ソースに醤油や味噌は?
それと、材料を加工する技術はあるのか(ハンバーグがあるなら、ひき肉は加工出来るのか、ケチャップやマヨネーズはあるか、冷凍技術が必要なアイスクリームは作れるのか、など)。
などなど、異世界にあるとは限らないものについて、頭を悩ませています。
そこで相談です。
①何でもありで、特に気にしない
②異世界にある物と、現代にない物とを区別する(誤)→現代にあって、異世界に無い物とを区別する(正)
考えるとキリが無いので、普通に存在する事にして特に気にしないか、それとも、存在すると不自然な物は出さないべきか。また、出す場合は主人公が持ち込んだ知識で再現する事にするか、他の誰か(その世界の住人、又は主人公以外の別の転生者など)が考え出す事にするか。
皆さんの意見や考えがありましたら、是非お聞かせ願えればと思います。
また、「○○(作品名)は、実はこういう理由で本当はおかしいんだけど、出している」などの例を交えた意見などもありましたら、宜しくお願いします。
※例
こじつけではなく、正当性がある作品
①異世界食堂(店が異世界と一時的につながっている為、仕入れは現世で行う)
②居酒屋のぶ(同上)
③ゴブリンスレイヤー(冷凍魔法を利用して、アイスクリームが加工出来る)
④本好きの下克上(転生者「マイン」による知識の持ち込み)
⑤ログホライズン(元々アイテムとして存在している。生産方法が特殊)
良く解らないもの
○くまクマ熊ベアー(港町というだけで、和食の刺身定食(ご飯、味噌汁、刺身など)が存在する)
※説明不足で、申し訳ありませんでした。
異世界の食文化について(改)の返信
投稿者 手塚満 投稿日時: : 2
何らかの客観基準、共通基準があるのでは、と思うと迷いやすいんじゃないでしょうか。もしそう思ってしまうと、作者が作品ごとに世界を創造するという大事な点と齟齬をきたすこともあるんじゃないかと思います。
いろんな作品例を比較検討するにしても、「この作品には○○があるが、あの作品にはない」とか、単純比較はできないはずです。作品ごとに世界が異なるわけですから。
食べ物って、キャラに極めて身近な小道具であり、リアリティは細部に宿るわけですから、大事なアイテムですね。どうしようか考えるのも当然で、勢い、悩みも増えはするでしょう。しかし「作品世界あってこその食べ物」ですよね。
異世界であれば、食べ物以外にも枠を広げますと、ポイントは「その異世界は、この現実世界とどれくらい異質か」になるように思います。「どれくらい異質か」は「どれくらい分かりにくいか」でもあります。
異世界の異質さを見せつけたい場合と、割とすぐ馴染める異境程度では、作品の狙いからして異なるはずです。異質さが大事であれば、その異質さで転移・転生主人公は苦労する、というところが(少なくとも序盤の)大事なポイントの1つであるはずで。読者としては「どうなってるの?」→「そうなってるのか」と納得していく面白さを感じるはずです。
割とすぐ馴染める異境の場合は、例えば「だいたいこんなもんの中世欧風」+「魔法、亜人、ドラゴンとかがいる」の舞台でしょう。知っている、すぐ分かるわけですから、そこに感動はありません。しかし、主人公が冒頭から大暴れするとか、大変なトラブルに巻き込まれてハラハラするとかだと、世界の分かりやすさは大事なはずです。主人公周囲が謎だと、本当に主人公が活躍しているかどうか、読者としては自信が持てませんから。
ですので、まず考えるべきは「作品の狙い」です。キャラの分かりやすい活躍に注目して欲しいなら、現代にある、分かるものをメインにする。異質な世界での困難を描きたいなら、オリジナルで誰も知らないものを詳述する。といった感じかと思います。
いずれの場合も大事なのは、リアリティのレベル、バランスではないかと思います。よく言われる「ジャガイモ警察」ですと、ジャガイモしか気にしていないケースがあるようです。下手するとトマトは気にしないとか。
もし「ビーフステーキを出すのはおかしいかも」とためらったとして、しかし作中には馬車や騎馬兵が出てくるとしたらどうでしょう。おかしいですよね。馬がいて、牛がいてはいけないのはなぜか。そんな理由付け、たとえ考え付いたとしても面白さにはつながらないでしょうし、読者に納得感も生じないでしょう。
リアリティのレベルは例えば「作品世界はどれくらい現実世界と異なるか」であり、リアリティのバランスは「リアリティのレベルがまんべんなく作品世界に適用されていること」です。どちらも作品ごとです。作品の狙いが決まる以前に、先に決められることではありません。
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